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パラダイスセガサミー、北東アジア初の統合型リゾート「パラダイスシティ」を韓国・仁川に開業
カジノ、5つ星ホテルなど第1期1次オープン
2017年5月1日 15:53
- 2017年4月20日 開業
北東アジア初の統合型リゾート「パラダイスシティ」が、4月20日に開業した。パラダイスシティは、韓国でホテルやカジノ施設などを運営しているパラダイスグループと、日本の総合娯楽メーカーであるセガサミーホールディングスの合弁企業である株式会社パラダイスセガサミーが開発にあたった。
仁川国際空港に隣接する仁川国際空港国際業務団地に位置しており、敷地面積は約33万m2、第1期の総事業費は1兆3000億ウォン(約1300億円、1ウォン=約0.1円換算)。
第1期1次オープンとなった4月20日には、韓国最大級の外国人専用カジノ「パラダイスカジノ」と、5つ星リゾートホテル「パラダイスホテル&リゾート」、ホテル併設として韓国最大級の規模を誇るコンベンションセンターなどがオープン。そして、第1期2次オープンとなる2018年上期には、デザイナーズホテルやショッピングモールなどの商業施設、スパ、ファミリーエンタテイメント施設などのオープンが予定されている。
オープン当日の4月20日には、パラダイスシティにおいてオープニングセレモニーが開催された。セレモニーではまず、パラダイスグループ会長のチョン・ピルリプ氏が登壇し、「パラダイスシティは、パラダイスグループによる北東アジア初となる統合型リゾートです。パラダイスグループは、パラダイスシティを通じて韓国の観光産業の新たな歴史を開いていきます」と挨拶。
パラダイスグループは、2011年より複合型リゾート事業への取り組みを開始し、2012年にセガサミーホールディングスとの合弁企業となるパラダイスセガサミーを設立。その後、2014年11月にパラダイスシティを着工し、2017年4月20日に開業へとこぎ着けた。今後50年間のパラダイスシティの運営を通じ、78万人の雇用創出効果、8兆2000億ウォンの生産誘発効果、3兆2500億ウォンの付加価値創出効果を見込んでいるという。
また、パラダイスシティは「アートテイメント」(Art-tainment)を標榜し、東洋と西洋の価値を融合した、世界中の人々が楽しめるK-Styleを実現していると説明。パラダイスシティ内に、ダミアン・ハーストや草間彌生、スボード・グプタ、イ・ガンソ、オ・スファンなどの国内外有名アーティストの100作品を含む芸術品を2700点展示しており、美術館を巡るような感覚が味わえるという。
「パラダイスグループは、北東アジア観光のランドマークとなるパラダイスシティを通じて、グローバル複合型リゾート企業として飛躍していきます。停滞する韓国観光産業を活性化させ、外国人観光客2000万人時代を目指して、新しい風を吹き込んでいきます」と意気込みを述べて締めくくった。
続いて、セガサミーホールディングス会長の里見治氏が登壇。里見氏はまず、「パラダイスシティは、韓国初の統合型リゾートとして、東アジアにおける観光産業の大拠点となることを標榜し、パラダイスグループとともにプロジェクトを立ち上げました。パラダイスもセガサミーも、統合型リゾート開発プロジェクトは初の試みで、非常に挑戦的なプロジェクトでした」と、プロジェクトへの取り組みについて説明。
また、パラダイスシティについて「ホテル、カジノ、コンベンション、どれをとっても最上級であると、自信を持って誇れる施設に仕上がっています」と述べるとともに、「世界中の皆さまに、このたぐいまれなる上質なエンタテイメント空間をご堪能いただきたい」と、その完成度をアピール。
一方、2018年上期にはショッピングモールや商業施設、スパ、エンタテイメント施設などを備える第1期2次オープンが控えていることを説明しつつ、「今回の開業に満足するのではなく、真の統合型リゾートとして韓国内外から多くのお客さまが集まる施設とすべく、第1期開発のすべてを完了させるまで気を引き締めて取り組んでいきたい」と、襟を正した。
仁川国際空港では2017年末に第2旅客ターミナルが完成し、旅客処理能力が大幅に向上することに触れるとともに、「パラダイスシティは、国際ハブ空港の仁川国際空港や仁川広域市と緊密な連携を図ることで、韓国国際観光産業の活性化を促進し、世界における韓国の存在感は一層高まるでしょう。そして、パラダイスシティの施設価値向上にまい進し、早期の収益化を実現します。パラダイスシティが韓国観光産業を牽引する役割を担う施設となるよう、総力を挙げて取り組んでまいります」と抱負を述べた。
来賓として登壇した仁川広域市 市長のユ・ジョンボク氏は「今日、複合型リゾートが我が仁川市で始まるということは、新しい歴史が始まるということで非常に光栄に思っています。ここ仁川市が、韓国の観光産業、ひいては未来の新たな成長を牽引する中核拠点となるよう、市としても努力してまいります」と挨拶した。
同じく来賓として登壇した、仁川国際空港公社 社長のチョン・イルヨン氏は「仁川国際空港は2017年末に第2旅客ターミナルが完成し、2023年には年間1億人を処理する世界最大の空港に生まれ変わります。そういったなか、空港を中心としたエアシティの開発に注力していて、その第一歩がパラダイスシティです。今後もパラダイスシティの開発や運営が円滑に進められるように協力していきます。双方が大きく発展していくと確信しています」と挨拶。
最後に、チョン・ピルリプ氏や里見氏をはじめ、仁川広域市 市長のユ・ジョンボク氏や、仁川国際空港公社 社長のチョン・イルヨン氏などの来賓がステージ上に集まり、パラダイスシティの開業を高らかに宣言して、オープニングセレモニーは締めくくられた。