【イベントレポート】ツーリズムEXPOジャパン2015

北陸新幹線開通で沸く石川、富山、福井、飛騨高山は、各地方の特色を押しだした展示

福井県ブースには恐竜の骨格標本がお目見え

2015年9月24日~27日 開催

飛騨高山ブースの「ミス加賀友禅」

 ツーリズムEXPOジャパン2015での、北陸方面、石川、富山、福井、飛騨高山の各ブースは、今年北陸新幹線開通したこともあり注目も高く、終始賑わっていた。

 石川県観光連盟ブースは、日本遺産に認定された「キリコ祭り」で使われる巨大灯籠が、能登を舞台とするNHK朝の連続テレビ小説「まれ」をモチーフにして飾られていて、東2ホールの入口に入るとすぐに見えることから、とても目立っていた。ブースでは、九谷焼など工芸品の展示や地酒の試飲、くじ引きが行なわれていた。

石川県観光連盟ブース。中央に見えるのが「キリコ祭り」で使われる巨大灯籠
木彫りの加賀獅子頭
九谷焼、超大型ダンプトラックモデル。小松市の陶石、原型から焼成まですべて小松製
ウルトラマンシリーズの九谷焼。とても精巧な作り
加賀の地酒は時間を決めふるまわれた
和倉温泉のキャラクター「わくたまくん」グッズ

 富山県観光連盟ブースでは、ブース自体が観光名所を立体的に表現していて、ちょっとだけ名所を体感した気分になれるという面白い作り。黒部峡谷や立山黒部アルペンルート、雪の大谷の雪壁があしらわれていた。

 ブース内には、富山湾寿司の大きめのサンプルや、越中瀬戸焼や高岡クラフトなどの工芸品を展示。高岡クラフトは、伝統工芸の高岡銅器など歴史と文化があるものだが、近年ではデザイン性にも磨きがかかった新しいクラフトも生まれてきていて、世界的にも注目されている。

富山県観光連盟ブース。名所を立体的に表現している。こちらの面は黒部峡谷
立山・雪の大谷の雪壁が入口になっている
立山黒部アルペンルートのロープウェイが模型で立体的に見える
富山湾で獲れる豊富な海の幸を素材にした富山湾寿司は大きめのサンプル
越中瀬戸焼。館山町の瀬戸地区で400年前に始まった
高岡クラフト。近年デザイン性にも磨きがかかってきている

 福井県のブースは、完全な形の恐竜の骨格を据えて来場者の目を奪っていた。恐竜は福井県立恐竜博物館提供の「チンタオサウルス・スピノリヌス」の複製で、長さ約7.7m、高さは約3.6m、中生代白亜紀後期の恐竜で中国山東省にて発見されたものだ。福井は恐竜王国。現在発見され学名がつく日本固有の恐竜は6種。その4種が勝山市で発見され、発掘調査も進行中なのだ。福井県立恐竜博物館も世界有数の大きさを誇る。

 ブース内では、奈良時代の写経用紙にても使われ、その後幕府の保護の上質紙として全国有数の産地となった「越前和紙」や、5世紀の頃から天皇の冠塗り替えから始まり、お盆や重箱などに発展した「越前漆器」などの工芸品、カイコのシルク成分「セリシン」の入った化粧品などが展示されていた。

 また、福井駅~三国港を走る、えちぜん鉄道三国芦原線のイラスト絵はがきを来場者に配布していた。

福井県のブースは、恐竜の骨格がそびえ立つ。恐竜は福井県立恐竜博物館提供の「チンタオサウルス・スピノリヌス」の複製
奈良時代の写経用紙から全国有数の産地となった「越前和紙」の展示
お盆や重箱など旅館でも使われる「越前漆器」
シルク成分「セリシン」の入ったセーレンの化粧品
えちぜん鉄道三国芦原線のイラスト絵はがきを来場者に配布

 飛騨高山、北陸飛騨3つ星街道誘客推進協議会、金沢市、富山県南砺の合同ブースでは、金沢~五箇山~白川郷~高山を結ぶ、世界遺産やミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(ミシュラン発行の旅行ガイド)で3つ星として紹介された観光地ラインを周遊して楽しんでもらうことをアピール。単に北陸新幹線で金沢を訪れるだけではない北陸の魅力を紹介した。

 こきりこ節の実演も行なわれていて、見学者には演奏方法を教えていた。参加費無料の伝統工芸士金沢箔による金箔貼り体験も行なわれており盛況だった。

飛騨高山、北陸飛騨3つ星街道誘客推進協議会、金沢市、富山県南砺の合同ブース
金沢~五箇山~白川郷~高山を結ぶ3つ星ルートの楽しみ方を紹介するパネル
こきりこ節の実演。気軽に教えてもらうこともできる
こきりこ節の楽器を展示
伝統工芸士金沢箔による参加費無料金箔貼り体験
富山県産日本酒の展示
「つみぼぼ」。飛騨高山の郷土玩具「さるぼぼ」をモチーフにした人形積木
水引細工や染色したてぬぐいなど地元の小物の販売
抽選で当たるともらえる賞品
来場者には加賀棒茶がふるまわれた
(村上俊一)