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欧州18か国がクリスマス観光のポイントを説明。「観光は互いの国や文化を知る楽しい方法」とフロアEU大使

2018年12月4日 実施

欧州18カ国のクリスマス時期の観光素材が紹介

 EUツーリズムイベント実行委員会は12月4日、EU(欧州連合)加盟国における2019年のデスティネーション、観光素材などを紹介するセミナーとワークショップを開催した。後援は駐日欧州連合代表部。

 旅行業向けとメディア向けの2部構成で行なわれ、「クリスマス」をテーマに、タレントの太田エイミーさんらが欧州18か国の観光素材をプレゼンテーション。ワークショップでは各国の観光局、観光庁などが参加者に対して個別に観光のポイントを詳しく紹介した。

会場には多数の旅行業界、メディア関係者が集まった
各国のお菓子などを味わえるサービスも

 旅行業向けの部では、冒頭でJATA(日本旅行業協会)アウトバウンド促進協議会 欧州部会会長であり、旅行会社グローバルユースビューローの会長でもある古木康太郎氏が、旅行業界の現況を解説した。

JATA(日本旅行業協会)アウトバウンド促進協議会 欧州部会会長の古木康太郎氏

 同氏は、スマートフォンの普及とOTA(Online Travel Agent)の伸びなどもあって、同社のパッケージツアーの取り扱い件数が10年間で半減したと明かし、「(海外旅行をするにあたって)旅行会社に行かなくてもよい、ということになってきたと思う」と危機感を吐露。この状況を打開するため、会場に集まった旅行業に携わる人たちに対し、「旅行会社をとおすと、個人ではできないことができるんだ」と思わせるような価値を提供することが重要だと述べたうえで、ツアープランを料理に例え、「シェフになったと思って、いろいろな素材で独自の味を作ってほしい」と注文した。

駐日欧州連合代表部代表 駐日欧州連合特命全権大使 パトリシア・フロア氏

 一方、メディア向けの部では、駐日欧州連合代表部代表 駐日欧州連合特命全権大使のパトリシア・フロア氏が登壇。「観光は互いの国や文化を知るための楽しい方法。小規模な代理店はサステナブルという観点から商品開発しているが、それは我々(EU)の目標にも一致している。統計では日本から欧州への観光客が増えており、今後もこの傾向が続くよう情報交換し、こういったセミナーで経験を共有していければ」と語った。

 その後、旅行業向けの部ではJATA 海外旅行推進部 アウトバウンド促進協議会 副部長の阿部かすみ氏が、メディア向けの部ではタレントの太田エイミーさんらが、それぞれ焦点を変えつつ欧州18か国の観光素材を紹介した。

旅行業向けのプレゼンターを務めたJATA 海外旅行推進部 アウトバウンド促進協議会 副部長 阿部かすみ氏
メディア向けにプレゼンターを務めたタレントの太田エイミーさん

欧州18か国それぞれでユニークなクリスマスイベントが開催

 ベルギー・フランダース地方では、11月下旬から1月6日にかけてブリュッセル、アントワープをはじめ各都市でクリスマスマーケットが開かれる。寒さの厳しい冬でも身体が温まるホットビールがお勧めで、2019年はバベルの塔などで有名な画家ブリューゲルの没後450年に伴い、ブリュッセル、アントワープなどで特別展が開催予定。ブリューゲルゆかりの地を巡るツアーなどが考えられる。

ベルギー・フランダース地方

 オランダでは、11月中旬にサンタクロースの起源と言われる聖ニコラスに扮した人物が白馬に乗ってパレードを行ない、その後各地でクリスマスイベントやマーケットが開催される。2019年は画家レンブラントの没後350年ということもあり、アムルテルダム国立美術館で全作品が展示されるなど、各地で特別展が開催される予定。

オランダ

 クリスマスマーケット発祥の地とされるドイツでは、ラヴェンナ渓谷やドレスデンのクリスマスマーケットをぜひ訪れたい。JATAが推奨する「美しい村30選」にも選ばれた、ワインテイスティングが楽しめるベルンカステル・クースや、14世紀ごろの木組みの家も残るクヴェトリンブルクなども注目のスポット。

