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東武鉄道、2017年運行予定のSL「C11 207」が同社に到着

日光・鬼怒川地区で運行予定

2016年8月19日 到着

南栗橋車両管区に到着したC11型207号機

 東武鉄道は2017年夏に日光・鬼怒川地区でSL(蒸気機関車)による列車の運行を予定しているが、そのSLが埼玉県久喜市にある同社の南栗橋車両管区に到着したと発表した。今後、運行に向けてさまざまな準備をし、試運転の開始は2017年4月頃の予定。

 東武鉄道のSL復活運転プロジェクトは、2015年8月に発表、2017年夏を目途に、東武鬼怒川線の下今市駅~鬼怒川温泉駅間の12.4kmで片道約35分で運行する。運行は土曜や休日を中心に年間最大140日程度、1日3往復を予定している。

 発着駅となる下今市駅は全面的に改修し、昭和レトロ感のある駅舎とし、駅構内にはSLを間近で見学できるエリアを整備するという。

改修後の下今市駅(イメージ)

 運行に必要なSLは、JR北海道(北海道旅客鉄道)のC11型207号機を借り受け、客車はJR四国(四国旅客鉄道)、編成に組み込むディーゼル機関車はJR東日本(東日本旅客鉄道)、車掌車はJR貨物(日本貨物鉄道)とJR西日本(西日本旅客鉄道)、SLの運行に不可欠な転車台はJR西日本から譲り受ける。また、乗務員や研修員の養成はJR北海道、秩父鉄道、大井川鐵道、真岡鐵道の協力を得て進めているという。

JR四国から譲り受ける14系と12系客車
JR東日本から譲り受けるディーゼル機関車(JR東日本提供)
JR貨物から譲り受ける車掌車 ヨ 8634
JR西日本から譲り受ける車掌車 ヨ 8709
JR西日本から譲り受け下今市駅に移設予定の長門市駅転車台
JR西日本から譲り受け鬼怒川温泉駅に移設予定の三次駅転車台
大井川鐵道で養成中の乗務員
南栗橋検修庫(イメージ)

 今回の輸送は、札幌市にあるJR北海道の苗穂工場を8月12日に出発、陸路と海路で運び南栗橋車両管区には8月19日に到着した。南栗橋車両管区は運行予定区間外だが、新設した検修庫でSLの各種検査を行なう。

苗穂工場で出発に向けて準備中のSL
大洗港に到着したSL