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「キッザニア東京」10周年記念セレモニーを開催

ANAの「飛行機」パビリオンもリニューアル

2016年10月5日 実施

 2006年10月5日に遊びと教育を融合した“エデュテインメント”施設としてオープンし、これまで850万人が来場したという「キッザニア東京」が2016年に10周年を迎えた。キッザニアを企画・運営するKCJ GROUPはこれを記念したセレモニーを10月5日に開催した。また、これに合わせてANA(全日本空輸)が出展する「飛行機」パビリオンのリニューアルオープンのセレモニーも同時に開催された。

 セレモニーは「キッザニアこども議会」の子供たちで進められた。まずは“はるっち”ちゃんが元気な声でキッザニア国歌を斉唱。MCは小学5年生の“ベルーガ”ちゃんと“チェリー”ちゃん。「本日はご来場いただきまして、誠にありがとうございます。ただ今より、キッザニア東京10周年記念セレモニーを開会します」と開会を宣言した。「キッザニアこども議会」は年に1回公募で選ばれ、任期は2年間。

キッザニア国歌を高らかに歌い上げた“はるっち”ちゃん
MCを務めた“ベルーガ”ちゃんと“チェリー”ちゃん
KCJ GROUP株式会社 代表取締役社長兼CEO 住谷栄之資氏

 キッザニア東京の10年間を振り返る映像が流れたあと、KCJ GROUP 代表取締役社長兼CEO 住谷栄之資氏が登壇し、「キッザニア10周年のセレモニーに参加いただきありがとうございます。キッザニア東京をオープンした当初は、メキシコに2カ所、日本が3カ所目だったのが、その後19カ国、24カ所に展開するようになりました。今日はキッザニア東京の10周年ということで、世界中から仲間がお祝いに駆けつけていただいております。皆さまのおかげで今日の日を迎えられたことを大変感謝しております」と挨拶。

「皆さまご存知のとおり、キッザニアは子供たちに力をつけてもらおうと、今までになかったエデュテインメントという形の遊びながらがら学んでもらうというコンセプトをもとにチャレンジして、1400万人のゲストにご来場いただきました(キッザニア東京単体では延べ850万人。2009年に開業したキッザニア甲子園と合算すると延べ1400万人)。自分で考え行動する力を身につけるという方向に導いていくという考えにご賛同いただいたスポンサーさまのご協力に誠に感謝しております。

 今の時代、グローバルに広く世界を見るということは大切なことだと言われており、グローバルに展開するためにいろいろな試みを行なっているキッザニア東京では10周年を記念して、『グローバルアワード』『チャレンジアワード』として、7部門21人の子供たちを表彰することとしました。また、初めての企画としてワーキングホリデーを行ない、5人の子供を選んで韓国で学んできてもらいます。これから、とても難しい時代になっていくと思いますので、小さいうちに自立する気持ちを養っていけるよう、これからも子供たちを支援していきたいと思います」と思いを述べた。

駐日メキシコ大使 カルロス・フェルナンド・アルマダ・ロペス氏

 続いて来賓を代表して、駐日メキシコ大使のカルロス・フェルナンド・アルマダ・ロペス氏が、「10年というのは決して短いものではありません。日本においてキッザニアが10年続いたということは、そのコンセプトやアイディアがいかに優秀なものだったかを証明しています。1500万人近い入場者があったこともエデュテインメントとても素晴らしいコンセプトの裏付けとなっていると思います。

 我々は、日々いろいろなことから学んでいかなければならず、学ぶことはまさに喜びと感じなければないません。駐日メキシコ大使として、メキシコで生まれたコンセプトがこの日本の地で大成功を収めていることを目の当たりにすることはとても喜ばしいことで、日本、世界におけるキッザニアとしてますますの発展を祈念しています」と祝辞を述べた。

江東区 区長 山崎孝明氏

 江東区 区長の山崎孝明氏が「皆さま、10周年おめでとうございます。最初、この場所にキッザニアが登場したときは、一体なんの施設だろうと思っていました。ところが、入場者が1000万人をはるかに超え、子供たちがここで成長していき、職業体験を通じていろいろなことを学び、立派な大人に成長していく過程を近くで拝見していて大変うれしく思いました。

 江東区では、中学生を40人ほどカナダに短期留学させており、その中学生に対して、キッザニア東京からお祝いの言葉やプレゼントなどを沢山頂きました。これからも、キッザニア東京と江東区は仲よく手を取り合って協力しながら頑張っていきたいと思います。

 ここで学んだ子供たちが、やがてお父さんお母さんになって、自分たちの子供をキッザニア東京に連れて来てくれることでしょう。それが、10年20年と続くことで日本の子供たちが、みんな素晴らしい大人に成長していくことと思います。子供たちにはここで多くのことを学んでいただいて、将来の夢を実現させていただきたいと思います」と10周年の喜びを語った。

 続いて「スポーツ」「ダンス」「勉強」「語学」「音楽」「アート」「趣味・その他」の7部門から選考された「KidZania Challenge Award 2016~あなたは何のチャンピオン?~」の表彰式が行なわれ、各部門の金賞・銀賞・銅賞と、江東区長賞の受賞者にメダルが住谷栄之資氏から授与された。

 審査員は住谷栄之資氏と山崎孝明区長のほか、板橋区立中台小学校校長の海藤美鈴氏、東京学芸大学教育学部名誉教授の大竹美登利氏、NPO法人グリーンバード理事長の横尾俊成氏、社団法人21Foundation理事長のパトリック・ニュウエル氏が務めた。

「KidZania Challenge Award 2016~あなたは何のチャンピオン?~」受賞者(敬称略)

