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羽田空港アクセス線、高輪築堤を避けて現地保存の計画変更

2024年4月15日 発表

確認された高輪築堤の石積の位置

 JR東日本は4月15日、整備を進める羽田空港アクセス線(仮)の計画域内において、高輪築堤の石積を避けて通す方針を発表した。

 高輪築堤は明治初期の鉄道敷設のため当時の海岸沿いに築いた堤防で、品川駅改良工事(2019年4月)に伴い石積の一部が発見されていた。羽田空港アクセス線においては、2022年7月~2023年6月の試掘調査で石積の一部が見つかっており、調査を経て高輪築堤と認定されている。

 同社は今回、羽田空港アクセス線の下り勾配の開始地点を当初予定より品川寄りに約100mずらすことで、「東海道線の線路下に存在すると想定される高輪築堤の一部を現状のままで保存」と決定している。

 なお、文献・現地調査の結果、雑魚場架道橋の橋台に鉄道開業時の第5橋梁の橋台が残る可能性があり、田町駅付近が江戸時代後期の薩摩台場の上にある可能性などが明らかになっていることから、高輪築堤を含めて記録保存する方針となった。

石積の確認箇所と羽田空港アクセス線の計画範囲