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東京シティ競馬が新ナイター照明演出「LIGHTNING RUN ~光のレース、いざ発走!~」公開

7月31日から実施

2019年7月23日 公開

2019年7月31日~ 実施

 東京シティ競馬(TCK)は、本馬場(レースコース)のナイター照明を一新し、パナソニックのLED照明機器・演出照明設備による総合演出ソリューションを導入したことを発表。7月31日より、日本最大規模の照明演出「LIGHTNING RUN ~光のレース、いざ発走!~」を実施する。

 その実施に先駆け、報道向けに照明演出プレビューを公開した。

広大な敷地を活かした日本最大規模の光のエンタテイメントショー

 今回導入した照明演出「LIGHTNING RUN ~光のレース、いざ発走!~」は、大規模な光のエンタテイメントショー。

 以前から設置されていた内馬場のイルミネーション設備に加えて、一新した本馬場の新ナイター照明と演出用ムービングライト、それぞれの光が音楽と連動。競馬場の広大なロケーションを活かし、これまでにない日本最大級の光のエンタテイメントショーを実現している。この演出はレースの合間に開催され、夜間開催のトゥインクルレースをより一層盛り上げる。

 また、新たに導入したパナソニックの最新のライティングシステムによって、レース中のジョッキーの視界をより鮮明に、また観客からもレースを見やすいようライトアップする。LEDに最適化した照明設計により、70%もの大幅な省電力化も実現している。

プレス向けにプレビュー公開された照明演出「LIGHTNING RUN ~光のレース、いざ発走!~」の様子
「LIGHTNING RUN ~光のレース、いざ発走!~」

進化する「アミューズメントパーク大井」

 プレビューに先駆けて、東京都競馬 特別区競馬組合副管理者の斉藤弘氏が導入の経緯を説明した。

 大井競馬はインターネット販売効果で売り上げが好調な一方、競馬場への来場者数は減少傾向にあるという。同氏は、「今後も持続的に発展していくためには競馬場のよさを直接感じてもらうことが必要」であるとし、「競馬プラスアルファの魅力を提供することが重要」だと強調した。

 これに関連して、同社は競馬ファン以外にもあらゆる人がさまざまなエンタテイメントを楽しめる「アミューズメントパーク大井」という構想のもと、かねてよりさまざまな企画、イベントを実施。その大きな柱として、ナイター競馬と親和性の高いイルミネーションによる演出を展開してきた。今回の照明演出は、それを発展させた新たな試みであり「アミューズメントパーク大井をより進化させることができる」と自信を見せた。

今回の照明演出の導入経緯を説明した東京都競馬株式会社 特別区競馬組合副管理者 斉藤弘氏。「大井競馬場ににぎわいを取り戻すのが使命と感じている」という
売り上げが好調な一方、大井競馬場の来場者数は減少傾向で、10年で3割程度減っているという
同社は競馬ファン以外にもあらゆる人がさまざまなエンタテイメントを楽しめる「アミューズメントパーク大井」という構想を展開してきた
ナイター競馬開催当初よりイルミネーション事業を展開。2018年は関東最大級となる「TOKYO MEGA ILLUMI」として800万球規模の大規模イベントを開催し、大きな集客成果を挙げた
「LIGHTNING RUN」という名称は、新ナイター照明の光が競走馬のように疾走することから命名されたという

「舞台の照明演出をスポーツに持ち込むことに成功」

 続いて、パナソニックからは執行役員の丸山英治氏が登壇。今回導入された照明設備の技術面について解説した。同氏は、LED投光器の広色域、演色性の高さ、調光精度の高さ、高速表示性能などをアピール。「非常に高いハードルを越えた世界最高の技術」であり、「舞台照明に近い細かな演出を持ち込むことを可能にした」と大きな自信を見せた。

パナソニック株式会社 ライフソリューションズ社 ライティング事業部部長 丸山英治氏
大井競馬場に導入されたライティングソリューションのポイント
最新の「4K8K放送対応スタジアムビームLED投光器」の技術ポイント
4K8K放送で求められる広色域、高速表示という課題をクリアした最新技術が導入されている
平均演色評価数で「Ra≧90」と高い演色性を誇る
1秒間120コマの高速再現が可能。スーパースロー再生時に一定の明るさを保てるメリットがある
競馬場に最適化した照明空間設計を導入。VR技術を駆使してさまざまな視点から環境設計、評価を行なったという
まぶしさの原因となる光の重なりを減らした配向設計技術を導入している。
LEDで最適化した照明設計により、消費電力は既設の照明設備から70%もの大幅な削減を実現したという
照明演出「LIGHTNING RUN ~光のレース、いざ発走!~」は、馬場照明とイルミネーション、音響を連動させて光をダイナミックに動かし、ドラマティングなシーン展開を行なう
大井競馬場への納入機器
「LIGHTNING RUN」の演出を担当した株式会社ハートスの海田賢一氏。暗闇から徐々に光を増していくなど、舞台のような演出が可能になったという
1152台導入されたLED投光器