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観光庁、訪日外国人旅行者向けSIMカード・モバイルWiFiルーター利用促進キャンペーン「Japan Mobile Week」
2016年1月21日まで実施
(2015/12/21 17:57)
- 2015年12月21日~2016年1月21日 実施
観光庁は、訪日外国人旅行者の通信環境の改善を図るために、訪日外国人旅行者向けSIMカード・モバイルWiFiルーターを提供する事業者とともに、「Japan Mobile Week」キャンペーンを12月21日~2016年1月21日に実施する。
本キャンペーンは、自治体や民間事業者などにより無料公衆無線LAN環境の整備が全国で進んでいるが、未整備エリアや外国人旅行者の利用意向を踏まえ、SIMカードやモバイルWiFiルーターサービスの利用促進についての取組みとなる。開始日となる12月21日に報道関係者向け説明会が成田国際空港で開催されたので、その模様をレポートする。
「訪日観光客増により通信環境の整備は重要」と観光庁 古澤審議官
まず最初は観光庁 審議官 古澤ゆり氏の挨拶があった。キャンペーンの目的については、外国人旅行者に対するSIMカード・モバイルWiFiルーターサービスの認知向上と、そのサービスの提供場所の拡大を狙ってのものであるが、キャンペーン終了後も継続的な販売・貸出しに繋げていくことも目指しているという。訪日客へのアンケート結果から「無料WiFiとSIMカードは必要と言うことがわかっている。訪日前に無料公衆無線LANを利用しようと思っていた方は70.5%なのに対し、実際に利用されたのは62.6%。SIMカードの購入については、訪日前に28.6%の方が利用するつもりだったのに、実際は13.2%でしかない。このような訪日客の利用意向も踏まえ、SIMカードやレンタルWiFiルーターの周知や入手場所拡大の必要性を感じていた。現在、全国800カ所でSIMやルーターを取り扱っていただけるようになったので、海外にも積極的に情報を発信していく」と語った。
続いて、観光庁 外客受入担当参事官室 甲賀晶子氏より、今回のキャンペーンの実施策について「成田空港内に特設ブースを設け訪日観光客向けにアピールを行う。またソーシャルメディアなどで日本からの情報発信をしていただいた方にSIMカードのケースを配布。もちろんサービス内容や提供場所に関する海外への情報発信、観光動線やサービス提供場所へのポスター掲示などのキャンペーン広報も行う」とコメントした。
SIMカードを販売するインターネットイニシアティブ CTO 島上氏と、WiFiルーターの貸出を行うエクスコムグローバル 代表取締役社長 西村氏の挨拶
次に挨拶をしたのは、SIMカードを販売するインターネットイニシアティブ(IIJ)のCTO 島上純一氏。「先月までに訪日客は1790万人を突破し、これからもまだまだ伸びる。日本に来ていただいた方々が日本の伝統や文化に触れて、その情報を世界中に発信してもらうことで、さらに訪日客を増やすことが可能だと思っている」とコメント。さらに「何年も前から、東南アジアに行くと空港でSIMカードを差し替えるのが当たり前のことだった。日本でも簡単にSIMカードを利用してもらえるようにする必要性を感じていた」と話していた。
またWiFiルーターの貸出を行うエクスコムグローバルの社長 西村誠司氏は「2008年から定額で利用できるレンタルルーターのサービスを5カ国で行っている。当初はビジネスユーザーばかりだったのが、2012年からはスマートフォンやソーシャルメディアの普及が加速したことで、年々ニーズは高まっている」と、まだまだビジネスの伸びしろがあると語っていた。
成田国際空港内のSIMカード販売場所やモバイルWiFiルーターの貸出場所
現在日本国内では、空港施設はもちろんコンビニエンスストア、家電量販店など802カ所でSIMカードの購入やモバイルWiFiルーターの貸し出しを受けることが可能。今回のキャンペーンのブース設置は成田空港のみだが、入手可能な場所については「JAPAN Mobile Week」キャンペーンサイト(http://www.jnto.go.jp/mobiletips/place/)に取扱店情報が掲載されているので参照して頂きたい。