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名鉄バス、新型夜行高速バスを公開。プレミアムワイドシート採用の3列シート車両

三菱ふそうのスーパーハイデッカー車採用、「ウェルカムアロマ」でお出迎え

2016年12月6日 公開

2016年12月10日 運行開始

名鉄バスが導入する新型夜行高速バス

 名鉄バスは12月6日、中央営業所(名古屋市中村区)において、新たに導入する新型夜行高速バスを公開した。

 同社は名鉄名古屋駅の上にある名鉄バスセンターを核に東北、信越、関東、東海、関西、四国、九州と幅広いネットワークを有しており、乗車時間が長い夜行路線には独立3列シートを持つ車両(乗車定員27名)を投入している。そうしたなかでも仙台、福岡、熊本線を結ぶ3路線は乗車率が高く重要な路線と位置づけられており、従来より座面が10cm幅広い「プレミアムワイド」シートを採用、よりくつろぐことができる仕様となっている。

 今回導入する車両は、三菱ふそうトラック・バスの「エアロクィーンMS(スーパーハイデッカー車)」をベースにしたモデル。新規に3台を導入、12月10日から名古屋~仙台線で運行が開始される。

エアロクィーン(夜行線仕様カタログスペック)

エンジン:6R10(T4)直列6気筒インタークーラーターボ
排気量:12.808リッター
最高出力:309kW(420PS)/1,800rpm
最大トルク:1810Nm(185kgm)/1,200rpm
全長×全幅×全高(mm):11,990×2,490×3,520
ホイールベース(mm):6,095
最小回転半径(m):9.7
タイヤサイズ:295/80 R22.5

ボディのグラフィックは従来車と同様
中央にミリ波を使った衝突被害軽減ブレーキ(AMB)用のセンサー部がある。その上の表示部のリフレッシュレートは60Hz程度と思われる。肉眼では全く問題ないが、高速シャッターで撮影すると文字が一部判別できない
新型は名古屋~仙台線に投入
運転席前にはセンサーやカメラを設置。左側は車線逸脱警報装置、右側はドライブレコーダーのカメラ。GPSアンテナは3つも付いている
装備品一覧
リアにはプレミアムワイド仕様を示すロゴを掲示。上部にはバックカメラが装着されている
トランクルームはベルトコンベヤー式で荷物の出し入れが容易
操作部。照明はLED
トランクルーム横にセンサーが付いておりコンベア使用時の脱落を防止

 プレミアムワイド仕様のシートを採用したことに加え、専用の腰当クッションを装備。担当者によるとフルリクライニング時以外は「このクッションを使うことで、よりラクな姿勢でくつろげる」とのこと。さらに、インテリアカラーはこれまでの紺系からシート表皮はもちろんフロアやカーテンなど茶系へと変更、照明も電球色のLEDを採用している。暖色系カラーでコーディネートされた空間は、温かみを感じるゆったりとしたムードに包まれているのが特徴だ。

運転席まわり。インテリアカラーが変わっているものの内容的には従来車と同様
新型(左)と旧型のインテリア。だいぶ印象が違う

 車内設備の面では、新たに「ウェルカムアロマ」を採用。数多くのホテルやサービス施設などに導入実績を持つアットアロマ社との提携により実現したもので、乗車時に天然素材を使用したアロマの香りで乗客を迎えてくれる。また、従来からのAC100Vコンセントに加え、2.0Aまで対応のUSBポートを全席に装備している。

入口横にアロマ装置のボックスを配置
中にはアロマディフューザーが入っている。ドアの開閉やタイマーで動作させることが可能
アロマのもとになるカートリッジ。運行ごとに交換する
プレミアムワイド仕様のシート
フルリクライニング
手前側のアームレストは折りたたみ式。畳むことで前席がリクライニングしていてもラクに乗り降りできる。また、座面が広いため「あぐらをかく」ことも可能
追加されたクッション
ヘッドレストは無段階で位置を調整できる
ボディ側のアームレストにはスポットライトが内蔵されている
下にはドリンクホルダーと電源
シート背面
フットレストを装備
前席の下まで空間があるので足を延ばしてリラックスできる
電源はAC 100Vに加えUSBもある
隣席とのカーテンを閉めることでプライバシーを保つことができる
中央席と左席の間にもスペースがある
中央席の電源はシートレッグ左右に
中央席の頭上にも荷物棚がある。照明は電球色
荷物棚にはミラーが装備され名刺入れのような小物を落としてしまっても見つけやすい
階段下にトイレがある
トイレ表示灯を後方席からも見える位置に追加
天井にプラズマクラスターの発生装置
エアコンには抗菌、防カビ、消臭効果のある薬剤を塗布。快適な車内空間を追及している
無線基地局を装備しているため車内Wi-Fiも利用できる