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JAL、2015年大晦日の羽田空港で恒例の餅つきイベント

日本航空ラグビー部「JAL WINGS」が担当。国際線ターミナル内に「よいしょ!」の掛け声

2015年12月31日 実施

 JAL(日本航空)は12月31日、羽田空港(東京国際空港)の国際線ターミナル出発ロビーで、大晦日の恒例行事となっている餅つきイベントを実施した。現在の国際線ターミナルが2010年に開業してから毎年行なっているもので、今年で6回目。新年を海外で迎える人には旅立ち前にお正月気分を味わってもらうこと、外国人の旅行客には日本の伝統・文化を知ってもらうことを目的に行なわれている。

 会場となったのは3階出発ロビーのJALチェックインカウンター前。日本航空ラグビー部「JAL WINGS」の部員が杵を持ち、20時頃より餅つきをスタート。国際線ターミナル内に「よいしょ!」の掛け声が響き渡った。

 司会者も、「五郎丸選手はいないが、それに負けない選手が来ている」「(JAL WINGSのユニフォームは)日本代表のユニフォームに似ているが、こっちが先」など、ラグビーワールドカップで日本代表が活躍した2015年の暮れにふさわしいネタを織り交ぜた軽快なトークで来場者を笑わせ、会場を盛り上げた。

屈強な肉体を持つラグビー部員による力強い餅つき。「よいしょ!」の掛け声が響いた
つかれた餅は、きな粉餅とあんこ餅として列を成した人達に配られた

 途中、JAL国際線の機内食「BEDD SKY AUBERDE by JAL」で、ビジネスクラス機内食の監修を行なっているシェフの1人である、山田チカラ氏も来場。ビジネスクラスで提供されている「ほうじ茶プリン」100食が用意され、来場者に振る舞われた。

 山田チカラ氏は「僕の実家がお茶を作っていて、実家のお茶を使ったほうじ茶プリンになっている。中にサプライズのボールが潜んでいるので、それを壊さないように口に入れて頂くと、より楽しいと思う」とポイントを紹介。自身の手で振る舞ったほうじ茶プリンを求める列が途切れることはなく、5分強で用意された100食すべてを配り終えた。

 300名分を用意し、6回の餅つきを行なって振る舞われた餅も、21時30分を過ぎる頃にはなくなり、餅つきイベントもお開きとなった。

JAL国際線ビジネスクラスの機内食を監修するシェフの1人、山田チカラ氏も和装で来場。機内で提供している「ほうじ茶プリン」を振る舞った
ほうじ茶プリンが5分ちょっとでなくなったあとは、JAL植木社長と餅つき
植木社長はその後、ついた餅を自ら来場者に振る舞った
日本航空株式会社 代表取締役社長 植木義晴氏(左)

 イベント終了後に報道陣の取材に応えた植木社長は、「餅つきの『よいしょ!』という声がすると皆さん並んでくれる。これも6回やってきたおかげと思う。最初の頃はよく、今日は御社じゃなくて別の便で出るんですけどいいんですか、という人もいたが、誰にでも召し上がって頂ければと思っているので、1つの風物詩として落ち着けばよいと思っている」と餅つきイベントの感想をコメント。

 2015年については「おかげさまで上期最高益を上げた。要因は燃油の市況が低位で推移していることで、当初予想していたよりも下がった。その恩恵に加えて、インバウンドの急増。追い風を受けての成績だったことは隠さないが、それだけでなく、経営破綻から6年間、社員と一緒にやってきたこと、その姿勢が間違ってなかったということもあると思う。少しずつお客様にJALの思いを理解してきて頂いている今年(2015年)だったと感じている」と述べた。

 このほか、2016年1月から2月にかけての減便を発表した成田~パリ線について「業務需要は落ち着いて戻りつつあるが、あとは観光。今日の餅つきでも6人ぐらいの方がパリ線で行きますという方で、少しずつそういう機運が出てきたのかなと思う。ただ、最後に本当に戻るにはきっかけが必要だと思うので、ゴールデンウィークか、もう少し延びて夏になるのか、そこまでゆっくりゆっくり上がっていくと思っている」との見通しを述べた。

(編集部:多和田新也)