 ルクセンブルクのクリスマスマーケットは11月下旬から12月24日まで。要塞都市から望む渓谷の絶景、ワイナリー巡り、リバークルーズ、ハイキングなども楽しめる。

ドイツ
ルクセンブルク

 チェコは2019年に、チェコスロバキア時代に起きた民主化革命であるビロード革命から30年を迎える。そうした共産主義時代の名残りが見つかるスポットとしてお勧めなのが、プラハにある共産主義博物館のほか、共産主義時代に発展した工業都市オストラヴァや製靴業で知られるズリーン。南モラヴィア地方の藍染めなどの伝統工芸品に触れたり、8月から11月の間だけ販売される発酵途中のワイン「ブルチャーク」を味わったりするのもお勧め。

チェコ

 スロバキアは、ドナウ川にかかる1本の支柱で吊された7000トンの鉄橋と、童話など物語のロケ地として知られ、妖精の城とも呼ばれているファンタジーな雰囲気のボイニツキー城が見どころ。

 ハンガリーのブダペストは、2つの大きなクリスマスマーケットがあり、最も華やかとされるヴルシマルティ広場のクリスマスマーケットは11月9日から1月1日まで開催される。クリスマス定番のお菓子ベイグリや、屋台で焼く煙突ケーキなどが人気という。

スロバキア
ハンガリー

 フィンランドでは、8月下旬から10月の秋ごろに見られるオーロラのほか、湖面に映るダブルオーロラなど、貴重なオーロラ風景が見られる。スウェーデンでは、スパイシーなクッキーとともにフィーカ(コーヒータイム、休憩)を楽しめる。

 日本の定番のお菓子として知られるヨックモックが2019年に創業50周年を迎えることを記念して、その名前の由来となっているスウェーデンの街ヨックモックとのコラボ企画なども予定されている。

フィンランド
スウェーデン

 エストニアでは11月から12月にかけて各地でクリスマスマーケットが開かれる。首都タリンの旧市庁舎前広場のクリスマスマーケットでは、1441年から毎年展示されているという巨大なクリスマスツリーが必見。

 欧州でも有数のキリスト教国であるリトアニアでは、12月1日から5週間にわたって開かれるビリニュスのクリスマスマーケットにおいて、世界で最も美しいクリスマスツリートップ15にも選ばれたツリーが見られる。

エストニア
リトアニア

 スペインでは、クリスマスマーケットは12月24日から1月6日まで。大晦日の夜にはマドリードのソル広場で鐘の音を聞き、ブドウを12粒食べるのが慣わし。年越し蕎麦ならぬ年越しブドウで新たな1年を迎えるのもよさそう。

 フランスは、南部のプロヴァンス地方に注目。クリスマス時期には主要都市はもちろん小さな街でもクリスマスマーケットが開催され、イエス生誕の地を再現する模型と一緒に飾られるサントン人形が人気となっている。

スペイン
フランス

 世界遺産の街であり、2019年の欧州文化首都にも選ばれているマテーラを擁するイタリア。冬場は各地のクリスマスマーケットやイルミネーション、スノーリゾートがお勧めで、グッビオの世界一大きなクリスマスツリーやヴァチカン市国のツリーなど見どころは多い。

 ギリシャでは船を彩るクリスマスイルミネーションや、アテネ国立考古学博物館、アクロポリス博物館といった美術館・博物館巡りが楽しめるとのこと。

イタリア
ギリシャ

 1年を通じて快適な気候のクロアチアでは、ワインやオリーブオイルの生産が盛ん。ラフティングやダイビングといったアクティビティもあり、安全で、避暑地としても人気が高い。「Best Christmas Markets in Europe」で2016年から3年連続で1位に輝いているクリスマスマーケットも圧巻だという。

クロアチア

 英国は、一般家庭でクリスマスツリーを飾るきっかけとなった、ヴィクトリア女王とアルバート公がクリスマスを祝うウィンザー城がクリスマス関連の重要なスポット。

 ハロウィーン発祥の地とされるアイルランドでは、クリスマスマーケットで黒ビールやアイリッシュウィスキーを堪能でき、北部ではオーロラ観測を楽しめるとした。

英国
アイルランド