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羽田空港までバスで最短8分のホテル「京急EXイン 羽田」内覧会レポート
前泊に便利な深夜早朝を含む羽田空港への送迎バスを運行、無料朝食付き
2017年10月25日 16:23
- 2017年10月25日開業
京急イーエックスインは10月25日、羽田空港国際線ターミナル駅まで1駅の「天空橋駅」から徒歩3分の位置に、客室数313室のホテル「京急EXイン 羽田」を開業した。オープン前日に報道陣向けに公開されたホテル館内をレポートする。
羽田空港からの深夜早朝の専用送迎バスも運行し前泊に便利
「京急EXイン 羽田」は、京急線沿いに展開されている京急EXインの13番目の開業となるホテル。313室と同系列では品川駅前に次ぐ規模で、京浜急行バスが車庫として利用していた土地を活用し、利用者が増え続ける羽田空港利用者向けにホテルとしてオープンしたもの。京浜急行または東京モノレールの「天空橋駅」から徒歩3分と交通のアクセスもよい場所にある。
羽田空港の敷地外としては最も空港に近いホテルで、ホテルから羽田空港を見渡せるほど。館内やサービスは、この立地を最大限に活かし、羽田空港利用者に便利なサービスが充実している。
チェックイン時に便利な、羽田空港からホテルまでの送迎バスは夕方から深夜にかけて計16便運行。国内線第2ターミナル → 国内線第1ターミナル → ホテルの便を18時20分発~23時40分発まで計11便、国際線ターミナル → ホテルの便を22時30分発~23時50分発まで計5便運行する。
チェックアウト時に便利な、ホテルから羽田空港への送迎バスは早朝から午前中にかけて計15便運行。ホテル → 国際線ターミナル → 国内線第2ターミナル → 国内線第1ターミナルの便を5時発~9時30分発まで計13便、ホテル → 国際線ターミナルの便を4時発と4時30分発の2便運行する。
専用の送迎バスは定員58名。京急EXインのイメージカラーである青が全面に使われたラッピングバスで、新車2台が配置されている。スーツケースを持ち運びする利用者が多いことから、通路が広く手荷物置き場も用意されている。電光掲示板の表示は日本語、英語、中国語、韓国語の4言語で表示。ノンステップバスで車椅子にも対応する。
ホテルに到着するとホテル地下1階の乗降専用スペースに横付けされ、雨天時にも濡れずに乗降できる。国内線第2ターミナルからは15分、国内線第1ターミナル・国際線ターミナルからは10分ほどの乗車となる。一方、ホテルから国際線ターミナルまでは8分、国内線第2ターミナルまでは15分、国内線第1ターミナルまでは20分となっている。
和食と洋食から選べる無料朝食、ビジネスラウンジのようなスペースも
フロントは2階。タッチパネル式のタブレットを使い、ペーパーレスでチェックインを実施。フロント周辺には、部屋に設置されていないひげそりやブラシ、シャワーキャップなどのプラスアルファのアメニティ、紅茶やお茶のティーバッグなどが用意され、必要なものをピックアップできる仕組み。いつでも使える無料のコーヒーマシンや、外貨両替機も設置されている。
無料朝食サービスを提供する2階のラウンジは全80席で、早朝5時から10時までオープン(ラストオーダー9時30分)。和食と洋食から選び、厨房で作りたての朝食を1食ずつ提供する。フロント側のスペースは空港のビジネスラウンジをイメージさせる作りで、各デスクに電源やデスクライト、USB充電ポートも設置。このスペースは24時間利用でき、部屋の一角に設置された無料ドリンクや、セブン‐イレブン・ジャパンが開発した、おにぎりやサンドイッチなど店頭と同じ商品が購入できる「セブン自販機」も利用できる。
この「セブン自販機」は全国でもまだ設置が少ないが、京急では駅構内の売店などでセブン‐イレブン・ジャパンと業務提携を結んでいることから、スムーズに導入が進んだという。
このほか2階には6台設置されたコインランドリーや、電子レンジ、アイロンの貸し出し、製氷機、自動販売機なども設置。広々した喫煙スペースも用意されている。客室にも喫煙ルームは設定されているが、将来的に全館禁煙になった場合も対応できるよう、大型の喫煙スペースを設置したという。
館内は空港利用客を意識して、スーツケースが取り回ししやすいよう、客室前の通路が広く、段差もなくバリアフリー化されている。エレベーターも3台設置され、チェックアウトが集中する朝方も安心だ。エレベーターホールには3階から9階まで羽田や東京、空港を意識したアートが飾られている。
空港へと急ぐ宿泊客のチェックアウトをスピーディに行なえるよう、チェックアウト方法は3種類用意されており、2階のフロントへの返却、1階キーボックスへの投函、地下1階の自動チェックアウト機に返却から選ぶことができる。
シモンズと共同開発したベッドと枕、セミダブルは用途に合わせてデスクかソファを選択
客室は「EX」「スタンダード」のグレード別に、セミダブルA、セミダブルB、ダブル、ツインを用意。このほか「EXデラックス」がダブル1室、ツイン1室、車椅子に対応する「ユニバーサル」が1室用意されている。
最も部屋数が多いのは、14m2のセミダブルタイプ。同じ広さで2種類のタイプが用意されており、「セミダブルA」はパソコン利用に便利なデスクがありビジネス利用に便利な作り。「セミダブルB」はソファが設置され、観光やインバウンドを想定しているという。ダブルとツインの部屋にはデスクとソファの両方が設置されている。
設備は各部屋とも40インチ(ダブルとツインは50インチ)の液晶テレビが設置され、VODが利用可能。100種類以上の有料放送は設置してある電子マネーのリーダーを使って決済できるほか、東京都、神奈川県の土産の注文、2階の洗濯機の稼働状況も確認できる。
枕元にはUSBポートが設置され、無料Wi-Fiも利用可能。冷蔵庫、温水洗浄機能付きのトイレを完備し、ダブルとツインの部屋には金庫も設置している。また、加湿空気清浄機、電気ケトル、マイナスイオンドライヤー、グラス、マグカップなども設置。ズボンプレッサーは各階に複数用意されているので貸し出しで利用する。
アメニティ類は、各部屋共通でボディソープ、シャンプー類、歯ブラシやタオル類のほか、上下セパレートタイプのパジャマ、スリッパ、消臭スプレーなどを用意している。
ベッドにはシモンズと京急イーエックスインが共同開発した寝心地のよいマットレスと枕を設置。ポケットコイルのマットレスの上に、包み込まれるような寝心地のピロートップが重ねられている。このマットレスと枕は今回全室に導入しており、寝心地へのこだわりが感じられる。窓には遮光性の高いロールカーテンと合わせ、前泊など短い滞在時間を有効活用するための工夫が随所に感じられる。
広々した印象のEXタイプ。浴室の作りもポイント
以下、各部屋のタイプを写真で紹介したい。ベッドはそれぞれ同じだが、窓の広さ、デスクの広さ、バスルームの作りなどに違いが出ている。予約は半年先まで可能で、新規オープンとしては非常に順調な滑り出しだという。室料は以下のとおりだが、同ホテルの直販サイトではオープン記念で日付によってはセミダブルタイプだと2名1室で1人4500円で宿泊できる日もあるなど、深夜・早朝便の利用者にとっては「泊まる方が安い」という判断もできる。
特に国際線ターミナルまではバスで8分。深夜に着いた場合に送迎バスが終了していても、タクシー利用で1000円ほどと利用しやすい距離でもある。羽田空港利用時の前泊や到着時のホテルとして新しい選択肢になりえる、覚えておくと便利なホテルだ。