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東京都、日野市~立川市間の「日野橋」架け替え工事に着手。10年後を目途に新たな斜張橋開通へ

2020年10月20日 発表

東京都は甲州街道「日野橋」の架け替え工事に着手する

 東京都は10月20日、都道256号(一般都道八王子国立線)甲州街道の多摩川に架かる「日野橋」の架け替え工事のため、11月から仮橋設置工事に着手する。

 日野市~立川市間を結ぶ日野橋は、1926年の建築から90年以上が経過し、拡幅工事や補強工事などが設計基準の改定に伴う対策を講じてきた。近年では2011年9月の台風で護床ブロックが流出。2019年の台風19号(令和元年東日本台風)では橋脚1本が流出。2020年5月まで約7か月間の通行止めが発生した(関連記事「東京都、2019年東日本台風で被災した奥多摩・日原街道を5月7日、甲州街道 日野橋を5月12日に通行再開」)。

 都では、近年の大雨の発生状況を鑑み、長期的な安全を確保するために老朽化が進行している日野橋を架け替えることを決定。現在の日野橋は径間が多く、河川内には18本の橋脚が設置されているが、新たな橋は3径間とすることで、河川内の橋脚を2本に削減。地域のシンボルとなる美しい斜張橋を建設する。

 11月からは、現在の日野橋の約30m上流側に設置する仮橋の建設に着手。全部で5件の工事が予定されており、まずは日野市側の仮橋の橋台と橋脚の築造、桁架設を2021年6月までの期間で行なう。これに伴い、工事期間中は右岸のサイクリングロードが一部通行止めとなる。

 仮橋の建設は集中豪雨や台風の多い時期を避け、約3年をかけて建設。その後、約7年をかけて現在の日野橋の撤去ならびに新橋の建設工事を実施。約10年後に新たな日野橋が開通する予定となっている。

仮橋の構造
仮橋の断面図。現橋の約30m上流に設置
サイクリングロードの通行止め範囲