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【もっと海外へ 2018】日本人観光客増加中のペルーやキューバの魅力を紹介

パラグアイブースでは伝統手芸を実演

2018年3月30日~4月1日 開催

パラグアイのブースは民族衣装でおもてなし。中央はパラグアイ共和国大使館 二等書記官・領事のミゲル・マルドナド氏

 TIAT(東京国際空港ターミナル)主催で、羽田空港国際線ターミナルで3月30日~4月1日に開かれている「もっと! 海外へ2018 ~羽田から世界へ~」。中南米から出展のブースは、当地の雰囲気が感じられる演出で彩られている。

在日パラグアイ共和国大使館

 パラグアイは、民族衣装や手芸、マテ茶など、同国の伝統を紹介するブースを出展した。

 グアラニ語で「クモの巣」を意味するというレース編み「ニャンドゥティ」は、スペインから伝来したと言われる技術が、パラグアイで独自化されていったもの。さまざまなモチーフを、グラデーションのような表現も可能な色とりどりの糸で紡ぐレースに目を奪われる。ブースでは日系パラグアイ人による実演も行なわれている。

 また、「テレレ」と呼ばれる水出しマテ茶のポットなども展示され、パラグアイの文化を生で見ることができる。

 日本からパラグアイへの渡航者は年間4000人ほどとのことだが、ブラジルやボリビア、アルゼンチンなど近隣の南米諸国と組み合わせた周遊旅行も可能で、パッケージツアーも販売されている。パッケージツアーを販売するユーラシア旅行社の担当者によればシニア層にも人気とのことだ。

伝統手芸の「ニャンドゥティ」のレース編みを実演。グラデーションも美しい色とりどりのレースは必見
ブースのテーブルクロスにもニャンドゥティ
パラグアイで水出しマテ茶を作るときに使われるポット(左側)も展示

キューバ大使館

 キューバ大使館は、国内で味わえるキューバのコーヒーやラム酒のほか、キューバ観光地をリスト化したパンフレットを配布。カードケースなどのノベルティもプレゼントしている。

 ビザの取得が必要であったり、直行便がなくメキシコやカナダを経由する必要があったりと、日本から訪れるにはハードルが高い国のイメージがあるが、近年は訪問者が急増。2014年には7000人強だったのが、2017年には2万2217人と3倍以上に増加。外国からの総訪問者数は約470万人で、2018年は500万人以上を目指しているという。

 そんなキューバは東西に延びる島に、さまざまなスタイルの旅を楽しめるスポットがあることが魅力だという。首都バハマでの文化観光のほか、人気のリゾート地であるバラデロでの滞在、農業体験ができるアグリツーリズム、自然を楽しむ旅も可能。さらに医療に関して設備や体制が充実していることから、治療を目的としたヘルスツーリズムも人気だという。

キューバ共和国大使館 経済・通商担当参事官 大使館次席 マイレン・リベロ氏
キューバのラム酒
ゼンショーが発売するキューバ産のコーヒー豆
キューバの観光地が一目が分かるパンフレット
エコバッグやカードケース、ボールペンなどをプレゼントしている

ペルー政府観光庁

 じわじわと減っていた日本からの訪問者数が、2017年1月~11月の統計で前年同期比2%と増加に転じたというペルー。ブースは色鮮やかな伝統織物で包まれている。

 担当者によれば、これまでペルーといえばマチュピチュとナスカの地上絵が目的の訪問者がほとんどだったのに対し、最近は首都のリマが観光地としての人気を増していることが、訪問者数回復の要因として挙げられるという。

 リマの人気のポイントは、ペルー料理。世界のトップ50レストランを紹介するイギリスの雑誌は、50店舗中3店舗がペルー料理だという。コーヒー豆やカカオ豆の生産も盛んで、チョコレートでは日本国内の高級ブランド品にも採用されるほど。日本でも人気が高まる健康食についても充実しているそう。

 またチリ産のワインは国内でも流通量が多く広く知られているが、ペルーもワイン製造が盛んで、ワイナリーも多いという。食の面で魅力を増しているだけに、次はペルーのワインも注目の存在になりそうだ。

色鮮やかな伝統織物で飾られたペルー政府観光庁ブース