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グーグル、海外からの日本の地名検索は「Tokyo」「Hiroshima」「Ginza」「Saitama」の順
Saitama躍進は漫画の影響? 2016年のインバウンド関連検索トレンド説明会
2017年1月24日 20:40
- 2017年1月24日 発表
グーグルは1月24日、「2016年のインバウンド関連検索トレンド」と題した説明会を開催した。このインバウンド検索トレンドは、日本語以外における旅行関連の検索トレンドを説明するもので、「世界では、日本への旅行を目的とした、どんな検索がされているのか?」「検索データから、インバウンド旅行関連でどんなニーズや傾向が見られるか?」といった観点から、Google検索の検索ワードの変化が示された。
説明を行なったのは、グーグル グローバル・エクスパンションチーム シニア・エクスポート・コンサルタント 香川美菜氏。香川氏は2015年12月に「検索語句から見る2015年旅行業界の需要とトレンド」に関する説明会でも登壇しており、今回の発表はその2016年度版となる。
香川氏によると、日本の訪日外国人市場は2桁以上で成長しており、それと比例するように、日本を目的地とした旅行検索は年率26%増加。この「日本を目的地とした旅行検索」というのは、「Flight to Tokyo」「Hotel in Tokyo」などの検索語句を示しており、日本以外からの全言語を対象としている。
また、日本の旅行市場が毎年成長していることもあって、日本を目的地とした検索の成長率は高く、2015年→2016年は44%、2015年→2016年は26%と、他国よりも高い成長率となっている。このとき示した、スライドではフランスが2015年→2016年でマイナス成長となっているが、これは主にテロなどの影響と思われる。
世界における日本の地名検索ランキングでは、「Tokyo」「Hiroshima」「Ginza」「Saitama」「Osaka」となっており、とくにSaitamaが98%増加。ただし、これは東京周辺で宿泊施設を探すためもあるが、海外でも人気となっている漫画「ワンパンマン(One-Punch Man)」のキャラクターであるSaitamaの影響が多いのではないかとのことだ。
言語別に人気のある都市では、中国語(繁体字)、韓国語で「大阪」がトップに。成長率では、中国語(繁体字)が「霧島」「高松」、韓国語が「登別」「有馬温泉」など温泉関連が上昇しているという。
大阪が両言語でトップに躍り出たのは、LCC(格安航空会社)などが関西国際空港を拠点としてアジア方面に路線開設をしている影響があると思われるが、「霧島」「高松」については、「高松」は2016年の瀬戸内国際芸術祭が大きく影響していると予測できるものの、霧島は不明。Googleは中国本土でサービスを行なっておらず、中国語(簡体字)のデータではなく、台湾や香港で使われている中国語(繁体字)のデータで“霧島”となると、蔡英文 中華民国総統の艦これ「霧島」関連が思い浮かぶ。これについての分析は行なっておらず、Google検索での地点検索からのデータとなる。
Saitamaにしろ、霧島にしろ、ノイズのようなデータはあるものの、検索キーワードの順位や変化は興味深く、グーグルは「Think with Google」で、各種データを公開している。興味のある方は、Think with Googleを参照いただきたい。