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ダラス・フォートワース、日本人にあまり知られていない両地の魅力を紹介

羽田路線ができなかったことに空港CEO「ガッカリした」

2016年11月7日 実施

 米国テキサス州のダラス市、フォートワース市、ダラス・フォートワース国際空港は11月7日、両市の市長や関係団体のトップ35名が来日するセールスミッションを実施。日本市場に向けてダラス・フォートワース地区の魅力を伝える「ダラス・フォートワースナイト 2016」を開催した。

 このイベントに先立って、報道関係者向けの会見の場が設けられた。会見には、ダラス観光局 President & CEOのフィリップ・ジョーンズ(Philip Jones)氏、フォートワース観光局 President & CEOのボブ・ジェームソン(Bob Jameson)氏、ダラス・フォートワース国際空港 CEOのショーン・ドナヒュー(Sean Donohue)氏が顔を揃えた。

左からダラス観光局 President & CEO フィリップ・ジョーンズ(Philip Jones)氏、ダラス・フォートワース国際空港 CEO ショーン・ドナヒュー(Sean Donohue)氏、フォートワース観光局 President & CEO ボブ・ジェームソン(Bob Jameson)氏
ダラス観光局 President & CEO フィリップ・ジョーンズ氏

 ダラス観光局のフィリップ・ジョーンズ氏は、「ダラスが素晴らしい旅行の目的地であることは、アメリカの5大コンベンションの街として急激な成長を遂げていることからも分かると思う。インバウンドの成長も目覚ましい。全米第4の都市圏として人気で、カウボーイなどのアクティビティも豊富。市内はシティパスで観光を楽しめる」と魅力をアピールする。

 一方で、日本からのフライトが少なかったことから、これまで日本市場にあまり積極的に参加していなかったとする。しかしトヨタ自動車が北米拠点をダラス郊外のプラノへ移転したことや、2015年10月に就航し2016年3月からデイリー運航となったJAL(日本航空)の成田~ダラス線で、現在は1日3便の直行便があることから、日系企業の進出や観光客の増加に期待。現在、年間2万6000人程度の観光客数を、2020年には10万人にすることを目標に掲げる。

「日本からのアクセスも便利で、ダラス・フォートワース空港は全米のメジャーな場所に2時間から2時間半ぐらいでいける玄関口となる。東西海岸へのアクセスもよい。本物のアメリカを知るためにダラスやフォートワースへ来てほしい」とアピールした。

フォートワース観光局 President & CEO ボブ・ジェームソン氏

 フォートワース観光局のボブ・ジェームソン氏は、「多くの国際旅客は、ダラス・フォートワースに到着して北米の体験をスタートさせる。フライトが増えたこの機会に、2つの街をもっと知ってもらいたい」と挨拶。「空港が2つの都市の間にあるので、両都市をパッケージした体験ができる。さまざまな文化施設、演劇やダンス、アートなどが充実しており、本物の西部を知れる。スポーツ施設ではカウボーイ体験、もできる。ストックヤードでは、乗馬やロデオ、ショッピングを楽しめ、本物のブーツやカウボーイハットを購入すると気持ちも変わってくる」と、その魅力をアピールした。

 ちなみに、ダラス、フォートワースで「6時間あったらどんな観光がお勧めか?」を尋ねてみたところ、「ダラス・フォートワース空港からはシャトルバスがあり、街の方へアクセスするのも簡単。乗降場所もすぐ分かる。ここからは3つのプランがある。一つは復元された小さな下町を巡ること、ゴルフコースへ行く、グレープバインミルズモールでのショッピング。空港で領収書を出せば税金がリファンドされる」と紹介があった。

 ちなみに、ダラスへはダウンタウンまで2ドル50セントで行ける路面電車が走っているほか、フォートワースのダウンタウンに行く鉄道も現在建設中で、2018年には開通の見込みとのことだ。

ダラス・フォートワース国際空港 CEO ショーン・ドナヒュー氏

 ダラス・フォートワース国際空港のショーン・ドナヒュー氏は、同空港について「世界で3番目に多く、利用客では10番目。非常に広い面積で7つの滑走路を持っている。成田と羽田と関空を合わせても、我々の方が大きい空港だと思う。JALが2015年に成田からの路線を開設し、より多くの人が訪問することを実体験した。大きく成長していくと思う」と紹介。

 日本人に対して、「到着後の手続きをタッチパネルを使ったシステムで、パスポートをかざすだけで簡単に終えられるし、コンシェルジュも用意している」とそのサービスを強化していることを紹介。タッチパネルを使った入国審査や場内インフォメーション、モバイルアプリなどはすべて日本語に対応している。また、日本円で3000億円相当ほどかけて、さらに改装を進めているという。

 このほか「日本のお客さんに対して、南米やメキシコへ行く際のハブ空港であるとも自分たちを位置付けている」と、乗り継ぎ空港としての利用も訴求した。

 一方、10月30日にスタートした羽田空港の北米路線枠にダラス・フォートワース路線が認められなかったことについては「ガッカリした」とコメント。「今後、羽田空港の発着枠が増えた際には、アメリカン航空のパートナーとして働きかけていきたい」とし、「現在でも成田からは1日3本の直行便があり、ビジネス客にも快適に過ごせてもらえていると思う」と自信を見せた。

 テキサス州内からのアクセスについても言及があり、現在、ヒューストンからアーリントンを経て、ダラス・フォートワースエリアにつながる高速鉄道が計画されており、日本からもJR東海(東海旅客鉄道)が現地法人を設立して支援している。

両市長「全米一のカップル」

フォートワース市のベッツィ・プライス市長(左)と、ダラス市のマイケル・ローリングス市長(右)

 多数の旅行関係者が招待された「ダラス・フォートワースナイト 2016」では、ダラス市のマイケル・ローリングス市長、フォートワース市のベッツィ・プライス市長が挨拶。「このペアは、全米でもっとも見た目がよい市長のカップルだ」と肩を抱き合って親密さを見せ、45年前に共同でダラス・フォートワース国際空港を設立したことを紹介。

 日本市場を重視していることを述べるとともに、ダラス・フォートワース地区はテキサス州でもっとも人気の観光地であることを紹介。米大リーグ(MLB)のテキサス・レンジャーズの本拠地としても知られるスポーツや、ダラス・フォートワース地区の主要な見どころの一つでもあるアート・芸術・文化、ショッピングなど、さまざまな魅力を紹介した。

 このほか、サンドアーティストの伊藤花りん氏によるサンドアートも披露。アメリカン航空とJALの航空機がダラス・フォートワースへ飛び、最後は摩天楼をバックにダラスとフォートワースをイメージしたようなカップルが描かれ、会場に色を添えた。

乾杯には、アメリカン航空のアジア・太平洋地区 副社長 エルワン・ペリラン氏と、日本航空株式会社 執行役員 旅客販売統括本部 副本部長 柏頼之氏が登壇
伊藤花りん氏によるサンドアート