スポーツ部門
金賞:れなっぴ、銀賞:アヤサ、銅賞:あおい
ダンス部門
金賞:田本莞奈、銀賞:くぅ、銅賞:あこちゃん
勉強部門
金賞:たくと、銀賞:rairai、銅賞:スマイル
語学部門
金賞:Darwin、銀賞:Rio-Nyan、銅賞:DJ PLAY
音楽部門
金賞:こっこっこ、銀賞:ゆっち、銅賞:Sae
アート部門
金賞:りんたん、銀賞:ニッシー、銅賞:ゴンザレス、コンちゃんズ
趣味・その他部門
金賞:かず、銀賞:ちょこ、銅賞:NoitaminA
江東区長賞
Darwin

スポーツ部門
ダンス部門
勉強部門
語学部門
音楽部門
アート部門
趣味・その他部門
江東区長賞

 今回の10周年に合わせて、キッザニアにパビリオンを展開している56社のうち、17社がリニューアルを行なった。それらを代表して、ANAの上席執行役員 マーケティング室長の稲田健也氏が、ANAのパイロット、CA(客室乗務員)と共に登壇し「スポンサー56社を代表して、ご挨拶させていただきます。この度、キッザニア東京10周年、誠におめでとうございます。ANAはキッザニア東京開始当初からご協力させていただいており、この10年の間にお子さまのファンが増え、海外からも多くの来場者があり、とても感謝しております」と挨拶。

「今回のリニューアルにあたり、約1カ月間クローズして工事にあたり、ようやく本日リニューアルオープンできました。 リニューアルのポイントは、キャビンアテンダント業務の体験を保護者の方が見たいという要望に応えたことと、航空機内の通路を広くしたことで、車いすでご来場の方にも対応できるようにしたことです」とリニューアルのポイントなどを説明した。

スポンサーを代表して全日本空輸株式会社 上席執行役員 マーケティング室長 稲田健也氏が挨拶

【お詫びと訂正:2016年10月11日】 初出時、全日本空輸株式会社の社名に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

ANAのパイロットである久村雅之機長とCAの渡部裕美さんにインタビューする“ルナ”ちゃんと“ピーター”ちゃん

 現役パイロットの久村雅之機長とCAの渡部裕美さんに対して、インタビュア役の“ルナ”ちゃんと“ピーター”ちゃんが仕事について質問をした。“ピーター”ちゃんからの「パイロットになるために一番頑張ったことは?」という質問に久村雅之機長は「パイロットになるには長い期間が必要で、6人から8人のグループで難しいテストなどをクリアしていきます。自分一人の力ではなかなか難しいテストもみんなで協力し合ってお互いの力を引き出すことで乗り越えていけます」と答えた。

 また、「パイロットの制服は世界中同じですか?」という問いには「色の違いなどはありますが、どこの国の制服も同じような形をしています。袖のところに線が4本ある人が機長で飛行機の責任者となっていて、3本の人は機長になる前の人で機長のサポートをします」と答えた。

“ルナ”ちゃんからの「英語はどのように勉強しましたか?」という質問に、CAの渡部裕美さんは、「小さい頃から海外のアニメなどを見ていて、小さい頃は英語は理解できなかったけど、英語の歌などは耳に残っています。大きくなってからは、アメリカに半年間留学して日本に帰ってからもアメリカの友人などと連絡を取り合って、できるだけ英語を話すようにしています」と答えた。

 セレモニー終了後、中央広場ではダンス部門金賞受賞の“田本莞奈”ちゃんによる舞妓踊り、スポーツ部門銀賞受賞の“アヤサ”ちゃんによる空手の形、音楽部門金賞受賞の“こっこっこ”ちゃんによるバイオリン演奏が披露された。

音楽部門金賞受賞の“こっこっこ”ちゃんの演奏

 また、リニューアルされた「飛行機」パビリオンが公開され、子供たちがさっそく体験していた。約1カ月かけてリニューアルをした内容は、内装やシミュレータの一新に加え、最初にブリーフィングを行なうなど企画にも手が加えられている。

 子供が操縦している姿を保護者も見学できるように、Webカメラをシミュレータに設置。シミュレータ自体も久村雅之機長が絶賛するほど、本物の飛行機のコクピットに近くできている。シミュレータには難易度が3段階で設定され、視点の切り替えができ、キッザニア空港から甲子園空港までのフライトを行ない、着陸態勢に入るときにボタンを押すとタイヤが出てくる音まで再現されていた。

機長、キャビンアテンダントを体験
ブリーフィング風景
ブリーフィングを終えて出発!
真剣な眼差しで操縦桿を握る“ピーター”ちゃん
コクピットは本物そっくり
将来の夢はパイロットという“ベルーガ”ちゃん
久村雅之機長も「よくできている」と太鼓判

 CAのブースでは、搭乗客のお出迎えから、搭乗アナウンス、シートベルトや救命胴衣の使用方法の説明、ミールやドリンクサービスに至るまで、通常のCA業務を一通り体験できる。

 リニューアルポイントの一つとして、これまでは保護者はパビリオン内に入ることができなかったが、お客さん役として保護者や一緒に来場した友人がシートに座り、接客を受けることができるようになった。

“チェリー”ちゃんの機内アナウンス
保護者や一緒に来た仲間が乗客役になれる
“ルナ”ちゃんによるミールやドリンクのサービス

 10月22日には、キッザニア東京があるアーバンドック ららぽーと豊洲の中庭(シーサイドデッキ)で、10周年記念イベント「STEP FORWARD TO YOUR DREAM」が開催される。「SPORTS」「FASHION」「CULTURE」各分野の第一人者が子供たちと共演し、アドバイスもするイベントで、参加費は無料だ。

リニューアルされ通路が広くなった「飛行機」パビリオン内部