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グランドニッコー東京 台場、第1期改装を完了。新しい客室やレストランを公開
30階から東京の眺望を楽しむレストラン「The Grill on 30th」、8月5日オープン
2017年8月6日 01:00
- 2017年8月4日 説明会開催
- 2017年8月5日 「The Grill on 30th」オープン
2016年7月にリブランドしたホテル「グランドニッコー東京 台場」(東京都港区台場)は、2017年1月から7月までの半年間をかけた大規模リニューアルを行なってきた。
この大規模リニューアルの最後となる30階のレストラン「The Grill on 30th」が8月5日にオープンするのにあたり、前日の4日、同ホテルにて報道向けの改装事業戦略説明会が開かれた。
ホテルは1998年6月1日に「ホテル・グランパシフィック・メリディアン」として開業。その後、土地・建物・株式の売却などの変遷を経て、オークラ ニッコー ホテルマネジメントによって「グランドニッコー東京」が運営会社として設立され、ホテル名は「グランドニッコー東京 台場」となった。東京ディズニーリゾートのグッドネイバーホテルの1つでもある。
グランドニッコー東京 台場
所在地:東京都港区台場2-6-1
敷地面積:2万870m2
建物:地下3階、地上30階
客室数:882室
付帯施設:宴会場17室、レストラン・バー9カ所、ウェディングチャペル2カ所、神殿、フィットネスクラブ、屋外プール、エステ、ギャラリーなど
アクセス:新交通ゆりかもめ 台場駅直結、りんかい線 東京テレポート駅 徒歩約10分
TEL:03-5500-6711
Webサイト:グランドニッコー東京 台場
2020年に向けて、ホテルの総収入150億円を目指してさらに成長していきたい
説明会の冒頭、グランドニッコー東京 台場 代表取締役社長 総支配人の塚田忠保氏が登壇し、改装事業の概要を説明した。
オークラ ニッコー ホテルマネジメントはオークラブランドと旧JALホテルのニッコーブランドを合わせたチェーンであり、開業準備も入れて78のホテルを経営・運営している。
オークラには「オークラヘリテージ」「オークラプレステージ」「ホテルオークラ」の3つ、ニッコーには「グランドニッコー」「ニッコー」「JALシティ」の3つと、計6つのブランドがあり、グランドニッコー東京 台場はグランドニッコーブランドとして唯一、そして最上位のホテルであると紹介した。
そのブランドパーソナリティは「その土地ならではの魅力に出会えるホテルである」ことと、「上質の空間をもって、五感に心地よさを体感できるホテルである」ことであり、ブランドメッセージを「東京を楽しむ 東京をくつろぐ」と据えている。
2016年7月のリブランドから、これらのブランドパーソナリティ/メッセージに基づいて改装の中期計画を立て、2017年1月~7月を「第1期」として、主に4点について大がかりな改装を段階的に行なってきた。
1つ目は客室。30階建ての25~28階を「エグゼクティブフロア」として刷新した。従来は27~28階を「エグゼクティブフロア」としていたが、25~26階をエグゼクティブフロアとして追加して4フロア、エグゼクティブクラスの客室を60部屋から138部屋に増やした。
リニューアル後の数カ月だけでもエグゼクティブフロアにおけるADR(Average Daily Rate:客室全体の売り上げを宿泊客室数で割った、平均客室単価)は約50%アップしたという。
2つ目は1階のカフェレストラン。テラス席を新たに設けて146席から200席に拡大するなど、ビュッフェレストラン「ガーデン ダイニング」を大幅にリニューアルした。
3つ目は29階のホワイエ。東京の眺望をぐるりと見渡せる29階の大宴会場はホテルのウリの一つであり、その宴会場へと続く前室を大改修した。
4つ目は、30階のダイニングバーをグリルレストラン「The Grill on 30th」として8月5日にオープン。東京の絶景を日中も夜もパノラマビューで楽しめるレストランとして、「改装前と比較して売り上げ単価を倍増させたい」と語り、「この第1期が8月5日に完成したあとは、2018年からさらに第2期、第3期と改装を進めて、2020年に向けて、ホテルの総収入150億円を目指してさらに成長していきたい」と意気込みを語った。
