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東京メトロ、丸ノ内線 池袋駅~方南町駅間で6両編成の直通運転開始。方南町駅の記念式典で新宿駅務管区長が「出発進行!」
2019年7月5日 12:36
- 2019年7月4日 開催
- 2019年7月5日 運行開始
東京メトロ(東京地下鉄)は、7月5日に丸ノ内線のダイヤを改正。6両編成での池袋駅~方南町駅間の直通運転を開始した。
これに向けて前日の7月4日、方南町駅ホームで6両編成開通記念式典を開催し、6両編成の新型車両「2000系」の臨時列車が出発した。2000系は2月23日から営業運転を開始しており、車両の報道公開は本誌でもレポートしている(関連記事「東京メトロ、コンセントやWi-Fiを備えた丸ノ内線新型車両『2000系』公開」)。
これまで、丸ノ内線の中野坂上駅~方南町駅間の支線で折り返し運転が行なわれていて、都心方面への移動には、中野坂上駅での乗り換えが必要となっていた。
中野坂上駅~方南町駅間には、中野坂上駅、中野新橋駅、中野富士見町駅、方南町駅があり、方南町駅以外は6両編成の発着が可能だった。方南町駅のみ3両編成しか発着できない状態が続いていて、朝夕のラッシュ時には東京メトロ中野車両基地のある中野富士見町駅発着で、新宿・池袋方面への直通列車が設定されていた。これが、終点の方南町駅まで直通運転されることになる。
平日68本、土休日43本の6両編成の列車が、始終発列車と朝ラッシュ時間帯の一部列車を除き、新宿駅行きの列車は方南町駅行きに、新宿駅始発の列車は方南町駅始発に変更されるが、3両編成で使われている02系も残り、中野坂上駅~方南町駅間の折り返し運転も残される。
方南町駅のホーム上で行なわれた式典では、東京メトロ 常務取締役 鉄道本部長の野焼計史氏が「丸ノ内線は昭和23年(1948年)に池袋駅~御茶ノ水駅間の最初の開業から10回にわたる区間開業を経て、昭和37年(1962年)3月の中野富士見町駅~方南町駅間の開業をもって全線開通しました。
方南町駅は丸ノ内線の支線として開業されたこともあり、開通時より3両編成の車両しか入ることができませんでした。中野富士見町駅で乗り換えなければならない不便を長年かけていました。輸送改善計画の一環として方南町駅ホームの延伸工事が完了し、6両編成車両の発着が可能になりました。これにあわせて、明日ダイヤ改正を実施し、平日68本、土休日43本の6両編成の列車が、方南町駅~池袋駅間の直通運転を行うことになりました。同時に運行本数の見直しも行い、3両編成を含め、平日36本、土休日19本の列車を増発することで利便性が大幅に向上します。
また、ホームの延伸工事に併せて環状7号線側にエレベータやエスカレータを併設した出入口を新築。トイレのリニューアルや多機能トイレ整備などの大規模な駅改装工事実施し、見違えるような駅になりました」と、丸ノ内線の歴史や方南町駅のリニューアルについて触れながら、念願だった6両編成開通のあいさつをした。
続けて、新宿駅務管区長へ花束が手渡され、テープカットのあと、新宿駅務管区長の「出発進行!」の合図とともに11時26分、中野富士見町方面に向け出発した。
方南町駅は1962年に開業し、開業から57年となる。以前のホーム延長は110mで、これまでも6両分の長さはあったが、運行には過走余裕距離(万一列車がオーバーランしても停止できる距離)が必要で、その分を含め今回は26mホームを延伸させている。2019年1月までに約8年かけて工事を完了させた。ホームは、全体にホームドアが設置されている。
今回のホーム6両対応の延伸より前の2017年12月には、西改札からの出入口「3a」「3b」の新設(西改札と出入口「2」は以前よりある)、バリアフリー設備として西側にエレベータとエスカレータ、多機能トイレが新設されている。また、ホーム延伸スペース部分にあった駅事務室、券売機、改札口、一般トイレ等の各施設を、新たに拡張した部分に移設。駅構内床、壁、天井、照明のLED化、空調設備更新といったリニューアルもしている。あわせて浸水対策で駅の全出入口へ止水板を設置した。