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料金体系を整理・統一する近畿圏の新高速道路料金、2017年度の早い時期にスタートを目指す

阪神高速は普通車上限1300円・車種5区分へ

近畿圏内の料金水準の整理・統一

 国土交通省は12月16日、「近畿圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)」を取りまとめ、発表した。それによれば、阪神高速(阪神高速道路)やNEXCO西日本(西日本高速道路)などの高速道路料金体型を整理・統一するほか、車種区分を5区分へ統一など大掛かりなもの。新料金のスタートは2017年度の早い時期とされた。

 新たな料金の案は、現在の均一料金区間がある料金体系から「対距離化」とし、割高になっている第二京阪道路も含めて同水準に整理・統一する。また、阪神高速の普通車料金は現在上限930円の5段階だが、300円から1300円の対距離料金へと変更する。車種区分も現在の2つから料金比率をNEXCO西日本に合わせた5区分へと変更する。

 都心部への分散流入を目指すため、経路によらない同一料金も導入する。例として示されたのが第二京阪の枚方学研IC(インターチェンジ)~阪神高速1号環状線までの料金で、門真JCT(ジャンクション)から近畿自動車道を通り、阪神高速12号守口線、13号東大阪線、14号松原線のいずれを経由して1号環状線に到達しても、最短の13号東大阪線を経由した料金となる。大阪都心部にだけでなく神戸都心部で同様の措置が行なわれる。

阪神高速道路の料金設定(案)
近畿圏内の車種区分の整理・統一
都心部への分散流入

 また、管理主体の統一として、大阪府道路公社の南阪奈有料道路および堺泉北有料道路と阪神高速8号京都線の油小路線・斜久世橋をNEXCO西日本に移管し、全国道路網に編入する。阪神高速8号京都線新十条通は京都市に移管して鴨川東~山科は無料通行となる。これらの移管は2018年度以降に行なわれる。

 そのほか、激変緩和措置として一部に上限金額を設定するほか、阪神高速の車種区分では2021年度まで中型車と特大車の料金比率を安めに設定するなどの措置を行なう。

 発表された具体方針案に記載されたスケジュールは、このあと、新たな料金の具体案の公表が高速道路会社から行なわれ、パブリックコメント、地方議会の議決・地方自治体の合意を受け、国から高速道路会社に対して事業許可が出される。その後、新たな料金のスタートとなっており、それが「2017年度(早い時期)」と記されている。

今後のスケジュール