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「バック・トゥ・ザ・フューチャー」劇中の“未来”、2015年10月21日16時29分にデロリアンがお台場を走行

古着から作ったバイオエタノールを燃料として利用

2015年10月21日 実施

BTTF劇中の未来到達時刻に合わせて走行したデロリアンと、イベントゲスト一同

 NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンは、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー(Part1)」誕生から30周年を記念するとともに、「バック・トゥ・ザ・フューチャー(Part2)」の劇中で描かれていた未来、2015年10月21日の到来を記念し、東京・お台場で「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』30周年アニバーサリー FUKU-FUKU×BTTF GO!デロリアン走行イベント」を、日本環境設計株式会社とともに実施した。

 このイベントに登場したデロリアンは、BTTF(バック・トゥ・ザ・フューチャー) Part2の劇中に登場した、ごみを利用して動くデロリアンを体現。古着などの衣料品からバイオエタノールを作成する日本環境設計の技術を活用し、バイオエタノール燃料で動く仕様となっていた。実際に今回のイベントでは、イオンモールなどで回収した古着から作られたバイオエタノール燃料を使い、劇中での“未来”到達時刻である「2015年10月21日16時29分」へのカウントダウンとともに走行が行なわれた。

ゴミから燃料を作り出す「MR. FUSION」が設置されている
イベントで使用されたデロリアン。劇中で描かれた世界を再現するように、ゴミから作られたバイオエタノール燃料を使って走行した
劇中のデロリアンを忠実に再現した車内
ダッシュボード中央にはタイムサーキットを設置。タイムトラベル到達先日時は、もちろん2015年10月21日 午後4時29分がセットされていた
こちらは、運転席後方の次元転移装置。これも劇中と全く同じだ
助手席側のダッシュボードには、ドク役のクリストファー・ロイドさんと、BTTFシリーズの脚本家、ボブ・ゲイルさんのサインが
後方は、BTTF Part2のデロリアンを再現
デロリアン正面
デロリアン側面
デロリアン後方
後方バンパーのデロリアンロゴ

 イベントは、映画評論家の有村昆さんがMCとなり、BTTF Part1が公開された1985年から、2015年までプロ野球の現役選手として活躍した元中日ドラゴンズ投手の山本昌さんと、山本昌さんの大親友で、山本さん同様に長く現役として活躍した野球解説者の山崎武司さんをゲストに迎えて進められた。

 イベントでは、有村さんの進行により、BTTFで描かれていた“未来”の2015年の様子と、実際の2015年との違いを比べたり、2015年10月21日到来を記念して発売された「バック・トゥ・ザ・フューチャー トリロジー 30th アニバーサリー デラックス・エディション」の特典内容を紹介したりした。

イベントは、映画評論家の有村昆さんをMCとして進行。BTTF Part2でマーティが着ていた衣装を身にまとい、BTTFで描かれた“未来”と、実際の2015年の違いなどを説明
ゲストとして登場した、元中日ドラゴンズ投手の山本昌さん。「昔見たBTTFと同じ年まで野球ができるとは思っていなかったので、幸せな野球人生だったと思います」とコメント
山本昌さんの大親友でもある、野球解説者の山崎武司さん。「朝からBTTFを見直して、“こうだったな”と懐かしい気持ちになりました」とコメント。本当は、手に持っているドクの衣装を着る予定だったが、ダイエットに失敗し着られなかったと笑いを誘っていた

 また、今回実際に使われたデロリアンの所有者であり、走行用燃料として利用されたバイオエタノールの作成技術を開発している、日本環境設計の代表取締役社長 岩元美智彦氏も登壇。バイオエタノールの作成や、今回バイオエタノールで走るデロリアンを提供した経緯などを説明した。

 岩元氏は、BTTF Part1やPart2を見て、ゴミで走るデロリアンに感銘を受け、いつか実現したいと思っていたという。その後、実際にバイオエタノールを作成する日本環境設計を設立するとともに、NBCユニバーサル・エンターテイメント公認の業者が劇中とほぼ同じ仕様に改造したデロリアンを購入。その熱意が映画配給元であるNBC ユニバーサル・エンターテイメントに伝わり、オフィシャルイベントとして今回のイベントが開催されたと説明。

 ちなみに、今回の走行では、ガソリンに数%のバイオエタノールを加えたものを利用したそうだが、将来はバイオエタノール100%で走ることを目指したいという。また、来年(2016年)1月には車検に通る予定になっているそうで、車検に通ったら、このデロリアンで牛乳を買いに行くなど、普段から乗って活用したいと岩元氏は語っていた。

日本環境設計の代表取締役社長、岩元美智彦氏。1985年にBTTFを見て感銘を受け、夢だったバイオエタノール作成会社を設立したという
使用されたデロリアンは岩元氏の所有物で、2016年1月には車検に通る予定という
岩元氏自ら、今回のイベントで使われたバイオエタノールの生成方法を紹介

 その後、劇中の未来到達時刻1分前となる午後4時28分より、映画の映像とともにカウントダウンを行ない、山崎武司さん運転、助手席に山本昌さん同乗で、午後4時29分ちょうどにデロリアンがゆっくりと走行を開始。会場に詰めかけた一般来場者から、大きな歓声と拍手が上がった。

 実際に運転した山崎武司さんは「思っていた以上に運転しやすかった」、助手席に乗った山本昌さんは「アメリカ車なので横幅が広く、とても乗りやすい。私でも楽勝です」と、それぞれデロリアン試乗の感想を語っていた。

山本さんと山崎さんの手によりベールが剥がされ、デロリアンが現れた
岩元氏によって、後方のMR. FUSIONが開けられ、山本さんと山崎さんが燃料となるTシャツを投入
運転席に山崎さん、助手席に山本さんが乗り込み、準備完了
午後4時28分から後方スクリーンを使い、BTTF Part1の映像をバックにカウントダウンが開始
午後4時29分ちょうどに、山崎さん運転によりデロリアンがゆっくりと走行開始
山本さんは、「アメリカ車なので横幅が広く、とても乗りやすい。私でも楽勝です」と笑顔でコメント
運転した山崎さんは、「思っていた以上に運転しやすかった」とコメントした

 なお、今回走行に利用されたデロリアンは、全国のイオンモールなどで開催されている、BTTF 30周年を記念したイベントキャラバン「FUKU-FUKU×BTTF GO!デロリアン走行プロジェクト」に同行しており、今後も日本各地で展示される予定となっている。今後の開催場所や日程は、公式ホームページ(http://fukufuku-project.jp/GoDelorean/)に記載されているので、興味のある方はチェックしてみてもらいたい。

会場には、「FUKU-FUKU×BTTF GO!デロリアン走行プロジェクト」をサポートしている、JAL(日本航空)のCA(客室乗務員)も駆けつけ、岩元氏とともに記念撮影

【お詫びと訂正】初出時、岩元美智彦氏の漢字表記に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

(平澤寿康)