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スタークルーズが「ヴァーゴ the よしもと@クルーズ」発。7~11月大阪・横浜発着の全クルーズによしもと芸人が登場!
2017年4月17日 00:00
- 2017年7月8日~11月19日 開催
スタークルーズは4月12日、よしもとクリエイティブ・エージェンシーとのコラボレーション「ヴァーゴ the よしもと@クルーズ」を発表。同社が2017年7月~11月に運航する「スーパースター ヴァーゴ」の全クルーズによしもと芸人が登場し、お笑いライブを実施する。
「ヴァーゴ the よしもと@クルーズ」始動、船内でお笑いライブを実施
スタークルーズは2017年7月~11月に、約7万5000トンのカジュアル客船「スーパースター ヴァーゴ」での大阪・横浜発着クルーズを実施。大阪発着の場合は土曜日夜に出港し、大阪、横浜、清水、鹿児島、上海と巡って土曜日朝に大阪に戻る。横浜発着も同様に日曜日夜に出港し、日曜日の午後に帰港する7泊8日、全20本のクルーズだ。
今回、スタークルーズは日本発着クルーズの実施に伴い、よしもとクリエイティブ・エージェンシーと提携。「ヴァーゴ the よしもと@クルーズ」プロジェクトを発足させた。よしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属する芸人やタレントがスーパースター ヴァーゴでのクルーズ旅を盛り上げるというもので、具体的には船内シアター「リド」(788席)で全クルーズ中各1回、お笑いライブを実施。どのクルーズに誰が乗船するかは、今後順次発表される。
この「ヴァーゴ the よしもと@クルーズ」プロジェクトの記者会見は、よしもとに所属する多数の芸人が登場。ピン芸人のタケト氏の司会で進行した。まずスタークルーズ日本オフィス代表の山本有助氏、香港本社のスタークルーズ、ドリームクルーズ エンターテイメント部門 上級副社長のコーリン・カー氏、ゲンティンクルーズライン 営業部門 上級副社長 マイケル・ゴー氏が挨拶。
山本氏が「クルーズには高嶺の花のイメージがあるかもしれないが、実際はそんなことはなく身近なもの。私たちの船は、中華料理でいえばフカヒレやツバメの巣ではなく、酢豚やラーメン。ぜひこれを機会にスーパースター ヴァーゴによしもとを見に来ていただきたい」とコメント。
続いてマイケル・ゴー氏が「スーパースター ヴァーゴは美味しいレストラン、特に海南鶏飯やバクテー、ラクサなどアジア料理が豊富。アーケードやウォータースライダーなど豊富な施設も揃っていて、家族やカップル、OLの皆さんに楽しんでいただけます」と船について解説。
エンタテイメント部門の責任者であるコーリン・カー氏は「日本のナンバーワンコメディである“よしもと”との提携にとてもエキサイトしている。日本の皆さんに、スーパースター ヴァーゴで美しい日本の島々や上海を巡り、アットホームに楽しんでいただきたい」とコメントした。
千原せいじ、ココリコ、横澤夏子、千鳥など「ヴァーゴ知りたい! 乗りたい! 芸人」が勢揃い
壇上には「ヴァーゴ知りたい! 乗りたい! 芸人」として総勢14名の芸人たちが集結。各自が紹介されたあと、一足早くスーパースター ヴァーゴでのクルーズを体験した「もう中学生」氏による船内レポートが映像で紹介された。
「部屋がとってもステキだよねぇ~編」でバルコニー付きのオーシャンビュー ステートルームを紹介。「料理がとってもステキだよねぇ~編」では1日6食が無料で食べられることを紹介して芸人たちからは驚きの声が。最後に「ショップやアクティビティがステキだよねぇ~編」ではウォータースライダーや船内シアター「リド」でのショーなどを紹介した。
映像を見ながら芸人たちからさまざまな質問が飛び、「船内は正装でなければダメなのか?」の質問には「TシャツでもOK。高級レストランはオシャレして楽しんで」。「何歳から大人扱いか?」の質問には「船上は18歳以上が大人でアルコールもOK」。「カジノはあるのか」には「換金できるカジノがある。航海中、オープン可能な海域で実施する」など具体的にさまざまな回答がされた。
もう中学生氏は船内レポートで感想を伝えつつも、難しい質問は終始スタークルーズ日本オフィス広報の荒深真純氏が回答するという展開で「もう中、いる意味ある!?」と、まわりのベテラン芸人に突っ込まれてタジタジになっていた。
さらに「ヴァーゴに乗りたい芸人アピールタイム」と題してスーパースター ヴァーゴの最も豪華な部屋である「エグゼクティブスイート」でのクルーズ権をかけたアピールタイムを実施。記者会見の前日に週刊誌に女性スキャンダルが報道されたばかりだった「千鳥」の大悟氏が終始ネタにされ続け、「僕も乗りたいが、ぜひ大悟さんに家族と乗ってもらって、夫婦仲直りをしてほしい」という発言が続々と飛び出した結果、コーリン・カー氏も大悟氏を選んで、エグゼクティブスイートでのクルーズ目録が授与された。
スタークルーズ コーリン・カー氏&マイケル・ゴー氏インタビュー。よしもととの提携意図とは?
