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日本旅行業協会、ツーリズムEXPOジャパン2017では商談件数枠を大幅増
旅行会社の参加登録は5月29日開始
2017年5月27日 06:00
- 2017年5月25日 開催
JATA(日本旅行業協会)は5月25日、定例記者会見を行ない、9月21日~24日に行なわれる「ツーリズムEXPOジャパン2017」の展示商談会の開催概要について説明、またオンラインによる旅行会社(バイヤー)の参加登録を5月29日に開始すると発表した。
ツーリズムEXPOジャパンは、旅行需要喚起や地域活性化を目的に2014年から開催されている。2017年度からは「BtoC」向け需要喚起・啓発イベントとしてのグランドデザインの完成と、「BtoB」向けの商談環境の準備を経て、第2ステージのスタートとなる。そして、「BtoB」の商談環境の強化を行なっていくという狙いのもと、例年よりも1カ月早くバイヤーの参加登録を開始する。
2017年はBtoBの本格的なスタートイヤー
冒頭、ツーリズムEXPOジャパン推進室チーフプロデューサーの福島和彦氏は、「これまでの第1ステージ(2014年~16年)では、コンシューマー向けのイベントとして、しっかりと定着させることができた。その間、商談会についてもさまざまな試みを行なってきたという経緯を経て、第2ステージ(2017年~19年)では具体的な「BtoB」強化へのしっかりとした取り組みを行なっていく」と今後の流れについて説明した。
おもな取り組みとしては、国内・アウトバウンド商談の強化、訪日ランドオペレーター商談の新設、さらに商談環境をより充実させるとして、商談機会の最大化を図っていくという。
国内・アウトバウンド商談では、「従来初日のみがBtoBとしてのアポ取り、翌日以降自由に商談を行なう形をとっていたが、BtoB強化にともない、今回からアポイントメント商談を2日間にわたり実施する」と説明。1日目は、従来どおり商談専用会場でのマッチングによる商談会を行ない、2日目は展示会場を有効活用し展示ブースでの商談を行なう。商談件数枠もこれまで1日最大15セッションだったのに対し、2日間の商談で1日目に15セッション、2日目に7セッションの計22セッションに拡大する。
今年から新設する訪日ランドオペレータ商談では、訪日旅行手配を取り扱うツアーオペレーター品質承認制度登録会社と訪日ランドオペレーターがバイヤーとなり、国内自治体、国内サプライヤーと商談を行なう。福島氏は「一方的なインバウンドの売り込みだけではなく新たな素材への気づきや組み立ての参考になれば」と話した。商談会ではマッチング形式で21日~23日に実施する。
さらに商談の質の向上や、商談会外でのコミュニケーションをカバーする目的として、バイヤー・セラーのプロフィール、担当領域などの情報を記したキーパーソンリスト(デジタル版)を制作。これらは8月末から開示する予定となっている。
バイヤー誘致の施策としては、今年からMICE、修学旅行、法人専門のバイヤーを受け入れ商談を行なってもらうほか、バイヤー向けのセミナーの実施や、首都圏を除く地方バイヤーへの宿泊・交通費の補助などを行なっていくという。また、業界関係者のネットワーキング強化を図るとして「ウェルカムレセプション」を実施。これは例年行なわれている「ジャパンナイト」に変わるものだが、今年から大きく内容を変えて、国内訪日関係者向けと、海外旅行関係者向けの2つのレセプションを用意する。
JATA 理事・事務局長の越智良典氏は、「今年は訪日ランドオペレーター商談なども始まることから、商談の枠は2710件から6100件の約2.2倍になる。我々が目指しているのは、商談環境を作るという意識でやっているので、今後は商談環境の充実と、業界人の来場を増やしていく予定」とした。さらに「日本の観光は、ただパンフレットをたくさん配ればいいというのではなく、実際にどういう企画を作って、どういうことをしたらお客さんが来るかということを考えなければならないタイミングに来ていると思うので、そういうことを考えながら場を提供したい」と話した。
そのほか会見では、JATA 広報室長の矢嶋敏朗氏から2月に行なった2016年度旅行業界インターンシップの結果報告があった。JATAが2014年から実施しているインターンシップは、座学、マナー研修、インターンシップ6日間、総括という内容で、いままでに3回実施されている。今回の報告では、旅行業はまだまだ人気であること、また実際に企業の“よいところ““わるいところ”を見たうえで、「絶対就職したい」「就職したい」の割合がインターンシップ実施の前後で27.3%から45.6%に増加し、旅行業界に対する理解が大いに進んだことを伝えた。JATAでは、2017年度もインターンシップを行なう予定としている。