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JALの「Apple Watch」アプリ「JAL Countdown」を羽田空港で使ってみた
2次元バーコードをかざすだけで保安場も搭乗口もラクラク通過
(2015/4/24 19:08)
- 2015年4月24日 開催
JAL(日本航空)は、Appleの腕時計型ウェアラブルデバイス「Apple Watch」向けのアプリ「JAL Countdownアプリ」を開発し、Apple Watchが発売となった4月24日より提供を開始した。アプリは無償で提供される。
JAL Countdownアプリは、すでにiPhoneおよびAndroidスマートフォン向けとして提供されている。今回Apple Watch向けに提供が開始されたJAL Countdownアプリは、iPhoneにインストールされたJAL Countdownアプリと連携して動作するアプリとなる。Apple Watch向けのJAL Countdownアプリは、iPhoneにApple Watch対応となる最新版のJAL Countdownアプリ(3月26日提供開始のバージョン3.0.0)がインストールされている状態であれば、そのiPhoneとApple Watchをペアリングするだけで自動的にインストールされるという。ユーザーがApple Watch App Storeから別途ダウンロードする必要はない。
Apple Watch向けJAL Countdownアプリの機能は、スマートフォン向けのJAL Countdownアプリとほぼ同等だ。あらかじめ、iPhone向けJAL CountdownアプリにJALのマイレージサービス「JMB(JALマイレージバンク)」の会員番号とパスワードを登録しておくと、予約している便のさまざまな情報がApple Watchに転送され表示される。
例えば、予約便の出発10分前までの残り時間をカウントダウン形式で表示したり、「出発準備中」「優先搭乗中」「搭乗案内中」というような、予約便が現在どのような状況にあるのかを示すリアルタイムのステータス表示が行える。もし予約便に遅延が発生したり、欠航になった場合でも即座に情報が届く。空港への移動時間を把握しやすいのはもちろん、空港内で手続きを済ませて買い物や食事をする場合でも、手元で搭乗までの残り時間を把握できるため、非常に安心だ。
残り時間やステータスを表示する画面は、豊富なバンドのバリエーションを備えるApple Watchに対応できるように、3種類のデザインを用意。標準的なデザインは「デジタル」と呼ばれるもので、デジタル時計をイメージしたデザインとなっている。また「クロノ」と呼ばれるデザインは、クロノグラフをイメージしたもので、スポーティなイメージのデザインを採用。そして「トゥインクル」というデザインは、残り時間を示すバーに飛行機のイメージ追加しグラデーションカラーを採用するなど、女性を意識したデザインとなっている。
また、Apple Watch向けJAL Countdownアプリには、搭乗用の2次元バーコードを表示する機能も用意され、2次元バーコードを利用して保安検査場や搭乗口を通過できるチケットレスサービス「JALタッチ&ゴーサービス」にも対応している。空港の保安検査場の通過や、搭乗時の搭乗口通過も、Apple Watchに表示した2次元バーコードをかざすだけで行える。スマートフォン用JAL Countdownアプリにも同様の機能は搭載されるが、いちいちスマートフォンを取り出す手間が省け、スムーズに手続きが可能だ。
なお、Apple WatchではPassbookの表示も可能となっており、Passbookに登録した搭乗券の2次元バーコードを表示して保安検査場や搭乗口で利用することも可能だが、予約便のステータス表示や出発までの残り時間表示などはJAL Countdownアプリだけの機能となるので、利便性という点ではJAL Countdownアプリの方が優れると言えるだろう。
これまでJALは、IT関連サービスを提供する場合に、世の中に製品が出た後に開発を行い、問題がないか十分な社内検証を経た上で提供するという手順を踏んでいたために、やや時間がかかっていたという。しかしApple Watch向けJAL Countdownアプリについては、いち早く提供したいということで、Apple Watch発売日に合わせて提供開始することになった。そのために、シミュレータで実験を繰り返したり、Apple Watchに表示される2次元バーコードを原寸大で印刷して腕時計に貼り、問題なく搭乗口を通過できるかテストを繰り返し行ったという。
さらにApple Watchだけでなく、Android Wareなどその他のウェアラブルデバイスへの対応も検討しているとのこと。Android Wareは製品数が多く、動作検証が難しいこともあって、開発を進めるのが難しい部分もあるそうだが、実際にウェアラブルデバイスを利用されているお客様の声や、実際に便利に使っていただけるかどうかをしっかり検討した上で提供したいという。JALでは、地上係員にAndroid Wareを提供して様々な実証実験を行っているそうで、その結果も踏まえた上で、今後の新たなサービスの提供に結びつけたいとのことだ。