臨海副都心の中心のホテルとなれるように
2018年から始まる第2期改装についても説明を続けた。
「The Grill on 30th」がオープンする30階は、眺望を重視したレストランフロア、ホテルを象徴するフロアであり、フロアに「Another Dimension, Another Tokyo」と名付けたという。
「別次元・別世界、もう1つの東京を楽しむということで、レインボーブリッジを越えてホテルにお越しいただいて、日常を離れた場所からパノラマビューを見渡して、日常を離れた別世界から東京を楽しんでいただきたい」という思いが込められている。
第2期のポイントは3つ。
1つ目として24階以下の客室を、最上位の「エグゼクティブフロア」とは異なるミドルレンジのグレードとしてデザインしたものに改装していく。
2つ目として30階の「Another Dimension, Another Tokyo」の完成。鉄板焼「浜木綿(はまゆう)」を改装、2階にあるメインバー「ルイ・ロペス」を30階に引っ越して、ホテルを象徴するレストランフロアの完成を見る。
3つ目として、「ルイ・ロペス」が引っ越したあとの2階跡地には、エグゼクティブフロアの宿泊客向けの「エグゼクティブラウンジ」を設ける。エグゼクティブフロアの客室を増やしたため、27階にある既存のラウンジに加えて2階に増設することで、ゆとりある滞在を提供していくとのこと。
さらに第3期では、ロビーカフェ「ル・ブーケ」や、広東料理 台場「楼蘭」の改装、客室の改装の継続などに着手する予定。
「これらの取り組みによって、リブランドした当ホテルがさらに皆さんの身近にありつつ、ホテルとしてのブランドポジションを上げていけるようにしていきたいと考えております。
ぜひ、今後にご期待いただくと同時に、当ホテルがブランドを高めることで東京都内におけるシティリゾートホテルの代表となれるように、もっともっとこの臨海副都心の中心のホテルとなれるよう、成長を続けていきたいと思っております」と話し、概要説明を締めくくった。
お台場ならではの開放感のなかでおくつろぎください
執行役員 営業部長の多田章恭氏は、エグゼクティブフロアの客室について説明した。
エグゼクティブフロアはグランドニッコー東京 台場のリーディングフロアとして、新しい東京ベイのライフスタイルを提案する2つのタイプを用意し、「都心では感じることができない、お台場ならではの開放感のなかでおくつろぎいただきたい」と話した。
「Authentic Style」と名付けた27~28階の最上位クラスは、以前からあったエグゼクティブフロアを、落ち着いた雰囲気を保ちつつ、現代デザインと利便性を取り入れてリニューアル。3月中旬から営業している。
「Breeze Style」と名付けた25~26階は、「朝日や日の光が織りなす水面のきらめきや、海を渡る風を感じさせるような軽やかで落ち着きのある空間を演出。明るく爽やかな印象を持つBreeze Styleは、アーバンリゾートとして心地のよい時間を提供するにふさわしいデザイン」と説明した。こちらは7月から営業している。
これらのエグゼクティブフロアの宿泊客は、専用ラウンジでチェックイン、チェックアウトを行なう。コーヒーや紅茶、スイーツなどのリフレッシュメントサービス、ビール、ワイン、ウイスキーなどの提供を行なうカクテルサービス、フィットネスクラブの利用やレストランでの朝食、冷蔵庫内の飲料無料などの特典を用意している。
客室に用意されたコーヒーはネスプレッソ、紅茶はルピシアとのコラボレーション品を、ウエルカムスイーツはホテルオリジナルのものを提供。ベッドにはエアウィーヴのマットレスパッドを導入し、枕元にはスマートフォンなどの充電に適したコンセントを配備するなど「快適性、利便性に配慮」している。
テラス席と新鮮な無農薬野菜を使った料理がお勧め
シェフの平塚章典氏は、6月にオープンしたビュッフェレストラン「ガーデン ダイニング」について説明した。
店内のインテリアには自然を感じさせるイエローやグリーンを使い、グランドニッコー東京 台場で初めてとなる48席のテラス席を増設。
