【イベントレポート】

【関空旅博2017】3時間半のフライトで時差1時間、土日+1日で行ける! 生まれ変わりつつあるビーチリゾート・サイパン、テニアン、ロタ

マリアナ政府観光局がセミナー

2017年5月27日~28日 開催

マリアナ政府観光局がセミナーを開催

 世界各国から航空会社や政府観光局などが集まり、“世界に一番近い旅の博覧会”をうたう「関空旅博2017」が、5月27日~28日に関西国際空港で開催された。各企業・政府観光局のブースや飲食ブース、ステージイベントが見物だが、隣接するホテル日航関西空港では、旅行者向けの本格的なセミナーも実施していた。

 ここでは、「3連休はマリアナ」と題してマリアナ政府観光局が行なったセミナーを紹介する。

カジノ+ビーチリゾートへ変貌しつつある「3連休はマリアナ」

マリアナ政府観光局 岡部恭子氏

 実は機材のトラブルでセミナーの最後までスクリーンにスライドが表示されないという状況だったが、登壇したマリアナ政府観光局 岡部恭子氏は、最後まで軽妙なトークで来場者を飽きさせないセミナーを行なった。

 まず岡部氏は「グアムもマリアナ諸島に含まれますが、彼ら自身はマリアナだとはいいません。今日お話しするのは北マリアナのサイパン、テニアン、ロタですが、最近行かれたことのある方、いますか?」と質問。グアムは準州だが北マリアナのサイパンは自治領なので、少し趣が異なるという。時差は1時間。成田からデルタ航空が直行便を出しており、3時間半ほどのフライトになる。大阪からはユナイテッド航空がグアム便を飛ばしているので、そこからサイパンないしロタ島行きに乗り継ぐことになる。

 注意点としては、サイパンからロタ島に向かうと8人乗りの小型機で荷物がほとんど載らないのが、グアム経由でロタ島へ向かうと40人弱乗りなので、載せられる荷物の量に差が出るという。ロタ島でダイビングをしたいなどという場合、グアム経由がお勧めだそうだ。

 キャッチフレーズは「3連休はマリアナ」。これは3日間くらいあれば十分楽しめる規模のビーチリゾートという意味で、週末+1日で南国へ旅行しようと考えたとき、大抵は沖縄、ついでグアムを検討する人が多いものの、ぜひそこに北マリアナを加えてほしいとした。

 サイパンは非常に小さい島で、南にある空港からホテルの多いエリア(ガラパン)まではタクシーで10~15分。海は10mくらいまで透明で、3時間半で行ける距離でここまでの透明度の海はほとんどなく、久米島や宮古島もかなりキレイだが、常夏のサイパンと違って冬に泳げない点を大きな違いとして挙げた。逆にサイパンは10月~3月くらいがある意味ベストシーズンで、水温は27~28℃、台風が来ないので冬の方が天気は安定するという。

 ところで、1997年に45万人の日本人観光客が訪れたという記録が残っている一方、近年は減少傾向にあり、2016年は6万人まで落ち込んだ。その理由としては、JAL(日本航空)の直行便がなくなったこと、かつて3泊4日で2万9800円~3万9800円というツアー商品が当たり前のように存在したが、それが現在は週末を避けても8~10万円くらいになっていること、などがある。

 一方、特に中国からの観光客は増えており、その効果でインフラの整備が進み、新しいホテルができはじめている。例えば、2016年7月にかつての「ホテル・ニッコー・サイパン」が韓国系の「ケンジントンホテルサイパン」となって全面改装のうえ新規オープンしていたり、2017年~2018年にかけてかなり大型のカジノホテル(テーブルゲーム300台、スロットマシン400台、3~4軒のミシュラン星付きレストラン)がオープン予定だったりする。現在サイパンのホテルは計3500室程度だが、1000室以上増える見込みという。差別化要因として、グアムもハワイもカジノをオープンすることはできないが、サイパンはカジノとビーチリゾートが同時に楽しめるエリアに生まれ変わる、という点を挙げておきたい。

 グアムやハワイとの違いとしてもう1つ挙げられるのは食事の価格で、昼食を食べに外に出ると、グアムやハワイだとすぐに1人30~40ドル(約3300~4400円、1ドル=110円換算)になってしまうところが、ガラパン付近ならその1/3くらいで済むという。ホテルは数が多くないので決して安くないが、それ以外の部分でコストを抑えることができるのが現在のサイパンだ。

当日配布されたパンフレット
サイパンに行ってマニャガハ島に行かない人はいない、というくらいのメジャースポットのマニャガハは、とにかく透明度の高い海にあらゆるマリンレジャーが揃っていて、泳げない人でも楽しめる