記者会見後、香港本社のスタークルーズ、ドリームクルーズ エンターテイメント部門 上級副社長のコーリン・カー氏と、ゲンティンクルーズライン 営業部門 上級副社長 マイケル・ゴー氏が取材に応じ、今回の提携について詳しく解説した。
コーリン・カー氏からは、日本におけるクルーズマーケットがまだ小さく伸びしろがあることから、クルーズをいきなり訴えるよりも、身近なものをきっかけにクルーズに興味を持ってもらいたいと考えたと今回のコラボに至った経緯が解説された。
また、世界中で運航しているなかで、日本人がそこに行くとどうしても少数派になる。そのため“日本人のためのエンタテイメント”はあまりなく、乗客がエンタテイメントに合わせる形になる。その点、スタークルーズでは発着地の乗客の趣味趣向やニーズに合わせたエンタテイメントを提供。今回は日本発着のため、「日本のお客さまに、自宅にいるような居心地のよい空間で、自分たちの言語でエンタテイメントを楽しんでほしい」という目的で、よしもとの舞台を提供するとのこと。
また、マイケル・ゴー氏は、クルーズでは寄港地のカルチャーを紹介するプログラムが一般的だが、日本のカルチャーを知るためのプログラムをわざわざ日本人自身が学ぶのはそれほど面白くないものだと指摘。純粋に日本人の方がエンタテイメントとして楽しめるものを届けたいというのも提携の理由の一つだという。「日本のお父さん方は日々とてもハードに働いていてゆっくり休めないので、家にいるような感じで日本人向けのエンタテイメントを楽しんでほしい。それにより家族の絆がさらに強まって、より思い出深い船旅になればと思う。“いつもと何か違うこと”が私たちの追求するところなので、そこがよしもとさんとの提携で日本人の皆さんにお届けできると信じている」とコメントした。
また、コーリン・カー氏によるとスタークルーズにとってエンタテイメントというのは、ショーだけではなく、船旅をつうじた体験すべてを表わしているという。朝にはライトなヨガやウォーキング、昼にはアクティビティ、夜にはショーなど、乗客の1日のリズムに合わせてどの年代でも楽しめるプログラムを提供するよう心がけているとのこと。クルーズ中は船内新聞の「スターナビゲーター」が日本語でも毎日提供され、そこにプログラムを乗せて乗客が自由に参加できるようになっているという。
さらに7泊8日のクルーズ中は毎晩違うショーを提供するが、よしもとの舞台は通常のラインアップにプラスする形で提供。各クルーズ中1回、基本的には土曜日の夜、通常のプロダクションショーが終わったあと23時ごろから提供する予定だとのこと。
このよしもとのライブは新しい試みとして、主に若年層向けを想定。一方で4組のワールドチャンピオンが行なう社交ダンスなど年配向けを想定したプログラムや、日本人のミュージシャンも乗船してライブミュージックを提供する予定だそうだ。
日本発着向けのカスタマイズを実施、「アジアのおもてなしの心」でサービスを提供
クルーズは3月24日から販売を開始したが、マイケル・ゴー氏によると現状約40%のキャビンが日本の旅行会社に販売のためブロックされており、今日のよしもととの提携でさらにスーパースター ヴァーゴの集客につながることを期待しているとのこと。
日本人向けに調整している点としてはカラオケの日本の曲を増やし、日本語を話せる担当者も増員。また、設備面では日本人の年配者はツインベッドを希望する方が多いので、その割合を大幅に増やしているという。その他、部屋に浴衣を入れるほか、緑茶を用意するなどおもてなしを意識しているとのこと。日本人の乗客が日本食を食べたくなったときのために、日本食のメニューも取り入れていく。
ただし、陸地では日本の食を楽しめるため、船の中では海外旅行の要素を感じられるよう、スタークルーズが誇る東南アジア料理も豊富に提供。海南鶏飯やシンガポールのラクサやバクテー、マレーシアのチャークエティヤオなど東南アジアのバラエティある料理を提供するとのこと。
魅力的な施設は年代によって違うが、ウォータースライダーやミニゴルフ、バスケなどの定番のアクティビティに加え、日本発着向けには大勢で楽しめるものも多く用意。バブルフットボールや安全なアーチェリーなども設置する。一方で伝統的なガラディナーのスタイルも残しながら、船の後方に屋外ナイトクラブを設置するなど幅広い年齢層に対応できる工夫を凝らしている。Wi-Fiインターネット環境も整っており、Wi-Fiの接続料は24時間で1500円とクルーズ船としては比較的安価なのも特徴だ。
スタークルーズとしては、現時点では「スーパースター アクエリアス」が台湾から石垣島、宮古島、那覇に寄港するコースを提供しているほか、ドリームクルーズのゲンティンドリームが4月から宮古島と那覇に寄港するコースを提供中。日本とはこれまでこうした寄港やフライ&クルーズでの関わり方だったが、今回スーパースター ヴァーゴが日本をホームポートとすることで、日本という市場を密接に、いろいろな角度から大切に捉えているという。
コーリン・カー氏は「スタークルーズは、“Asian at Heart, International in Spirit hospitality”、アジアのおもてなしの心を持ってインターナショナルな精神でプロダクトやサービスを提供する、ということをDNAにしている。日本人のやり方で楽しんでいただけるよしもとの舞台と、プロダクションショーのような、受け皿の広いショーの両方を提供していきたい」と語った。
最後にマイケル・ゴー氏は「今回の7月~8月のクルーズはちょうど夏休みの時期にあたり、飛行機代やホテル代が高い時期。スタークルーズの場合はピーク時も比較的料金に差がないので、国内旅行と海外旅行、両方の要素のあるクルーズをぜひ楽しんでほしい」とコメント。スタークルーズによるこれまでのクルーズのイメージを変えるような新しい取り組みが、日本でクルーズを楽しむ旅行者の新規開拓になることに期待を寄せた。