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JALプラザ有楽町、東京~ニューヨーク線50年を振り返る展示企画。12月29日まで実施
JAL仕様の「幻のコンコルド」を展示。歴代制服を着用したスタッフが接客
2016年12月16日 16:37
- 2016年12月15日~29日 実施
JAL(日本航空)は12月15日~29日の期間、東京都千代田区のJALプラザ有楽町において、東京~ニューヨーク線就航50周年にまつわる当時の航空券や機内誌、搭乗客へのプレゼント品、さらに「幻のコンコルド」のモデルプレーンなどの展示企画を実施、JALグランドスタッフの歴代の制服を着用したスタッフが接客を行なっている。
JALプラザ有楽町
営業時間:9時30分~18時30分(月~金曜)、9時30分~17時30分(土・日曜、祝日、12月30日)
定休日:なし(12月31日~1月3日は休業)
所在地:東京都千代田区有楽町1-7-1 有楽町電気ビル南館1階
Webサイト:JALプラザ有楽町
JALプラザ有楽町は1983年10月14日に開設された、JALの国内線/国際線の航空券、ジャルパックの国内/海外ツアーの予約や購入などを対面で行なう実店舗。店内には、東京~ニューヨーク線が1966年11月12日に就航した当時の写真、時刻表や運賃表、機内食のメニューなどのほか、「幻のコンコルド」の1/50サイズのモデルプレーンといったJALの歴史を振り返るさまざまなグッズが展示されている。
JAL仕様の「幻のコンコルド」
JALは1965年9月30日、イギリスBAC社(British Aircraft Corporation)とフランスのシュド(SUD Aviation)が共同開発したコンコルド3機の仮契約を結んだが、騒音問題、衝撃波の問題、航続距離の問題で採用には至らなかった。そんな貴重なJAL仕様のコンコルドを1/50サイズにしたモデルプレーンが、入り口脇に展示されている。
JAL歴代のグランドスタッフの制服を着たスタッフが接客
JALグランドスタッフの、2代目(1963年~1973年着用)、3代目(1974年~1987年着用)、4代目(1988年~2004年着用)、5代目(2004年~2013年着用)、現行までの歴代制服を、JALプラザ有楽町のスタッフが着用し、接客を行なっている。2代目は1966年の東京~ニューヨーク路線就航にちなんで、3代目は1983年にボーイング 747型機によって東京~ニューヨークが直行便で結ばれたことと、JALプラザ有楽町が開設されたことにちなんで選んだとのこと。
JALの「鶴丸」のロゴが登場する1959年以前の航空券や搭乗記念品も展示
店内中央には当時の時刻表や機内食のメニューカード、航空券やFFC(First Flight Cover)が展示されている。FFCは、路線が新規開設されたり、新機種が導入されたりしたときに、出発国・到着国の郵政と航空会社が協力して作成した記念郵便に、日付スタンプを押印して行事を祝ったもの。JALでは1951年~1997年に256種を作った。ここでは1966年11月12日の東京~ニューヨーク線就航時や、1967年3月6日の世界一周路線就航時のFFCが飾られている。
JALの「鶴丸」のロゴは1959年に米国の広告代理店によってデザインされたものだが、最初にシンボルマークとして「鶴」を用いたのは、創業以来、長年各種パンフレットなどを手がけてきた永井郁氏で、鶴が翼を広げる円形の意匠が随所に見られる。航空券のデザインには、日本の伝統的模様である市松模様がデザインされることが多かったそうだが、1959年以降はこれに鶴丸のロゴが加わるようになる。
1966年東京~ニューヨーク線就航時の写真や、当時の機内誌などを見られる
店内待合席に面した窓際にも歴史を物語るさまざまなグッズが展示されている。JALの東京~ニューヨーク線は1966年(昭和41年)11月12日、DC-8型機「SETO号」(登録記号:JA8015)を使い、東京からホノルル、サンフランシスコを経由してニューヨークまでが結ばれたが、その初便就航時の機体や、チェックインカウンターの様子を撮影した写真から、その頃の様子をうかがうことができる。
当時のファーストクラスの搭乗客にプレゼントされていたという扇子には、加山又造氏による「四季草加図」など日本らしいデザインが施され、扇子の裏面には路線によって「大洋」「北極」「赤道」の書体文字が印刷されており、日付、便名、氏名を記入できる欄も設けられている。
また、1966年~1967年の国際線搭乗客には、木版画家の棟方志功氏の作品がデザインされた「日付変更線通過記念証」や「北極通過記念証」がプレゼントされていたそうで、飛行機に乗って海外に行くということがまだ珍しかった時代だったことを感じさせる。
JAL特製のトランプを先着50名にプレゼント
展示企画が行なわれている12月29日までの期間、JALプラザ有楽町に来店して旅行の相談をして、アンケートに回答すると、JAL特製のトランプが先着50名にプレゼントされる。取材した12月15日の朝には、さっそく最初の利用客がトランプを受け取っていた。トランプには、ビートルズも来日時に着ていた1960年代のハッピなど、さまざまなJALのグッズ類がカード1枚1枚にデザインされている。
飛行機や旅を感じてもらえるJALプラザで、一緒に旅を設計しましょう
最後に、東京~ニューヨーク線就航50周年を記念した展示や歴代制服を着用しての接客などを発案した、JALプラザ有楽町 チケットグループの藤本龍平氏に話を聞いた。
ニューヨーク線50周年にあたり、成田国際空港とジョン・F・ケネディ国際空港で記念セレモニーが実施されることを聞き、JALプラザ有楽町でも何かできないか、来店客に楽しんでもらえ、働いているスタッフも楽しく、モチベーションがさらに高まることができないかと思い発案したという。
空港や飛行機の客室とは違う、有楽町のオフィス街でできることは何だろうと考えたときに、歴代の制服を着用して接客することで、長年の常連客に懐かしんでもらえ、店内の雰囲気も華やいだものにできるのではと思ったそうだ。
グループ長である高野恵美子氏に相談し、社内に打診したところ、JALが所蔵する、東京~ニューヨーク線50年の歴史を振り返ることができるさまざまなグッズを店内で展示できることになった。
「JALプラザ有楽町では、『あの人がいるから』といつも旅の相談に来てくださる常連のお客さまがとても多いんです。そういったお客さまも含め、皆さまに対して、航空券を売るだけではなく、飛行機や旅を感じてもらえるスペースにしたいと思い、取り組みました」と、今回の施策に対する意気込みを語った。
そして、「Webサイトでチケットは購入できますが、旅の相談ができる、相談しながら旅を設計できることが、当店の魅力です。貴重なグッズもたくさん展示されていますし、プレゼント用のトランプもまだございます。皆さまのご来店をスタッフ一同お待ちしております」と、思いを語ってくれた。