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JR東日本、ドップラーレーダーによる突風観測のエリア拡大

今後は他地域への展開やAIによる突風探知も検討

2019年10月8日 発表

ドップラーレーダーを用いた突風に対する列車運転規制のエリア拡大

 JR東日本(東日本旅客鉄道)は10月8日、ドップラーレーダーを用いた突風に対する列車運転規制のエリアを拡大すると発表した。

 同社では、2005年12月25日に発生した羽越本線の砂越駅~北余目駅間での列車事故を踏まえ、2017年12月19日からドップラーレーダーを用いた突風に対する列車運転規制を実施している。

 山形県酒田市に設置されたドップラーレーダーは、これまで半径30kmを観測範囲として列車運転規制を実施する際の判断に使用してきたが、気象庁気象研究所との共同研究により、半径60kmでの運用のめどが立ったため、11月1日から対象エリアを拡大することにした。

 これまでの観測範囲は、羽越本線の五十川駅~女鹿駅間、陸羽西線の余目駅~清川駅間だったが、11月以降は羽越本線の観測範囲が今川駅~西目駅間に拡大する。

 今後、同社ではこの仕組みを他地域に展開することを検討していくほか、AIを用いた突風探知手法の開発にも取り組んでいくとしている。

ドップラーレーダーの原理
ドップラーレーダーによる突風の探知方法
AIを用いた突風探知手法のイメージ