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「一万人のエイサー踊り隊」開催、国際通りを舞台に勇壮に演舞を披露

伝統的なエイサーを見られる2016年の旧盆は8月15日~17日

2016年8月7日 開催

 8月6日、那覇市のメインストリート「国際通り」を舞台に、「一万人のエイサー踊り隊」が開催された。「一万人エイサー」と呼び親しまれ、全長1.6kmの国際通り全体を使った一大イベントで、2016年で22回目となる。

 当日は午前中から強い雨が降り、午後には収まってきたものの、時折大粒の雨が降るあいにくの天気ながら、約60団体が力強い演舞を見せてくれた。

あいにくの雨のなか始まった「一万人のエイサー踊り隊」。雨にも負けず、演舞者は日頃の練習成果を披露
悠然とした踊りが特徴的な、うるま市平敷屋青年会(東)の演舞

 エイサーとは沖縄の伝統芸能の一つで、歌や三線に合わせて太鼓を打ち鳴らしながら勇壮に踊る。もともとはお盆に先祖に捧げる念仏踊りで、本土の盆踊りのような位置付けだ。今でもお盆前になると各地域で練習に励むエイサーの音色が聞こえ、沖縄の夏の風物詩になっている。

 各地域では青年会が町を練り歩く「道ジュネー」を行ない、エイサーを奉納する。そのスタイルは地域ごとに違いがあり、それぞれの青年会が代々受け継いでいる。

「一万人のエイサー踊り隊」では、そのような伝統的なエイサーはもちろん、地元の愛好会や子供会などによるエイサー、エンタテイメントとして発展させた創作エイサーのグループなども参加し、バラエティに富んだ演舞が楽しめる。

 国際通りには10カ所の演舞場が設けられ、スタートはモノレール 牧志駅近くのサイオンスクエア。ここから最終ステージとなる複合商業施設「パレットくもじ」まで、それぞれの団体は各々割り振られたいくつかの演舞場でパフォーマンスを行ない、次々と演舞場を移動していく。

子供たちも大人顔負けの迫力で踊る
エイサー隊に欠かせない存在の「チョンダラー」。白塗りの滑稽な人物だが、エイサーを盛り上げるとともに、隊列の整理をする重要な役割を担っている
エイサー隊における女性陣は、太鼓を持たず素踊りするのが一般的
最初の演舞を終え、次の演舞場に向かう団体

「パレットくもじ」には大きな特設ステージがあるため、人出もより一層多い。トリを務めた「琉球國祭り太鼓」は大きな人垣に囲まれ、ちらっとしか見られなかったのが残念だった。

パレットくもじ前のステージには、より多くの人が集まった
外国人客の姿も多く見られた

 あいにくの天気にもかかわらず、通りには多くの観客が集まり、外国人客の姿も多く見られた。通り沿いにあるレコード店では、エイサーに欠かせない小太鼓「パーランクー」を特別価格で売っていた。沖縄のお盆は旧暦で行ない、2016年は8月15日~17日となっている。その時期には伝統的なエイサーが町々で見られるはずだ。