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AIR DO、制服のリニューアルと同時に機内安全ビデオを一新。「隠れベア・ドゥを探してみて」と担当者

2018年12月20日 上映開始

12月20日から機内安全ビデオも新しくリニューアルする。本編はCGで構成されているが、冒頭部分は新しい制服を身にまとったCA(客室乗務員)が登場する

 AIR DOは11月30日、リニューアルする機内安全ビデオについて説明会を行なった。すでに発表されているとおり、同社は就航20周年を記念して12月20日から、CA(客室乗務員)、地上(空港)旅客スタッフ、パイロット(運航乗務員)、整備士の制服を一斉にリニューアルするが、機内安全ビデオも新しいものを用意する(関連記事「AIR DOが一斉リニューアルする新制服紹介。現場スタッフからは『軽さ』『速乾性』『動きやすさ』が好評」)。

 説明会では、機内の品質向上に関する業務に携わっている同社の鶴岡氏と恩地氏がリニューアルしたポイントについて解説した。今回の機内安全ビデオは、「分かりやすさ」「すべてのお客さまに正しく安全情報をお伝えすること」「興味をもって見ていただくこと」がコンセプトになっている。

 具体的には、本編部分に国内航空会社としては初のフルCGを採用。親しみやすいキャラクターを登場させることで、最後まで飽きることなく視聴してもらえるような構成になっている。分かりやすさという部分では、緊急時における酸素マスクの使用方法、救命胴衣の着用方法など、ポイントになる部分をズームアップしたり、背景に埋もれない色を使って視認性をよくしたりといったCGの強みを活かした工夫が施されている。

 そのほか大きな変更としては、英語のナレーションが加えられている点も挙げられる。従来の機内安全ビデオでは日本語のナレーション、日本語の字幕、英語の字幕で構成されていたが、新しいビデオでは日本語のナレーション、日本語の字幕、英語のナレーション、英語の字幕で構成することにより、増加している外国人旅行客にも分かりやすく案内できるのではないかと説明した。

株式会社AIRDO 運送本部 客室部 客室品質基準グループリーダー 兼 羽田客室乗務員グループ 主席 鶴岡みか氏(左)、株式会社AIRDO 運送本部 客室部 客室品質基準グループ 兼 羽田客室乗務員グループ 主席 恩地智里氏(右)
機内安全ビデオの本編にはフルCGで制作されたキャラクターが登場する。ナレーション、字幕ともに日本語と英語で解説
ポイントになる部分は背景に埋もれない色を使って一目で分かるように工夫されている。字幕は従来より1.2倍の大きさで、読みやすくなっているとのこと。機内安全ビデオは3~4分という規定もあるので、どこに重点をおいて説明するかといった取捨選択にも頭を悩ませたそうだ
緊急時の脱出スライドのすべり方はCGならではの力作。社長の谷氏からも理解しやすいものにと注文があったとのこと
視点がモデルをぐるりと一回転するので、どのような姿勢をとればよいのかが分かりやすくなっている

 今回の機内安全ビデオは3月よりリニューアルプロジェクトがスタート。制作に携わった鶴岡氏と恩地氏によると、「CGは一度制作すると修正が難しい部分が多く、どのようにして制作意図を伝えればよいのか悩みました」と、制作の苦労話を語ってくれた。また、国土交通省やANA(全日本空輸)で航空安全行政や安全に関わる業務に従事していた社長の谷氏からは、「ウチの機内安全ビデオは緊急脱出時が分かりづらいよね」と指摘を受け、現場や関係者のいろいろな声を集めて大きく変更したそうだ。

 最後に「今回の機内安全ビデオには1か所だけベア・ドゥが隠れていますので、じっくりご覧になって発見してくださいね」と教えていただいた。12月20日以降、同社を利用する際は改めて注目していただきたい。