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マレーシア政府観光局、最注目スポット・スカイミラーや植民地時代の史跡などを擁するセランゴール州の魅力を紹介。入国制限は完全撤廃
2023年1月12日 06:00
- 2023年1月10日 実施
マレーシア政府観光局とセランゴール州政府観光局は1月10日、旅行業界関係者やメディア向けにマレーシアの現状と新しい観光素材を紹介するセミナーを開催した。
セランゴール州は首都であるクアラルンプールを取り囲むように位置しており、クアラルンプール国際空港があることからアクセスのよい都市であり、自然も文化も見どころが数多くある人気の観光地でもある。
入国に際して検査は一切なしのマレーシア
現在のマレーシアの状況やクアラルンプールの様子については、マレーシア政府観光局が説明した。
もっとも気になる新型コロナウイルス関連だが、マレーシアに入国する際は検査や隔離など制限は一切なくなっており、屋外や屋内においても基本的にマスク着用の義務も撤廃されている。ただし、鉄道などの公共交通機関やタクシー・配車サービスを利用する際は着用しなければならない。
政府の新型コロナウイルス対策に使われていた「My Sejahtera」は健康アプリへと移行しており、現在は入力や提示する必要もなくなっているが、一部の施設ではごく稀に提示を求められる場合があるので、その際はその場でダウンロードして入力するのでもOKとのことだ。万一罹患してしまった場合は、基本的に7日間の隔離が義務付けられているので、海外旅行保険への加入は強く推奨している。
基本的な入国条件については以前と同じで、パスポートの有効期間6か月以上が必須となっている。気を付けたいのはタバコに関する規制強化で、持ち込む際は量や種類に関係なく、すべてのタバコ製品に対して課税される。また、コロナ禍では徴収が中止されていた観光税が復活しており、海外からの宿泊客には1泊1部屋につき10リンギット(約303円)が加算される。
高級ホテルも手を伸ばせる価格が魅力
クアラルンプールの魅力の一つが、リーズナブルな宿泊費用。一例として紹介された5つ星のシャングリ・ラ・ホテルやマンダリン・オリエンタルホテルは周辺各国よりもかなり割安に設定されており、コストパフォーマンスは非常に高い。新規オープンしたホテルや現在建設中のホテルも数多くあり、選択肢が多いのも魅力として紹介した。
市内の注目観光スポットも紹介
新しい観光素材としては、KLCCのツインタワーと隣のカンポンバル地区を結ぶ遊歩道「サロマリンクブリッジ」が2020年2月にオープンしており、ライトアップの美しさから多くの人が撮影を楽しんでいるそうだ。ほか、街歩きが楽しめるチャイナタウンや2023年中旬に開業予定の118階建てビル「Merdeka118」も人気が出そうな注目スポットであるとのこと。
クアラルンプール近郊で観光スポットも多いセランゴール州
続いてセランゴール州政府観光局は、州の概要と日本人向けの観光スポットについて説明した。
セランゴール州は首都であるクアラルンプールや行政の中心地として移転を進めているプトラジャヤの周辺に位置する州で、ゴンバック、フル ランガット、フル セランゴール、クラン、クアラ ランガット、クアラ セランゴール、ペタリン、サバ ブルナム、セパンの9つの行政エリアに分かれている。
首都近郊であることから都市化が進んでおり、人口は630万人で国内GDPの22.7%を稼ぎ出す一方、周辺には自然が多く残されており、史跡なども多いことから観光地としても魅力のある州であると紹介した。
写真映えスポットはスカイミラーが新しくて人気
観光素材が数多くあるなかで、今回のセミナーではフォトジェニックな場所や文化・歴史が学べる場所、マレーシアのグルメが楽しめるオススメのエリアをスライドで紹介した。
写真映えするスポットとしては、スカイミラー、バツー洞窟、ブルーモスクなどを挙げた。現在イチオシの場所はスカイミラーで、南米のボリビアにあるウユニ塩湖まで行かなくても、空と鏡のような水面が撮れる場所として人気を呼んでいる。場所はクアラ セランゴールの沖にある干潮時に船で上陸できる砂地だ。クアラルンプールからクルマで1時間半で行ける距離も魅力だと説明した。
多様なマレーシア文化を学べる施設や街が点在する
文化や歴史を学べる場所としては、バツー洞窟からクルマで約15分ほどの距離にあるオランアスリミュージアムを最初に紹介した。オランアスリとはマレー半島に住んでいた原住民のことで、こちらのミュージアムでは歴史と伝統を展示しており、実際にオランアスリが説明もしてくれる。アクティビティとして、伝統工芸を教わりながら実際に製作することもできるそうだ。
その次に紹介したのが、ロイヤルクランタウンの史跡巡り。クランは昔の首都があった場所であることから、王族が使っていた館やイギリスの植民地時代に作られた建物など歴史的建造物が数多く残されており、マレーシアの古き時代を体験できる場所として訪れる人も多いそうだ。
バクテーやサテーなどの名物料理や南国フルーツを楽しめる
グルメでは、発祥の地であるクランのバクテー、カジャンのサテーが名物になっており、現地でぜひとも食べてもらいたいと紹介した。バクテーは豚肉を漢方のスープで煮込んだものであり、サテーは鶏や牛、羊肉などを使った串焼きだ。
いろいろな南国フルーツを楽しめる場所もあり、ペタリンジャヤにあるドリアンSS2では品種ごとの食べ比べ、スカイミラー近くのフルーツバリーではグアバやココナッツといった南国フルーツ狩りを楽しめる。