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日本コカ・コーラとオリオンバスのコラボ「“健やかに眠れる”夜行バス」を体験
ゴールデンウィークを中心に4月26日~5月8日、東京~岡山/高知で運行
(2016/4/30 00:00)
- 2016年4月26日~5月8日 運行
リーズナブルな移動手段として人気の夜行バスだが、夜間の車内でぐっすりと眠ることができず、つらいと感じることも多いのではないだろうか。今回、高速バス「オリオンバス」を運行するオー・ティー・ビーと日本コカ・コーラは、そんな利用者の悩みを解決するべく「グラソー スリープウォーター presents『“健やかに眠れる”夜行バス』」の試験運行をスタート。その初日である4月26日に行なわれた出発式と、第1号の車内を取材する機会を得たので、その様子をレポートする。
“健やかに眠れる”夜行バス
運行期間:2016年4月26日~5月8日
運行区間:東京駅鍛冶橋(20時50分)発~バスタ新宿~岡山駅西口(6時35分頃)着、東京駅鍛冶橋(20時50分)発~バスタ新宿~高知駅前(9時40分頃)着
料金:岡山行き大人6500円~9000円、子供3250円~4500円、高知行き大人8500円~1万2000円、子供4250円~5500円
URL:“健やかに眠れる”夜行バス
この「“健やかに眠れる”夜行バス」では名前のとおり、利用者が車内で快適に眠れるような対策が行なわれているのが特徴だ。
この夜行バスの乗客には限定快眠グッズのアイマスクのほかに、日本コカ・コーラと各ボトラー社などで構成されているコカ・コーラシステムが5月9日に発売する新飲料、「グラソー スリープウォーター」が乗客に1本ずつプレゼントされる。グラソー スリープウォーターは健やかな眠りをサポートするという「L-テアニン」が含まれた、機能性表示食品だ。さらに取材した初日の26日のみ、睡眠エキスパート松中みなみ氏監修による快眠エクササイズが車内で実演された。
睡眠施策でバスサービスに新たな付加価値を創出
第1号の出発式では、オー・ティー・ビーの運輸事業部 係長の九法雄大氏が挨拶、「夜行バスをご利用いただいているお客さまの約8割が睡眠不足を悩みとして挙げられていまして、バス利用者における不眠は長年の悩みの1つと言っても過言ではない、と考えております。そういったお客さまのお悩みに、我々バス会社としてもどうにか解決する策はないかと常々考えておりました。今回日本コカ・コーラさんからの提案でこのようなコラボレーションを実現することができました」と、この夜行バス企画のきっかけを説明した。
また九法氏によると、バスタ新宿のオープンとゴールデンウィークというタイミングでバス業界に注目が集まるなか、「安く、そして速くという目的でご利用いただいていましたお客さまに対し、これまでにない新しい付加価値をご提供できると自負しております」とサービスについての意気込みを語った。
グラソー スリープウォーターでバス旅の眠りもサポート
続いて、グラソー スリープウォーターを5月9日に発売する日本コカ・コーラ マーケティング本部の東條渚氏による製品紹介が行なわれた。本製品では、眠りをサポートする成分「L-テアニン」を配合。朝目覚めたときの疲労感や眠気を感じない健やかな眠りを応援する飲料となっているという。カフェインゼロで、カロリーもペットボトル1本(410mL)で51kcalと控えめでヘルシーだ。
東條氏は「今回のコラボレーションは、グラソー スリープウォーターを睡眠不足の解消法の1つとしてご活用いただき、また実際に睡眠に悩んでいる方こそ使っていただきたい製品となっております。『“健やかに眠れる”夜行バス』で実施されるほかの快眠施策と組み合わせていただくことで、本製品のよさもまたさらに高く実感いただけると思います」と話した。
実際に配布されたグラソー スリープウォーターを飲んでみたが、かすかにピーチのフレーバーがしてサッパリとした味わい。長時間乗車する場合、甘い飲み物だと飲んでから時間が経つと口のなかが気持ち悪くなり、お茶や水が欲しくなることがある。しかし、この製品では甘味がかなり抑えられており、後味もスッキリして、旅のお供にもよさそうだ。
バスのなかで座りながらできる快眠エクササイズ
バスのなかでは睡眠施策の1つ、睡眠エキスパートの松中みなみ氏による快眠エクササイズが実演された。今回紹介されたエクササイズは5種類。まずは童謡「うさぎとかめ」の曲に合わせて、手を交互に伸ばせるところまで伸ばしながらグーパーと握って開くことで血流の流れをよくする運動からスタート。続いて体をひねって後ろの座席に両手をついて、脇腹を伸ばすエクササイズ。
続いて、目の筋肉をほぐすマッサージ。「こめかみの部分に手を当てて、じっくりと目を引き上げるような形で揉んてください」と松中氏。そのあと、おへその下あたりに手を押さえて、お腹をふくらますイメージで息を吸い、そしてお腹をヘコませながら吐いての深呼吸。最後は快眠だけでなく、問題になっているエコノミークラス症候群の対策として、つま先、かかとを順番に引き上げる動作を5回繰り返してから、足首からふくらはぎにかけて揉みあげていき、エクササイズは終了した。
どの方法も、バスの車内でシートに座りながら簡単にできるものばかり。実際、筆者が試してみたら身体や目の周りの緊張が取れ、身体が温まり、「寝るまであともうわずか」のリラックスモードになった。また、どれも狭いところでもできる動作なので、同じく電車や飛行機での移動でも活用できそうだ。
4列で前後幅が広めのシート
夜行バスで眠れるかどうか、快適に過ごせるかの大切な要素がシートだ。乗車した車両はオーソドックスな4列席で、シート幅は標準的。ただし、前後のシートの間隔が広めに設けられているため足を伸ばしやすく、前の座席がリクライニングで倒れてきてもそれほど気にならなかった。また、今回のバスでは東京から岡山や高知までの長距離の運行になるが、シートには電源も備えられており、PCやスマートフォンの利用も安心だ。
この「健やかに眠れる”夜行バス」は試験運行ということで期間限定だ。需要が高まっている夜行バス・高速バスに快適さも求められつつある昨今、シートなど設備面での拡充を図るバス会社もあるなか、ドリンク提供やエクササイズといったサービス面からのアプローチは、どこまで睡眠不足に悩むユーザーのニーズに迫れるのだろうか。新しい試みに期待したい。