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JR西日本、クルーズトレイン「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の車両デザインを発表

2017年春より運行開始。1両まるごと使用したスイートにはバスタブも備える

2015年9月16日 発表

「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の外観デザイン

 JR西日本(西日本旅客鉄道)は9月16日、2017年春よりJR西日本管内を中心に周遊運行を予定しているクルーズトレイン「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の車両デザインを発表した。

 デザインコンセプトは、上質さと心休まる懐かしさを感じさせる「ノスタルジック・モダン」。

 エクステリアとして、車体色はトワイライトエクスプレスの伝統を受け継ぎつつ、上質さを演出した「瑞風グリーン」の車体に金色のエンブレムを配している。また、編成前後の先頭部に設けられた展望デッキには、5本のラインや丸いヘッドライト、往年のボンネット型特急車両を彷彿とさせる、高い位置の運転台など懐かしさを演出している。また、インテリアは、昭和初期に一世を風靡したアールデコ調をベースにしており、大きな窓から美しい景色も楽しめる。また、開閉できる窓や展望デッキから沿線の風も感じられるという。

「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の編成
車体の左側面のデザイン
車体の右側面のデザイン

 「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は、ディーゼル発電機にて発電した電力とバッテリーアシストによるモーター駆動で走行するハイブリッド方式。展望デッキと展望室を備える機関車が先頭車として前後に配置され、その中間に寝台客車6両と食堂車1両、ラウンジカー1両が連結された10両編成となる。客室は1人用「シングル」が2室、2人用「ツイン」が12室、2人用ユニバーサル対応の「ツイン」が1室、2人用「スイート」が1室となっている。

各車両の客室配置

 客室内の共通デザインとして、中国5県の県産材を使ったドアや沿線の伝統工芸品にて装飾。客室内から列車の左右両側を眺望できるレイアウトと大型の窓を採用。また、客室内は格納式のベッドにより、昼間の時間帯は客室内をリビングスペースとして活用できる。

シングルの客室内
ツインの客室内(夜間でベッドを展開)
ツインの客室内(昼間のベッドを格納した状態)

 7号車の「スイート」は、1両まるごと1室として使用しており、バスタブ付きのバスルームや、プライベートバルコニー、リビング、ダイニング、寝室、エントランスなど1両分の空間を豪華に使用したデザインとなっている。

スイートの客室内デザイン
スイートのバスルーム内

 6号車の食堂車は、2人席6卓と4人席2卓を備えており、キッチンはオープンキッチンとなっているため、車内調理のライブ感を体験できる。

食堂車の車内デザイン

 5号車のラウンジカーは、バーカウンターや立札の茶の卓、ブティックスペースを備えており、木を多用した落ち着いた空間になっている。

ラウンジカーの車内デザイン
展望デッキと展望室を備える先頭車の車内
山陰本線 惣郷川橋梁を渡る「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」のイメージ

(編集部:柴田 進)