SIMフリースマホで海外SIMを使おう!
マカオ「3 Macau」
約3000円でデータ通信を7日間使い放題
(2015/5/11 00:00)
今回からスタートする本連載では、海外で入手した現地SIMカードを実際に使用し、入手方法や使用方法、使い勝手などをレポートします。
今回はマカオ(中華人民共和国マカオ特別行政区)のSIMカードの1つ「3 Macau」(Three)を紹介する。マカオでは、「CTM」「3」(3 Macau)「SmarTone」という3キャリアがシェアを分け合っており、このほかに中国の「China Mobile」も利用されている。
このうち、香港に本社を持つ「Hutchison Asia Telecommunications」が運営しているのが「3 Macau」で、2100MHz帯の3G通信を利用可能だ。つまり、国内端末であればSIMフリー(SIMロックフリー)化したNTTドコモおよびソフトバンクの端末を利用できることになる。
3 Macauの特徴は、7日間無制限のデータ通信が168パタカ(2500円強)という価格で提供されている点だ。店頭やSIMカードの自動販売機で、200ドルで購入できるプリペイドSIMカードが販売されており、それを1つ購入すれば、約3000円の出費で1週間のデータ通信環境が手に入る。記者は今回、4泊5日の滞在だったが、それでも1日あたり600円で気兼ねなく通信できるのは、十分にお得と思える料金だった。
利用方法も簡単で、SIMカードを装着したスマホ上から「##123#」をコール。以上でSIMカードの有効化(アクティベーション)と、定額データ通信が利用可能になる。あとは、APNを「mobile.three.com.mo」に設定すればよい。
今回はASUSのSIMフリースマートフォン「ZenFone 5」(http://www.asus.com/jp/Phones/ZenFone_5_A500KL/)を使用したが、本SIMカードを用いた場合、通信速度はおおむね下りが4~5Mbps、上りが1.5~2.5Mbpsの間で推移していた。
経験上、10MbpsもあればスマホでのWeb閲覧などには満足できる速度と言えるが、3 Macauは、そこまで高速ではなかったため、観光情報を調べようと画像検索などを利用すると写真が多いために遅さを感じることもある。だが、地図で現在位置を確認したり、簡単な観光地情報の収集など、“その場でちょっと調べ物”程度の使い方で不都合を感じることはない体感速度だった。
主に、Wi-Fiテザリングを利用してZenFone 5をルーター代わりとし、記者が国内で使っているNTTドコモの端末から無線LANで接続して利用していたが、ZenFone 5のバッテリ駆動時間の良好さもあって、丸1日使っていてもバッテリが切れることはなく快適だった。
なお、中国本土との国境(關閘)を越えると、3 Macauへの接続が途切れ、China Mobileへ接続してしまう。この場合は、ローミング通信となり、定額通信の対象から外れてしまうので注意したい。
キャリア名 | 3 Macau |
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初期購入価格 | 200パタカ(約3000円) |
データ通信料金例 | 168パタカ(約3000円)/7日間 |
カードの種類 | SIM/Micro SIM |
対応周波数帯 | 3G:2100MHz GSM:900/1800MHz |
APN | mobile.three.com.mo |
滞在時期 | 2015年4月中旬 |
使用デバイス | ASUS「ZenFone 5」 |
参考までに、通信速度の結果も紹介しておく。通信速度の測定には、Ooklaが提供している「Speedtest.net」を使用。スタートボタンをタッチするだけで、現在位置に近い最適な接続先を選択して、上り(アップロード)/下り(ダウンロード)の速度を測定してくれるアプリだ。今回は香港のサーバーへ接続されていた。