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JR西日本、山陽本線の尾道駅を新駅舎に建て替え

「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」専用の出入口も設置予定。完成は2018年夏ごろ

2018年夏ごろ完成

新駅舎の完成イメージ(外観)

 JR西日本(西日本旅客鉄道)は、山陽本線の尾道駅(広島県尾道市東御所町)を新駅舎に建て替えることを発表した。新駅舎は鉄骨造の地上2階建て。2016年秋以降着工で、完成は2018年夏ごろを予定している。

新駅舎の完成イメージ(内観)

 JR西日本では、岡山、尾道、広島を核とした「広域周遊ルート」の創出を進めており、本州と四国を結ぶ「せとうちの十字路」に位置する尾道は、日本遺産にも認定された観光名所であり、サイクリストに人気の「しまなみ海道」のスタート地点としても知られていることから、地域観光の情報発信地、交流・賑わいの場となる新拠点として、尾道駅の建て替えを行なうことになった。

 尾道水道や駅前広場に面している現行の南口駅舎が、「尾道のまちなみに溶け込む外観」「尾道の風土を活かした空間づくり」「多様な人々が集うコミュニティの場の創出」をデザインコンセプトに、新駅舎に建て替えられる。

 トイレやコンコースを広く設けるとともに改札内地下通路をリニューアル、より快適で明るくきれいな駅空間を目指す。改札付近には、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の乗客のための専用出入口が設置されるほか、店舗エリアには宿泊施設や、サイクリスト向けのショップも入り、レンタサイクルも行なわれる予定だ。

コンセプト1.「尾道の街並みに溶け込む外観」

 1891年ごろの初代尾道駅舎のデザインを取り入れ、「瓦屋根」や「深い軒」を用いて街並みとの融和を図る。

コンセプト2.「尾道の風土を活かした空間作り」

 1階のコンコースでは吹き抜けを使って自然光を取り入れた開放的な空間に、2階の眺望デッキでは屋根の一部をくり抜いたようなデザインにして、尾道水道などの風景を楽しめる空間にする。

コンセプト3.「多様な人々が集うコミュニティの場の創出」

 待ち合いスペースを1階の改札横に、眺望デッキを2階の南側に配置するなど憩いの場を充実、構内を渡り廊下やエレベータなどでつなぎ、多様な楽しみ方ができる空間にする。

新駅舎1階のレイアウトイメージ(2016年7月20日現在)
新駅舎2階のレイアウトイメージ(2016年7月20日現在)