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京都と奈良を高速道路で結ぶ新名神 城陽JCT・IC~八幡京田辺JCT・IC、開通式典を開催
京奈和道と第二京阪が新名神を介して直結
2017年5月2日 00:00
- 2017年4月30日 開通
4月30日、新名神高速道路の城陽JCT・IC(ジャンクション・インターチェンジ)~八幡京田辺JCT・IC間、約3.5kmが開通し、NEXCO西日本(西日本高速道路)や京都府などによる記念式典が開催された。
新名神は、名古屋市を起点として神戸市まで伸びる174kmの高速道路。NEXCO西日本の管轄区域は、2008年に開通した甲賀土山ICから大津ICまでの約30km、建設中の高槻から神戸までの約80km。中部・京阪神間の新たな大動脈として、また既存の高速道路などの渋滞緩和や、大規模災害時の補完ルートとして期待されている。
今回開通した区間は、このうちの大津JCT~神戸JCTの一部で、京都府内の京奈和自動車道の城陽JCT・ICから、木津川を越えて第二京阪道路の八幡京田辺JCT・ICを結ぶ区間。約3.5kmと短距離ではあるが、京奈和道と第二京阪が新名神を介して直結したことにより、日本海側の京丹後市から奈良県との境にある木津川市までが高速道路で結ばれたことになる。
新名神高速道路 城陽JCT・IC~八幡京田辺JCT・ICの通行料金(通常料金)
- 軽自動車等:250円
- 普通車:270円
- 中型車:300円
- 大型車:350円
- 特大車:470円
今回の開通により、例えば京都市~奈良市間のアクセスは格段に向上する。観光資源が集中する京都、奈良を巡るツアーバスなどの所要時間の短縮、周辺道路の渋滞緩和による定時運行性の確保などが期待でき、地域の観光や産業の振興にもメリットがあるだろう。
開通当日の4月30日、下り本線上に設けられた特設テントで10時から記念式典が開催された。
NEXCO西日本 代表取締役社長の石塚由成氏と京都府知事の山田啓二氏がそれぞれ挨拶。続いて国道交通大臣 政務官 藤井比早之氏をはじめ、新名神高速道路建設促進議員連盟や地元選出の衆参議員などが次々に祝辞を述べた。
続いて、周辺地域の人々の「期待の声」をまとめたビデオレターが上映され、さらに今回高速道路で直接結ばれることになった京丹後市の旅館の女将たちが衛星中継に出演、これまで遠いイメージだった京都府の南北がぐっと近くなったことをアピールした。
また、NEXCO西日本 関西支社 新名神京都事務所所長の西岡大造氏は、今回開通区間の工事内容について報告。木津川にかかる橋の工法や、京都府内では初めてとなった「高速道路ナンバリング標識」の設置などについて説明を行なった。
高速道路ナンバリング標識とは、路線名と合わせて路線番号でも利用者に案内することで、訪日外国人などすべての人に高速道路を分かりやすく案内することを目的にしたもの。
「E1A」や「E24」のように表記され、「E」は高速道路(Expressway)、その後ろの数字は並走する国道の番号を表わしている。さらにその後ろに記号が付く場合は、並走する別の高速道路と区別するために付与される。
例えば「E1」は国道1号に並走する東名・名神高速道路で、「E1A」は新東名・新名神を表わしている。これによって、地理に不慣れな人などが高速道路を走行する際、ジャンクションなどでスムーズに目的の方向に向かうことができる。
木津川橋においてテープカットを実施
開通記念式典の終了後、記念式典の列席者や地元幼稚園児、近隣市町などのマスコットたちによる鋏入れ式(テープカット)が、木津川橋の中央付近で行なわれた。テープカットには、当日朝に行なわれた城陽市主催の「開通直前フリーウォーキング」参加者たちも集まっていた。