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グリコ、熊本県内約1200カ所に紙芝居とお菓子のセット「かみしばいBOX よいこのくまモン劇場」を配布する熊本応援プロジェクト

阿蘇こうのとり保育園で初披露。メッセージは「Share happiness!」

2017年3月21日 発表

江崎グリコが熊本県内約1200カ所に配布する「かみしばいBOX よいこのくまモン劇場」

 江崎グリコは3月21日、2016年の熊本地震で被災した子供たちに元気を贈ることを目的に、紙芝居とお菓子をセットにした「かみしばいBOX よいこのくまモン劇場」を熊本県内約1200カ所に配布する熊本応援プロジェクトをスタートした。

 同日、熊本県阿蘇郡西原村にある「阿蘇こうのとり保育園」の園児に、かみしばいBOX よいこのくまモン劇場が初披露され、紙芝居を使った読み聞かせが園児たちに行なわれるとともに、サプライズとして熊本県のご当地キャラ「くまモン」も登場。園児たちと一緒にくまモン体操やお菓子を食べるおやつの時間などを楽しんだ。

 今回制作されたかみしばいBOX よいこのくまモン劇場は、ポッキーなどお菓子を納めた箱が紙芝居を見せるためのセットになる仕組みで、紙芝居は飯田山と金峰山の背くらべを描いた熊本の民話をベースにくまモンが登場するオリジナルストーリーとなっている。今後4月下旬に、熊本県内全域の幼稚園・学童保育、仮設団地の公共施設「みんなの家」など約1200カ所に配布するという。

「かみしばいBOX よいこのくまモン劇場」
箱を開けるとお菓子の詰め合わせが入っている
箱を組み立てるとふたの部分が固定でき、紙芝居の読み聞かせに便利な仕組みとなっている
阿蘇こうのとり保育園の園児に「かみしばいBOX よいこのくまモン劇場」を使った読み聞かせが行なわれた
園児たちにはサプライズとしてくまモンが登場。くまモン体操を園児と一緒にして、くまモンと一緒におやつタイムになった
阿蘇こうのとり保育園の園児とくまモンが一緒に記念撮影

 同日、熊本県庁では、熊本県知事の蒲島郁夫氏、江崎グリコ マーケティング本部 チョコレートマーケティング部長 小林正典氏、くまモンが出席する同プロジェクトの報告会が開催され、プロジェクトの狙いなどが話された。

「かみしばいBOX よいこのくまモン劇場」が熊本県庁に持ち込まれ蒲島知事にプロジェクトの報告がされた
江崎グリコ株式会社 マーケティング本部 チョコレートマーケティング部長 小林正典氏

 報告会では、小林氏がグリコと熊本県の関係において、これまで「くまモンポッキー」を販売してきた経緯を示すとともに、4月に発生した震災以降、熊本県やくまモンに何かできることがないかと企画を進めてきたことを紹介。

 今回の企画について、小林氏は「お菓子を食べながら、紙芝居を聞きながら、前向きな明るい気持ちで、友達を大事にといったメッセージを伝えられたらと考えました」と話し、続けて「今回、紙芝居の題材に選んだのが熊本県に古くから伝わる民話で、山の背比べをモチーフにくまモンに登場してもらい、山と山がけんかする間にくまモンが入って仲良くしようよとやっていきます。紙芝居を通じて子供たちが相手を思いやる気持ち、それぞれがオンリーワンの存在であること、紙芝居の最後はおにぎりを分かち合ってめでたしめでたしとなるのですが、ポッキーのブランドスローガン“Share happiness!”、分かち合う幸せと喜びをメッセージとして込めました」と説明した。

 また、「保育園においては先生が読み聞かせをして、仮設団地のみんなの家では例えばおじいさん、おばあさんが読み聞かせることになるかと思いますが、読み聞かせる方にも元気になってもらえたらという思いを込めて作りました」との狙い話した。

「かみしばいBOX よいこのくまモン劇場」にも含まれる「やさしい甘さのポッキー」<ミルクココア>の売り上げの一部が制作費に充てられる

 プロジェクトでは、3月28日に発売する新商品「やさしい甘さのポッキー」<ミルクココア>の売り上げの一部を制作費に充てるといい、小林氏は「去年の4月にあったことが1年たっても皆の記憶にあり、困っている人がまだいる、子供たちを元気にさせようという機運を維持し続けるのがこの商品の使命。お菓子にどこまでできるか分かりませんが、少しでもお役に立てたら」と話した。

 午前中、阿蘇こうのとり保育園で紙芝居を披露したことを伝えた小林氏は「くまもん、おやつ、紙芝居と、最強の組み合わせで、子供たちにハッピーな時間をもたらすことができたと感じていて、こういうシーンがこれから熊本県下約1200カ所にできるのは素晴らしいこと、ぜひ熊本県さまのご協力をいただきながら盛り上げていきたい」との考えを述べた。

熊本県知事の蒲島郁夫氏

 報告を聞いた、蒲島知事は「熊本の子供たちにこのような素晴らしい試み、プレゼントをいただきありがとうございます。くまモンを使ったCDや絵本はたくさんありますが紙芝居は初めてで、紙芝居を見て子供たちが喜ぶ姿が目に浮かぶ気がします。我々も昔は紙芝居があるとお菓子を買って見る楽しみがあったので、同じような喜びがあるのではないかと思います」と感謝の気持ちを述べた。

 また、蒲島氏は「熊本県はこの地震で失ったものも多いのですが、得たものも3つぐらいあって、1つはなんでもない日常がとても大切なことに皆が気付いたこと、このような紙芝居を見ることで日常を取り戻していくのではないか。2つ目は同じ地震を経験して皆が一体感と絆ができたこと、この紙芝居で子供たちが一体感や絆をもつことができるのではないか。3つ目が感謝の気持ちで、このようなものを作っていただき感謝の気持ちであります。そのような感謝の気持ちを持ちながら、子供たちと一緒に復旧復興、日常を取り戻していきたい」と話した。

報告会参加メンバーで記念撮影