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ジェットスター、成田~宮崎線開設を発表。2017年度事業説明会実施

決算は2期連続の黒字を達成。今後は国内線を強化

2017年9月14日 実施

ジェットスター・ジャパンは9月14日、2017年6月期決算(2016年7月~2017年6月)を発表した

 ジェットスター・ジャパンは9月14日、2017年6月期決算(2016年7月~2017年6月)を発表するとともに、今後の事業計画の説明を行なった。

 説明会ではCFO 財務本部長の鈴木明典氏が2期連続の黒字を達成したことを報告、決算の内容を説明した。

ジェットスター・ジャパン株式会社 CFO 財務本部長 鈴木明典氏

 営業収入は、搭乗率の改善や、機材の拡大などを背景に増収となり前年同期比で1%増の528億1200万円。営業利益は同16%減の10億9900万円。経常利益は前年同期比816%増の14億100万円、当期純利益は同690%増の4億9800万円となった。

 営業利益については、ユニットコストは改善したが国際線旅客で上半期やや伸び悩んだことや、燃油費の上昇などを受けて減収。また経常利益と純利益に関しては、前期の為替変動の影響で外貨建ての資産に評価損が出たことによる反動で大幅な増加になったと説明した。

 経営指標については、国内/国際線の路線構成の見直しなど行ない、有効座席キロは前年同期比4%増の66億1000キロ、有償旅客キロは同7%増の56億2400万キロ、旅客数は520万人で前年並みであったものの、平均搭乗率は同2pt改善の85%と好調な結果となった。

 次に、新しい経営体制となり9月8日付けで代表取締役社長に就任した片岡優氏が2017年6月期の事業報告ならびに、今後の事業報告について報告をした。

 2017年6月期は、策定した中期計画を着実に進め、3月に21号機を導入、また2017年夏期スケジュールから成田/関空~新千歳(札幌)を増便したほか、初の中国路線として6月に成田~浦東(上海)を開設した。また同社が力を入れている定時運航率についても79%から81%と堅調に数字を伸ばしていると報告した。

 サービス面では、2017年2月にはビジネス旅客向け新運賃「フレックスBiz」の販売、2017年9月にキャリア決済の「auかんたん決済」を開始するなど、利用客の利便性を強化。さらに今後もキャリア決済を拡充するとして近々NTTドコモにも対応していく予定と話した。

 今後の事業計画ついては、引き続き国内LCCとして最大の機材数と国内線シェアを維持すると意欲を見せ、国内線に比重を置いて路線展開を進めていくと説明。その一環として、2018年春をめどにセントレア(中部国際空港)の拠点化を行なっていくとともに、セントレア発着便も増やしていく予定であることを発表した。

 さらに新規路線として成田~宮崎線を開設。同社としては国内線12都市目、九州では福岡/鹿児島/大分/熊本に続く5都市目となる。同路線の運航スケジュールなどは後日発表する予定。また同社は、今後成田~長崎線の開設も検討しているという。

 新規路線となる成田~宮崎/長崎線の開設について片岡氏は、どちらも国内線の旅客数を見るとトップテンに入る都市であることに触れ、「有望なポテンシャルのある路線だと思っている」と期待感を示した。

 また事業・戦略本部長の田中正和氏からは、2018年度前半には22号機、23号機目となる2機のエアバス A320型機を導入する予定であることや、今後は同社の第1拠点である成田路線を中心に、国内路線の強化を進めていくことなどが説明された。

ジェットスター・ジャパン株式会社 代表取締役社長 片岡優氏
ジェットスター・ジャパン株式会社 事業・戦略本部長 田中正和氏