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「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」新エリアを体験。空中に咲くランに埋もれて花束になったみたい?

2021年7月2日 グランドオープン

「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」に新エリアが誕生

 開業3周年を迎える「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」(江東区豊洲)は、新たに2つの大型庭園作品が加わった新しいエリアを7月2日にオープンします。

 既存エリア「Water Area」に、新エリア「Garden Area」が加わることで、「水に入るミュージアムと花と一体化する庭園」としてグランドオープン。一足先にその様子を見てきました。

「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」の最寄り駅はゆりかもめ「新豊洲」駅。有楽町線の豊洲駅からは徒歩10分ほど

 新しく加わった2作品は、まったく雰囲気が違ってある意味対照的。まずは「Floating Flower Garden:花と我と同根、庭と我と一体」から。

 と、その前に。チームラボプラネッツは館内は裸足で巡るので、まず靴を脱ぎます。なぜならズボンの裾をまくって水の中を歩くアート空間があるから。不要なものは靴と一緒にロッカーに入れて身軽な格好でのぞみましょう。

花と一体化!? 本物のラン(蘭)を1万株以上使った超大型庭園作品

こちらが「Floating Flower Garden:花と我と同根、庭と我と一体」。1万3000株の蘭の花で埋めつくされた異空間は物語のなかに入り込んだかのような錯覚に

 裸足になって暗い館内にある扉が開いた瞬間、え!? ココどうなってるの?と、目から入ってきた視覚情報が脳に伝達するまで数秒あったような気がしました。息をのむとはまさにこのこと。なんと、広い空間に1万3000株ものランの花(しかも本物!)が吊るされていて、それが鏡張りの床に写り込んでいるのです。

下から見上げたところ。ランが一株ずつ吊るされている
これは足元。鏡張りの床は裸足で歩くとひんやり

 実はこの作品、それだけではありません。上から吊るされているランは人に反応してゆっくり上下する作りになっているので、しばらく動かずにじっとしていると、いつのまにか自分のまわりが花に取り囲まれた空間になります。

 そしてまわりにいるほかの人と出会う(近づく)ことで、そこにまた新たな空間が生まれる……。このように花々のなかに埋没し、花と一体化するような感覚を覚える作品なのです。

作品説明を行なったチームラボ代表の猪子寿之氏は「今後も青いランなどめずらしい種類も入る予定なので、ぜひ季節を変えて来ていただきたい」と語った

 作品に使われているのは数種類の養生ラン。ラン科の植物の多くは土を必要とせず、空気から水分を吸収しながら成長します。この作品の花々はこの状態で日々成長していて、つぼみはゆっくりと咲き、やがて散っていきます。そして自然光を取り入れているため、日没後にはまた違った雰囲気に。朝、昼、夜で花の香りも変化するそうですよ。

空中で咲く蘭の花を見ているだけでもいい気分。写真撮影する際は、暗くなりがちなので明るめに露出補正をかけるとよいかも
床が鏡面なので来館はパンツスタイルがオススメ。また既存エリアには膝くらいまで水に浸かりながら鑑賞するアート作品もあるので、裾を簡単にまくりあげられるものかハーフパンツがベスト

苔庭にひっそりと生きているかのような銀の卵

苔と銀の卵。異質なモノの組み合わせになぜか心躍る作品

 新エリア「Garden Area」の2つ目は、「呼応する小宇宙の苔庭 - 固形化された光の色」という作品です。こちらは自然光が入る広い苔庭に、たくさんのovoid(卵形体)が置かれていて湿度高めのしっとり空間。卵型のオブジェが並ぶ様子はまるでSF映画に出てきそうな光景です。

 オブジェは人に触られたり風に吹かれたりすることで音を奏で、それが徐々にまわりにも呼応していくというもの。そして暗くなると61色もの光の色を発して変化していくのだそう。

ランの庭園が「動」なら、こちらは「静」なアート作品
暗くなるとさまざまな光を発して呼応していくovoid(卵形体)(写真提供:チームラボ)
触ることで音が変化。この日は露が付いていましたが、晴れていれば自分の姿が映るのでそれもまた楽しいはず

新エリア以外も見どころいっぱいで楽しい

膝下まで水に浸かってデジタルアートの世界を体験できる

 既存エリア「Water Area」も、違った驚きと感動があるチームラボプラネッツ。暗い通路の先には何があるんだろう?とワクワクしながらデジタルアート鑑賞に浸ることができます。

 あらかじめ作られた映像を再生しているわけではなく、プログラムによってそのときそのときのリアルタイムな映像が描かれ続けているのがチームラボ作品の特徴。鑑賞者とアートがデジタルでつながるその一瞬を体感しにいってみてはいかがでしょうか。

館内はこんな感じの暗い通路を巡りながら作品と作品の間を移動する
光の彫刻群に包まれる「The Infinite Crystal Universe」。アプリをダウンロードしたスマホから、自分が選んだモノを投げ込むことでその光景が変化する
足を水に浸けながら鑑賞するデジタルアート「人とともに踊る鯉によって描かれる水面のドローイング」 。水面を泳ぐのは色とりどりの鯉。その鯉は人にぶつかると花となって散っていく
鑑賞者は自由に浮遊する光の球体をかき分けてその空間へ。球体は叩いたりすることで色を変化させ、近くの球体へと連続的に呼応する
チームラボのアート鑑賞にはアプリダウンロードがオススメ。展示会場でのみ使用でき、施設内における来場者の位置場所に連動します