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Airbnb、CCCやANAほか36社と提携。民泊ホストの届出を簡便化するサービスも

届出番号のない施設のキャンセル保証についても補足

2018年6月14日 実施

Airbnbが日本企業36社との提携による新組織「Airbnb Partners」を発表した

 民泊仲介サービスの大手Airbnbは6月14日、日本企業36社との提携による新組織「Airbnb Partners(エアビーアンドビー・パートナーズ)」を発表した。

 会見にはAirbnb共同創業者 兼 チーフ・ストラテジー・オフィサーのネイサン・ブレチャージク(Nathan Blecharczyk)氏が来日して登壇、「6月15日に住宅宿泊事業法が施行され、正式にホームシェア経済が日本で始まります。2007年の夏、私は共同創業者たちとサンフランシスコで暮らしていましたが、突然アパートの賃料が25%上がることになり、そこでアイディアを思いつきました。『空いているベッドルームが1つある。ここを貸し出そう』。すぐに借り手が現われ、その後サンフランシスコのお気に入りスポットを一緒にまわる友人になりました。自分たちの賃料を払うこともできたのです。この手法をほかの人にも広めようと考えました」とAirbnb設立の経緯を説明。

 典型的なホストの年間収入は約120万円で、「あらゆる年齢層、あらゆる人生の段階にいる人が副収入を得ることができる」と参加するホストのメリットについて強調した。

Airbnb共同創業者 兼 チーフ・ストラテジー・オフィサー ネイサン・ブレチャージク(Nathan Blecharczyk)氏
ゲストには高品質な体験と部屋を提供
ホストに対するサポートを充実させる

 Airbnb Japan 代表取締役の田邉泰之氏は、パートナーとの具体的な施策について触れた。「ホームシェアを始めるには、行政の手続き、部屋のセットアップ、ゲストのチェックイン、清掃、いざというときの駆けつけサービスなど、さまざまな対応が必要。こうした対応を1つの窓口で行なえるサービスが展開中」であるとして、エボラブルアジアのサービス「エアトリステイ」を紹介。「このサービスにAirbnbをかけ合わせることで、日本中で誰もが簡単にホストになれるようになれば」という。

 また、ホームシェアビジネスの広がりに参画してもらうことで新しい市場が開けるとして、「日本のポップカルチャーを体験できるリスティング(宿泊施設)の開発」(不動産)、「伝統工芸と古民家を活かした京都広域でのコミュニティ作り」(伝統工芸)、「塩竃の文化・暮らしを活かした新しい旅の体験」(インバウンド誘客)、「ホームシェア時代の新しい住宅の開発」(住宅開発)などのコラボレーション例を示した。

 田邉氏は「今までなかったところに面白い物件ができて、新しい旅が生み出されるのでは」と期待を示した。

Airbnb Japan株式会社 代表取締役 田邉泰之氏
エボラブルアジアが展開するワンストップサービス「エアトリステイ」
保険や清掃、通信サービスなどの提携も
ファミリーマートは店舗でのカギの受け渡しサービスを開始
日本のポップカルチャーを体験できるリスティング(宿泊施設)の開発(不動産)
伝統工芸と古民家を活かした京都広域でのコミュニティ作り(伝統工芸)
塩竃の文化・暮らしを活かした新しい旅の体験(インバウンド誘客)
ホームシェア時代の新しい住宅の開発(住宅開発)

 36社のパートナーの代表として、CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)代表取締役社長 兼 CEOの増田宗昭氏が登壇。大阪・枚方で蔦屋書店を創業した際の資金の借用書に「ライフスタイルを提案したい。賃貸受託の仲介・住宅情報の提供も行なう」と書いていたことを紹介し、創業時から「将来的には“住む”ということのライフスタイルも提案したいと考えていた」と、今回の参画の動機を明かした。

 また、Tカードが6700万人の会員を有するデータベース基盤として成長したことを挙げ、「Airbnbは個人×個人のサービスなので、個人の基盤が大事。Tカードは20代では81.8%、全国総人口では52.9%が会員になっている。この基盤を元に、ユーザーやホストを増やすお手伝いができる」と述べ、具体的には2018年内にAirbnbの利用でTポイントが貯まるサービスを開始することを紹介した。

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 増田宗昭氏
モノ分類ではなく、コト分類(ライフスタイルの提案)にしているという蔦屋書店
Tカードの会員は6700万人に
Airbnbの利用でTポイントが貯まる

 なお、届出番号のない民泊施設について、「確定済みであっても予約をキャンセルしなければならない」という通知(違法物件に係る予約の取扱い)が6月1日に観光庁から出されたことで、Airbnbが6月15日から19日の予約の大部分をキャンセルしたことについては、1000万ドル(約11億円)の基金を用意して、キャンセルを受けた利用者の代替宿泊施設の確保や航空券の手数料、追加費用などのサポートを行なうと表明しており、具体的には「当該リスティング(宿泊施設)が届出番号などを取得していないために予約がキャンセルされてしまった場合、満額を返金」し、そのうえで「クーポン(予約金相当額分を保証)を進呈」するという。また、「体験にお使いいただける100ドル(約1万1000円)相当のクーポン」も用意するとしている。さらに希望の代替宿泊施設がAirbnbで見つからない場合は、JTBが宿泊施設確保の手伝いをするとも説明している。