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WILLER EXPRESS、シェル型の新シート「ReBorn」装備のバスを公開

2月17日運行開始

2017年1月19日 発表

2017年2月17日 運行開始

発表会ではスモークがたかれるなか、新型シート「ReBorn」が登場

 WILLER EXPRESS JAPANは1月19日、東京・大崎にあるニューオータニイン東京において、同社の高速バス「WILLER EXPRESS」に導入される新型シート「ReBorn(リボーン)」の発表会と試乗会を行なった。

 今回発表された「ReBorn」は快適な睡眠にこだわったシェル型のシート。同社代表取締役の平山幸司氏によると「バスによる移動は窮屈で疲れるというイメージから“快適”をテーマに今までシートの開発などを行なってきましたが、今回はさらに一歩進んだ“休息”をテーマにシートを開発しました」と語っており、シートの周囲をパーティションで囲まれたシェル型にすることでプライベート空間を生み出すことに成功。後ろの人を気にしたり、前からシートが倒れてきて邪魔されることなく、安心して睡眠がとれるとのことだ。

WILLER EXPRESS JAPAN株式会社 代表取締役 平山幸司氏

 こちらのReBornだが、バス車内には横3列、縦6列の18席が用意される。シートはフルリクライニング時に全長187cmとなり、長身の人でも無理なく利用することができ、前のシートの背面にフットレストと靴入れがあるので、ゆっくりとくつろげるようになっている。

 また、一番のこだわり部分として、フットレストとレッグレストが連結されるので足を伸ばすことができ、特定部位に負担がかかることもない。ゆりかご式(フルリクライニング時は座面が前にスライドする)なので、後ろの人に気をつかわずにリクライニングできる点も大きなポイント。リクライニング角度は最大156度で、初角度は31度。一般的なシートの初角度は18度なので、座った時点でかなりゆったりめに作られているとのことだ。さらに、フルリクライニング時はチルト角度が10度も変わるので、シートの角度以上にフラットな姿勢を体感できるとしている。

横幅は606mmで、クッション最大幅は590mm。横3列、縦6列の配置で18席が用意される
シート後部にフットレストや靴入れ、テーブルが備わっている
折りたたみ式の大きめなテーブルはノートPCを置くことも可能
リクライニング角度は最大156度。フットレストとレッグレストが連結するのもポイントで、足を伸ばすことができる
フルリクライニングを実演している様子。足がフラットに近い状態になるように改良を重ねた結果、開発するのに3年かかったという

 そのほかでは、車内の照明にも気を配っていくとのことだ。高速バス(深夜便)は一般的に完全消灯が主流であるのだが、人によっては「暗くて不安」といった声もあるそうで、睡眠時間には段々と暗くしていき、起床時間には段々と明るくしていくなど、調光にも気を配っていくそうだ。

 ReBornを装備したバスは4台が導入され、関東~関西(2月17日より)、関東~愛知(3月17日より)の2つの路線で運行が予定されている。料金は関東~関西路線が1万800円~(繁忙期は1万5000円)、関東~愛知路線が8800円~(繁忙期は1万1300円)。

2月17日より関東~関西線が、3月17日より関東~愛知線が運行される予定
料金は関東-関西路線が1万800円~、関東~愛知路線が8800円~となっている
最高の休息をテーマに開発されたReBornは天龍工業との共同開発
車両は三菱ふそうトラック・バスのスーパーハイデッカーバス「エアロクィーン」をベースにしたもの

 シートへ座る機会があったので、実際に靴を脱いでフルリクライニングしてみた。筆者は身長170cmなので、すっぽりとシートに収まり、シェル型なので自分の空間が持てるところは非常に気に入った。ただし、構造的な問題からかフットレストの上下スペースがそれほど広くなく、つま先を伸ばさないと当たった。

横3列配置となっているので、他人にトイレ休憩などで眠りを邪魔されたくない場合は窓側を選ぶ必要がある。また、最前列は前にシートがないためフットレストは用意されない
クッションが効いており、ゆったりとくつろげるシート。右腕ハンドレストの下にはコンセントが内蔵されており、左腕のハンドレストには読書灯のスイッチがある
ドリンクホルダー
リクライニングとレッグレストのリモコン
網ポケット
フレキシブルアーム仕様の読書灯
高さ調整が可能な首あて
床は木製パネルで落ち着いた車内の雰囲気を演出
実際に靴を脱いでフルリクライニングしてみたところ。フットレストの上下スペースがそれほど広くなく、つま先を伸ばさないと上に当たるため、足先に若干の窮屈さを感じた