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東京タワーが1日限定でニューヨーク市旗カラーに。東京都とニューヨーク市が「相互観光PRパートナーシップ」締結
2017年11月10日 20:21
- 2017年11月10日 締結
ニューヨーク市観光局は11月10日、ニューヨーク市と東京都との双方向の旅行者の拡大を目的とした相互観光PRパートナーシップを締結したと発表。同日、東京都庁で記者会見を行なった。
両都市が観光分野においてパートナーシップを締結するのは今回が初めて。このパートナーシップを結ぶにあたり、両都市では双方の交通広告媒体を利用した一般消費者向けの広告キャンペーンを実施する。また今回のパートナーシップ締結の記念として、締結日の11月10日の日没後に、両都市のシンボルである「東京タワー」「エンパイア・ステート・ビルディング」でライトアップが行なわれる。
東京タワーは日没後から23時までニューヨーク市の旗を表わすオレンジ・白・青のライトアップ、エンパイア・ステート・ビルディングは現地時間10日の日没後から深夜2時まで東京都の新アイコン「Tokyo Tokyo Old meets New」のシンボルカラーであるブルーと白にライトアップする。その後の具体的な施策としては、ニューヨーク市が東京都内で11月13日から2週間、一方、東京都はニューヨーク市内で11月20日から4週間にわたり、街頭ビジョンや交通広告を使用したPRを行なっていく。
会見では東京都知事の小池百合子氏が登壇し、今回のパートナーシップ締結について「より多くの旅行者を東京に誘致するうえで、大変有意義であると思います」と期待感を示した。続けて小池氏は、東京を訪れる国内外の旅行者数について年々増加傾向にあるとし、特に海外からの旅行者は、この10年間で約2.7倍、2016年は1300万人を超えていることを報告した。
東京都は、2020年までに東京への外国人旅行者数を2500万人にすることを目標に、伝統と革新が融合する東京の魅力を表わすアイコン「Tokyo Tokyo」を使い、海外に向けて東京の旅行地としての魅力を発信していくという。
今後ニューヨーク市で実施する相互PRでは、11月/12月にアメリカのテレビや街頭ビジョン、空港や映画館で上記のPR映像の放映を行なうほか、ニューヨーク市内5つの行政区のバス停62カ所で広告が展開される。
次にニューヨーク市観光局 プレジデント兼CEOのフレッド・ディクソン氏がマイクを持ち、「活気にあふれた私たちの都市をお互いにプロモーションするために、パートナーシップを締結できたことをうれしく思う」と感謝の意を述べた。
続けて2016年のニューヨーク市への観光者数は6070万人、うち1270万人が海外からの旅行者であり、日本人旅行者数は32万5000人であったと報告したディクソン氏は、2017年は日本人旅行者数が33万1000人まで伸びる見込みであるとし、「このパートナーシップにより、観光事業はより成果をあげることができると思う」と述べた。
現在ニューヨーク市では、空港、ショッピングエリア、アトラクション施設など次々と開発が進められており、訪れるべき魅力的な場所が多くあることを紹介。特にホテルに関しては全米で最も開発が進められており、2019年までに13万7000室が供給予定だという。
また交通機関に関しては、2017年2月からニューヨーク市内の地下鉄駅279カ所にFree Wi-Fiが導入されたほか、5つの行政区(ブロンクス/マンハッタン/ブルックリン/スタテン島/クイーンズ)にはハイスピードWi-Fiやスマートフォンなどの充電が無料で利用できるキオスク・サービスなどを600カ所に設置しているという。
そのほか地下鉄以外にも新たな移動手段として「ニューヨークシティー・フェリー」や、自転車シェアプログラム「Citi Bike」なども紹介した。
なお、ニューヨーク市観光局は11月13日から展開する交通広告媒体を利用したPRのほかに、期間限定の旅行商品を企画し、H.I.S.(エイチ・アイ・エス)で販売している。詳細は「ニューヨーク市観光局×旅行会社H.I.S.期間限定ツアー」を参照してほしい。
両都市の代表による挨拶終了後には、協定書締結式が行なわれ、東京都からは産業労働局 局長の藤田裕司氏、ニューヨーク市観光局からはプレジデント兼CEOのフレッド・ディクソン氏が登壇し、締結書へのサインが行なわれた。