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ANAエアラインスクール東京校のグランドスタッフコース開講を控え、現役スタッフ5名が講師認定講座を修了
2016年8月29日 18:27
- 2016年8月24日 実施
ANAビジネスソリューションは8月24日、ANAエアラインスクール東京校(東京都港区)において、10月から開講する「グランドスタッフコース」の講師研修を公開した。
同社はANA(全日本空輸)のグループ会社で、2013年10月から東京校で「キャビンアテンダントコース」をスタートしている。「現役キャビンアテンダントが講師を務める」「ANAのエッセンスを取り入れたプログラム」「ANAグループの施設を活用」「ANAグループへの就職斡旋」といった特徴とともに、大学や短大、専門学校などに通いながら受講可能なダブルスクール形式(夜間にカリキュラムが組まれる)を採用。エアライン業界を目指す学生たちを広く受け入れている。
2014年6月には大阪校を開校するとともに、2016年2月には新たにグランドスタッフコースを新設。そこでの好評を受け東京校でも同コースの開講が決定したわけだ。
東京校におけるグランドスタッフコースのプログラムは、キャビンアテンダントコースと共通の講座が12コマ、グランドスタッフコース専用講座が4コマの計16コマ。前者では「社会人の心構え」や「ビジネスマナー」といった基本から、「声の印象」「表現力アップ」のような接客を前提とした内容を学び、後者は空港を舞台とした実践的な知識を学ぶ内容となる。また、グランドスタッフコースならではの特典として、プログラム終了後に「ANA成田空港実務体験(2日間)」を受講することも可能となっている。
今回新設される東京校のグランドスタッフ専用講座で講師を務めるのは、ANA成田エアポートサービスの現役グランドスタッフ5名。彼女たちは全員「ANA認定国際線ベーシックインストラクター」などの資格を持ち、新入社員教育などで活躍しているが、さらに「一般の受講生の前に立つために必要なスキル」を習得することを目的として行なわれたのが今回の研修となる。
彼女らが普段行なっている新入社員教育では、業務を行なううえで必要となる規則や手順の共有を前提として一字一句同じ内容を伝えることが重要となるが、この講座では「お客様の気持ちに働きかける研修」を目指し、それぞれの講師が個性を活かした講義を行なう。異なるアプローチで受講生に同様の知識や経験を伝えつつ、そのうえでほかの講義とのつながりも持たせるといったテクニックが必要となるのだ。
すでに別記事で紹介している8月23日のANA成田スカイセンターでの研修に続き、24日には生徒たちを迎えることになる東京校での研修が行なわれた。この日のプログラムは前日の研修を踏まえてのプレゼンがメイン。講師が一人ずつ壇上に立ち、ほかの講師やオブザーバーとして参加している同社のスタッフを前に講義を実演。よい点や改善点を確認し合うといったディスカッションスタイルを採った。
それぞれの講師が講義を終えると「表情や仕草が好印象」「名前を使ったツカミがよい」「楽しく時間が短く感じる」といったプラス面はもちろん、「相手の心に残る何かを」「(講義中の)エピソードを整理する」といった改善点がオブザーバーから挙げられた。彼女たちが最初に受講生の前に立つのは12月3日が予定されており、これからの期間はここでの経験をもとに、それぞれが受講生向けのスキルを磨いていくことになる。
研修終了後は各講師に「ANAエアラインスクール 認定講師 認定講座」の修了証が手渡され、2日間の日程が終了した。
研修を終えてANA成田エアポートサービス 旅客サービス部 旅客課 チーフ 岡井早紀さんは「(12月の講義までに)自分自身の接遇の基礎力を見直して高めるとともに欠けている表現力を改善したい」といい、受講生には「失敗を恐れず何事にもチャレンジしてほしい」とアドバイス。
同 旅客課 コンシェルジュ 蒲生麻衣さんは「受講される方は勇気を出して応募されていると思うので、人生の転機になったと思える講座にしたい」と抱負を述べるとともに、「チャンスをつかむつもりで自信のない人こそ来てほしい」とエールを送った。
同 業務課 谷中友里恵さんは「グランドスタッフの代表として尊敬できる講師を目指したい」といい、一方で「新入社員の育成に携わっていたので自信があったが、(研修で)スクールの講師としての課題が見つかったので開講までに改善していきたい」と講師としての熱意を語った。
研修の講師を務めたANAビジネスソリューション 営業本部 人材・研修事業部 研修業務チーム 梅野泉氏は今回の研修について、「(新講師は)長いキャリアを持っており人材育成にも長く携わっている方々。ただ、社員とお客さまでは違うアプローチが必要になります。(グランドスタッフコースの)受講生は今後ANAグループに入社していただきたい方々ばかりです。その受講生たちに今後ANAの社員として活躍していただくための種のまき方を習得していただけたと思います」と研修の成果を評価。また「学生たちが大きな花を咲かせることができるようなサポートが行なえる講師になってほしい」と話した。