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「JAL SBIフィンテック」設立。2018年度にプリペイドカード発行
会員向けサービスとして運用予定
2017年10月4日 12:35
- 2017年10月3日 発表
JAL(日本航空)とSBIホールディングスは10月3日東京・天王洲にあるJAL本社で共同記者会見を開き、フィンテック(金融テクノロジー)を活用した新たなサービス提供に取り組むとして、共同持株会社「JAL SBIフィンテック株式会社」を設立し共同事業を行なうことを発表した。
両社は、共同事業の第1弾として、JAL、JAL SBIフィンテック、SBIグループ傘下の住信SBIネット銀行の3社で共同事業会社「JALペイメント・ポート株式会社」を設立し、2018年に国際ブランド・プリペイドカード事業に参入する。
JAL 代表取締役社長の植木義晴氏は冒頭で、2017年~2020年の中期経営計画でフルサービスキャリア事業以外でのビジネスの創造、育成をしていくことを掲げていることに言及。フルサービスキャリア以外でJALの強みを活かすことは大きなチャレンジとしたうえで、フィンテックを中心に革新的な取り組みを推進しているSBIグループについて「これから新たな事業領域に参入し、チャレンジしていくには最良のパートナー」と説明した。
「国際ブランド・プリペイドカード事業に関しては、これまでJALにはなかった新しい商品になるが、お客さまにとって最も便利なプリペイドカードとなるよう品質にはこだわりを持って追及していく」とし、「今回の共同事業を通じて、お客さまに最高のサービスを提供する挑戦をしていきたい」と同事業に対する期待感を述べた。
また、SBIホールディングス 代表取締役 執行役員社長の北尾吉孝氏は、今回の共同事業に関して「JALは約3170万人、SBIは約2200万人の顧客基盤を持っている。双方の顧客は所得水準や金融のサービスなどについても似通ったところがあり、新しいやり方で双方のお客さまがさまざまな商品やサービスを利用できる選択肢を提供できれば、顧客基盤を拡大するだけでなく、成長にも貢献できるだろう」と話した。
続いてJAL 執行役員 商品・サービス企画担当の佐藤靖之氏が国際ブランド・プリペイドカード事業について、その目的を「お客さまの旅や日常における利便性の向上といった新たな価値の提供」と説明した。プリペイドカードは、おもに会員向けサービスとして運用される予定だという。
国際ブランド・プリペイドカードとは、事前に入金することでレストランやショッピングモールなどの国際ブランド加盟店において、キャッシュレスで買い物ができる与信が不要なカード。「スマートフォンなどで、いつでもどこでもすぐに外貨両替ができる」「両替した外貨はプリペイドカードで決済ができ、利用額に応じてマイルが貯められる」「両替した外貨を海外のATMで現地通貨として引き出すことも可能」という3つの特徴を備えている。
佐藤氏はマイルが貯められることや、現金を持ち歩く必要がなく海外でも安心・安全に過ごすことができることなどのメリットを述べたうえで「お客さまの旅のお財布」として活用してほしいことを伝えた。