料理は定期的にテーマを掲げ、国や地域、食材などにスポットを当てたフェアのもとに、ランチ/ディナーメニューを用意。また、埼玉県所沢市にある契約農家「陽子ファーム」から直送される無農薬野菜を多く取り入れ、レストラン特製ドレッシングとともに味わうサラダや、旬の野菜を使った特製ピクルス、豊富なデザート類がお勧めとのこと。
「プレゼンテーションコーナー」では、特製ローストビーフの切り分けや、パルミジャーノ・レッジャーノを使ったパスタを楽しめると紹介した。
「ガーデン ダイニング」では、10月からウェディングパーティプランに対応する(7月15日から受け付け開始)そうで、「ナチュラルリゾートをテーマにした、光が降り注ぐ明るい空間でのレストランウェディングパーティを、ぜひご検討ください」とアピールした。
時間や季節などが移りゆく東京の景色をお楽しみながら、グリル料理とワインを味わってください
「The Grill on 30th」支配人の下迫靖文氏は、8月5日にオープンした「The Grill on 30th」について説明した。
店内はラウンジエリア、バーエリア、ダイニングエリアの3つに分かれ、朝食から夕食まで対応する。「30階という高層階からパノラマビューで楽しめて、時間や季節などが移りゆく東京の景色をお楽しみいただきながら、臨場感あふれるオープンキッチンから提供されるグリル料理、100種類以上のワインを味わってください」と話した。
ランチは前菜とデザートは好みのものから選べ、メインディッシュを季節のお勧めを含めた6種類から選ぶセミビュッフェスタイルで提供。ディナーはコース料理を9000円から用意。アラカルトメニューにも対応するとのこと。
The Grill on 30th
オープン日:2017年8月5日
営業時間:Breakfast 7時~10時、Lunch 11時30分~15時、Dinner 17時30分~22時、Lounge 17時30分~23時
料金例:
Breakfast:大人3270円、子供(7~12歳)1800円、子供(4~6歳)1100円
Lunch:平日4000円、土日曜・祝日4500円
Dinner:9000円、1万2000円、1万5000円
TEL:03-5500-6605
Webサイト:The Grill on 30th
眺望に負けないような料理を用意します
「The Grill on 30th」シェフの小平真氏は、「あのレストランの眺望を楽しみにいこう、ではなくて、料理を味わいながら眺望も、と言ってもらえるよう、眺望に負けない料理を用意しております。グリルレストランとして、お肉をメインに魚や野菜などさまざまなメニューを用意しておりますので、1度2度3度と足を運んでいただき、楽しんでいただけたらと思います」と挨拶し、提供予定の料理を説明した。
説明会では、展示した提供予定のメニューから試食用にアレンジしたものが数品提供された。
「キャビアブリオッシュ」はバターをふんだんに使って焼き上げたブリオッシュの上にキャビアを乗せ、バターの香ばしさとキャビアの香りを楽しめる贅沢な一口アミューズ。
透明な器に盛られたのは「モザンピーク赤座海老 鮑のタルタル ブランマンジェ」。3層になっていて、1層目はジャガイモのムース、2層目はオマール海老で作ったコンソメスープをジュレでゼリー寄せにしたもの、3層目はモザンピークの赤座海老やアワビのタルタル。思い切ってスプーンでかき混ぜて食べると、海の香りと味わいがワッと押し寄せて、心地よく鼻に抜けていく。
「タスマニア サーモンマリネのミキュイ、ニース風サラダ」では、新鮮な野菜とともに、タスマニアサーモンをいただく。サーモンは12時間もマリネして、最後にグリルで皮目を焼いている。火の入れ加減が絶妙で、レアな食感とパリパリとした皮の食感を一緒に楽しめる。
メインで用意された肉料理は2種類。「A4 黒毛和牛 テンダーロイン 塩漬け生黒胡椒」は、この日は青森県産のA4黒毛和牛の牛フィレ肉を使用。和牛ならではの上品な脂が、口に入れた瞬間にサッととろける。九条ネギと黒胡椒のソースが脂を重くさせず、旨味や香りを際立たせている。
「オーストラリア産ブラックアンガス牛 “トマホーク” 赤ワインソース」は、「トマホーク」と呼ばれる骨付きリブロースを豪快にグリルしたもの。熟成した赤身肉から旨味がじわじわと染み出てきて、「肉を食らう」感を存分に味わえる。