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阪神電鉄の新型通勤電車「5700系」試乗会
細部までこだわって作られたインテリアを写真で紹介
(2015/7/27 17:01)
阪神電鉄は7月26日、新型普通用車両「5700系」の一般向け試乗会を開催した。この試乗会は6月9日から7月12日まで同社Webサイトなどで募集を受け付けており、150名の募集枠に対して応募はなんと約1万2000名。当選倍率は約80倍と、まさにプラチナチケットとなった。
「5700系」は、2015年8月下旬頃から営業運転に導入される車両。2015年度は4両1編成が導入され、最終的には13編成が製造される。
試乗会用の特別列車は9時27分に梅田駅1番線を発車、途中営業車両の退避などを行ないつつ甲子園駅に9時57分着。降車専用ホームを利用して子供向けのクイズ大会や制帽を被っての記念撮影、グッズ販売などのイベントを実施。10時47分に甲子園駅を発車し、11時3分に目的地となる石屋川車庫に到着。日本初の高架式車庫として知られる同車庫にはジェットカー「5001形」、阪神タイガース80周年を記念したラッピングカー9000系「イエローマジックトレイン」なども留置されており、多くの参加者が記念撮影を行なっていた。帰路は11時56分に石屋川車庫を発車し12時45分に梅田駅に到着、解散となった。
今回の試乗会は夏休み中ということもあってファミリーでの参加者が多く、子供にとっては乗車時間が長めのスケジュールだったが、途中駅や車中でのイベントが盛りだくさんで飽きずに楽しめていた様子。同社では今回のような途中駅や車中でのイベントは初の試みといい、参加者からのアンケートを元に今後の方針を決めるとしている。
5700系について
5700系は阪神電鉄の普通車両としては20年ぶりのフルモデルチェンジとなる新型車両で、1959年から製造された「5201形」の後継車両。主制御器や主電動機といった動力系はもちろん照明や冷房装置まで最新技術を採用することで省電力化を実現。普通列車での運用となるため駅での停車時間が長くなることから車内外に扉開閉ボタンを設置するなど、快適な乗車環境を提供する。愛称は「ジェットシルバー 5700」。
編成は4両すべて電動車となり、その中でも運転台がある先頭車両は主電動機が片側の台車に2基だけ搭載されている「0.5M方式」となり、編成全体では5550系と同じ3M1T(モーター3両分+付随車1両分)という構成。編成は梅田側から車両番号は5701、5801、5802、5702の4両固定。今後、乗務員の訓練や細かな調整などを行ない、8月下旬頃からの営業運転を予定しているという。最終的には13編成が投入される。
車両番号 | 5701 | 5801 | 5802 | 5702 |
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車種 | Mc1 | M1 | M2 | Mc2 |
車重(t) | 34.0 | 37.0 | 37.0 | 34.0 |
定員(座席)(名) | 124(41) | 133(45) | 133(46) | 124(41) |
主電動機 容量(kW)×台数(台) | 190×2 | 190×4 | 190×4 | 190×2 |
主制御装置 | - | 1C6M制御VVVFインバータ | 1C6M制御VVVFインバータ | - |
集電装置 | - | シングルアーム式2基 | シングルアーム式1基 | - |
車両性能 | 最高運転速度110km/h、加速度4.0km/h/s、最大減速度4.5km/h/s |