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JAL福岡空港グランドスタッフ、家出人保護に協力し、空港警察から感謝状授与
年末年始の混み合うチェックインカウンターで家出人を見抜く
2017年1月25日 00:00
- 2017年1月24日 実施
年始の繁忙期で混み合う1月2日の福岡空港国内線、JALチェックインカウンターに現われた家出人を、JALグランドスタッフが速やかに通報し警察の保護に協力したとして、福岡空港警察署より該当スタッフに感謝状が贈られた。1月24日に福岡空港警察署で行なわれた感謝状授与式の模様をお届けする。
3名のJALグランドスタッフの連携によって家出少年の保護につながる
今回、福岡空港警察署より感謝状が授与されたのは、JAL福岡空港支店所属のグランドスタッフ3名。内田佳さん、橋田翠さん、國米真波さんの3名の機転により、大分県で手配されていた家出人捜索者の保護につながった。
この家出人は、1月2日という年始の混雑したチェックインカウンターに来場し、羽田行きのチケット購入を申し出たが、対応した國米さんがすぐさま異変に気付いた。そのやりとりの様子をブロックリーダーの内田さんがサポートし、気付かれないようにバックヤードの橋田さんがカウンター前にある国内線連絡派出所へ通報の指示、というスムーズな連携により早期保護につながった。
当時の様子だが、チケット発券に際して電話番号を尋ねられ、うまく答えられない。質問が進むにつれて回答の内容が変わるなど、明らかに不審な様子だったという。30分ほど事実確認を十分に実施、目の前の空港交番に通報、その場で家出人の保護に至った。
家出人発見側となったJALグランドスタッフの迅速かつ的確な行動により、早期発見、保護につながったとして、空港警察内で感謝状の授与式が行なわれた。
福岡空港警察署長の久継敏夫氏は、「今回の件は、(家出人を)福岡空港に留められなかった場合、東京においてなんらかの犯罪の被害者、または犯罪に手を染めるといった可能性が考えられる事案でした。JALの皆さま方が平素よりカウンター業務に携わるにあたり、いかに乗客に対してきめ細やかに気配り、目配りをされているということが痛切に感じられました。今後とも安全安心な空港、そして改装中ではありますが、快適な空港を目指してまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。ありがとうございました」とコメントした。
当時の様子について、3名は次のように語った。
國米さん「最初は私が接客しました。電話番号を言えないというところから怪しいかな? と。口ごもった感じで不安そうな表情でした。おそらくチケットの価格も分からなかったのではないでしょうか。見送りの方もいらっしゃらなかったですし。そこからこちら側も寄り添うような話し方で接しました。怖がられないように話そうと心がけました」。
内田さん「当時、カウンターの責任者が私だったのですが、國米の接客の様子を見ていておかしいと感じて、橋田に申し伝えました。当初は家出人とは分からなかったので、お母さんの連絡先は? と聞いても分からなかったので、ここまでの道のりなどを聞きました。そうしていくうちに話が二転三転したので怪しいと確信しました」。
橋田さん「カウンターに出ているスタッフには、まず“落ち着いて”と。(未成年でも)8歳以上は単独で発券できますので、決しておかしくはない状況ですが、受け答えで電話番号を言えない段階で、通報した方がよいと判断しました。その間の対応も、國米が寄り添う形で対応し続けてくれました。マニュアル通りの接客では対応しきれませんので、今後も精進していきたいと思います」。
年末年始のような繁忙期に多忙を極めるチェックインカウンターで起こった家出人の通報、保護だったわけだが、不必要に不安を煽らず、保護から引き渡しにつなげられたのは、JALが標榜している利用客に「寄り添う」接客を遂行できた点に尽きるだろう。発券業務を行なうグランドスタッフは、搭乗客に一番最初に接する重要なセクションであることを改めて痛感させられた事案であった。