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ドコモとJR東海、東海道新幹線での5G無線通信実験に成功

2019年9月30日 発表

実験用5G移動端末を搭載したN700S確認試験車の走行の模様

 NTTドコモとJR東海(東海旅客鉄道)は9月30日、東海道新幹線での5G(第5世代移動通信方式)の無線通信実験に成功したと発表した。

 実験は8月24日~9月7日に静岡県富士市内(三島駅~新富士駅間)で実施された。沿線に仮設した実験用の5G基地局と、N700S確認試験車内に搭載した実験用の5G移動端末との間で通信する実験を行ない、高速走行中の通信に成功した。

 実験の内容としては、28GHz帯の電波を使い、ビームフォーミングやビーム追従といった機能による超高速データ伝送や、3つの基地局に順次切り替える連続ハンドオーバーといった基本的な無線接続性能を検証。さらに、8K映像の配信や新幹線に設置した4Kカメラによる車窓映像のライブ中継も行なった。

 両社によれば、列車の走行速度は283km/hに達しており、200km/h以上で走行する高速鉄道車内と地上との間の5G無線通信実験の成功は世界初となる。

実験用5G基地局を仮設置した東海道新幹線沿線の実験エリア
実験システムの構成
東海道新幹線における5G無線通信実験