ニュース

パシフィコ横浜で「Rakuten Optimism 2023」開催中

宇宙飛行士の野口氏が多様性や宇宙旅行を語る

2023年8月2日~6日 開催

楽天トラベルのブースでは1回500円でガチャガチャにチャレンジできる

 楽天グループは、8月2日~6日にかけてパシフィコ横浜で体験イベント「Rakuten Optimism 2023」を開催している。

 フューチャーフェスティバルと称した展示会場では、楽天トラベルや楽天モバイルなどの各種サービスを体感できるほか、楽天市場の人気グルメや楽天ふるさと納税の人気返礼品を使ったグルメなども楽しめるようになっている。

 楽天トラベルのブースでは、「温泉」「高級宿」「テーマパーク」「韓国」「ハワイ」といったテーマごとに写真撮影や展示を通して疑似体験できるようになっており、アンケートに回答することで楽天トラベルで使えるクーポンがプレゼントされる。

 体験後には1回500円で国内外の高級ホテル・温泉旅館に泊まれる無料宿泊券(31組62名が当選)が当たるガチャガチャにチャレンジすることもできる。当たりが出なくても、もれなくお買いものパンダの人形を入手できる。

楽天市場の人気グルメや楽天ふるさと納税の人気返礼品を使ったグルメなども楽しめる
お買いものパンダのグッズ販売や撮影スポットのほか、子どもたちが落書きして遊べるコーナーも

宇宙飛行士の野口聡一氏が多様性や宇宙旅行を語る

 会期2日目となる8月3日のビジネスカンファレンスでは、楽天グループ 上級執行役員 コマース&マーケティングカンパニー ヴァイスプレジデント トラベル&モビリティ事業 事業長の髙野芳行氏と、宇宙飛行士で未来圏 代表の野口聡一氏が「多様性とチームビルディング」をテーマにディスカッションを行なった。

楽天グループ 上級執行役員 コマース&マーケティングカンパニー ヴァイスプレジデント トラベル&モビリティ事業 事業長の髙野芳行氏
宇宙飛行士で未来圏 代表の野口聡一氏

 髙野氏は「旅行事業というと、インバウンドを拡大していったり、外国人労働者を受け入れたり、さまざまな多様性という考えを持って取り組んでいかなければいけない業界になる。ただ、実際は多様性の効果を理解している日本人は少ない」と述べ、宇宙飛行士として多様性の重要性や効果を捉えているのか、野口氏に意見を求めた。

 野口氏は「本来、時代の変化に対応するための一つの解決策として多様性がある。多様性が目的ではなく、多様性は手段。ずっと時代が変わらず、10年前と同じような課題、ビジネスモデルを使えるのであれば、それほど多様性は必要はない。旅行業界でいうと、年間の売上のほとんどが社員旅行で終わっていて、日々の食事も10年前と同じものを出していれば済むのであれば、おそらく単一チームで同じことを繰り返していれば効率がいい。題は市場や客層、あるいは自分たちのチームそのものに変化があり、複雑さが増していて曖昧になっているとき、そういうところで対応するために単一なチームより多様なチームの方がいい」と指摘。

 同氏は、当初は戦闘機を速く飛ばす能力が重視されていたが、時代が変化し、国際宇宙ステーションができて難しい科学実験を行なうなど、宇宙飛行士に与えられる課題が多様になって来たため、NASAでも多様性を重視するようになっていったと振り返る。

 とはいえ、形だけ多様化しても、なかなか成果が上がらないとして、髙野氏はタックマンモデルでの組織の成長のステージを紹介。

 野口氏は、「形成期」「混乱期」「統一期」「機能期」の4ステージのうち、2番目の混乱期について「大事なのはボトムアップ。チームメンバーがいかにちゃんと発言でき、リーダーがきちんと聞いてくれるか。小さな諍いを生む作業で、とくにリーダーが嫌われる可能性がある。日本人は嫌われたくないバイアスがある。嫌われることを厭わない勇気が必要」とアドバイスする。

 話は野口氏も搭乗したスペースXの宇宙船「クルードラゴン」のデザインに。野口氏は「コンサルの人がよく言うのは、1960~1970年代に重要だったのはクラフト(ものづくり)で、その後はサイエンスで、MBAを取得し、やたら計算ができる人ばかりのサイエンス偏重の時代になった。今、アメリカはアートの世界で、アートが理解できないとビジネスを引っ張っていけない。直感的に見て美しい、パッと見た瞬間にこれを着て宇宙に行きたいと思わせるかどうか。コクピットもしかり、ロケットのカプセルもしかり、モーターショーのコンセプトモデルのようで、このままでは宇宙に行けないよねと言いたくなるようなもので宇宙に行ってしまうのがスペースXらしくて面白かった」と語った。

 最後に髙野氏は、一般人が海外旅行に行く感覚で宇宙旅行ができる時代が来るのかどうかを野口氏に質問。野口氏は「安全性の問題と需要と供給の問題がある。幸い、ここ20年ほどは死亡事故が起きておらず、比較的安全な乗り物になっていくと思う。あとは価格。どれくらいの金額でどれくらいの人が乗るのかで、今は何億、何十億だが、そもそも飛行機の旅行もそういう変化を経て庶民の手にやってきている。宇宙に旅行できる日がすぐそこまで来ている」と回答。

 髙野氏は「実現した際には楽天トラベルで取り扱いたい」と語り、ディスカッションを締めくくった。

空室・料金チェック