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東京メトロ×はとバス、有楽町線35周年+副都心線15周年で7000系・10000系・17000系そろい踏み!

新木場の車両基地で撮影会実施

2023年9月3日 実施

今回の撮影会は「はとバス」との共同企画として実施しており、8月に納車されたばかりの新しいハイデッカー車で新木場駅との間の送迎が行なった

 東京メトロは、新木場車両基地で「有楽町線全線開業35周年×副都心線開業15周年」と銘打った記念撮影会を、9月3日に開催した。

撮影会の概要

 有楽町線と副都心線の車両は共通で、現在は10000系と、17000系が使われている。

 今回の撮影会では、この現役2系列に加えて、すでに現役を退いている7000系の第1編成が登場した。この編成は、新木場方の先頭車のみ、帝都高速度交通営団時代に近い外見に戻されている。一方、和光市・練馬方の先頭車は現役当時のままであり、前後で異なる“顔”を見ることができた。

 ただ、会場となった新木場の車両基地は、新木場の駅から遠く、徒歩だと30分ぐらいかかる。そのこともあり、今回は東京メトロと「はとバス」の共同企画になったのが目新しい。当日は予報に反して好天となったことから、バスでの送迎は撮影会の参加者にとってありがたいものであっただろう。

 今回の撮影会、目玉として挙げられたのは、「オリジナルヘッドマークの掲出」と「7000系の登場」であった。定員は、午前から午後にかけて合計4回、35名ずつ。募集開始から数時間で満員になったそうである。

報道向けの撮影用として、会場のすぐ近くに駐められた送迎用のバス
撮影会の現場は、車両基地の入口や事務棟から近い留置線が充てられた。安全の観点からいっても、構内を長々と移動しない方が好ましいのは当然であろう
これも安全のために、撮影会の現場となる3本の留置線の周囲に規制線が張られた

3形式の揃い踏み

 ここからは、撮影会に登場した車両を見ていこう。

和光市・練馬方の3編成並び。こうして並べてみると、外観だけでも“世代の差”を実感できる
新木場方の3編成並び。留置線はほぼ南北に配されているので、こちらが順光側
10000系は2006年9月に営業運行開始。全車が10両編成
17000系は2021年2月に営業運行開始。10両編成と8両編成がある
7000系は1974年10月に営業運行開始、2022年4月に定期運用終了。この、和光市・練馬方先頭車の7001号車は、引退時の外見
こちらは新木場方先頭車の7101号車。帯色がもとに戻されたほか、帝都高速度交通営団の「Sマーク」も付けられた。そのSマークが付いている窓がない部分は非常口で、これが手前にバタッと倒れてくると、その裏側に階段が付いているという秀逸なメカニズム
最古参の7000系(奥)と最新鋭の17000系(手前)。こうして並べてみると、デザイン面では7000系のヘリテージが17000系に受け継がれているとも感じられる
7001号車に、副都心線開業15周年のヘッドマークを取り付けている様子
7101号車は、取材開始の当初は「有楽町線全通35周年」だったが、途中で「新富町~新木場開通」ヘッドマークに取り替えられた。ちなみに、新木場延伸は1988年6月のこと。当時の写真を見ると、なるほど同じデザインのヘッドマークである

実施の経緯

 今回の撮影会は、若手社員から「ぜひやりたい」との声が上がったこと、それと、2022年に実施した7000系の撮影会に大きな反響があったことが、実施につながったという。また、ちょうど有楽町線と副都心線のアニバーサリーイヤーというタイミングのよさもあった(東京地下鉄株式会社 鉄道本部CX・マーケティング部 課長 板倉良和氏)。

 そして、撮影会の申込受付は「はとバス」のWebサイトで行なわれた。もともとツアーの申込を受け付けて管理できる仕組みを持っている点でも、「はとバス」と組むメリットがあったといえそうだ。「コース番号は“R7000”で、7000系と同じです」(株式会社はとバス 広報室 広報課 棟近美南氏)

東京メトロの板倉氏(左)と、はとバスの棟近氏(右)
送迎に使われたバスには、「有楽町線全線開業35周年×副都心線開業15周年」と書かれた掲示。コース番号“R7000”の表示も見て取れる