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プラス410円で座って成田空港へ! 京成イブニングライナーで週末旅のスタートを快適に

仕事終わりに京成上野駅から成田空港までゆったり過ごす

410円プラスしてイブニングライナーに乗車

 仕事終わりに弾丸で週末ショートトリップを計画! いざ空港へと移動するときに、着席できるかどうかは疲れた体には最重要課題です。スーツケースを抱えて、帰宅ラッシュにもまれるのはなるべく避けたい。そして欲を言うならば座りたい……といろいろ悩んでいたところ、「プラス410円で確実に座ることができるイブニングライナー」の存在を知りました。ということで、金曜からの週末弾丸旅行で早速使ってみました。

 イブニングライナーは全席座席指定の特急列車。スカイライナー車両を使用した通勤ライナーです。普通運賃に特急券が必要で、イブニングライナー券(特急券)はどこから乗っても一律片道410円(小児210円)。ワンコインでお釣りがくる価格はお財布にとっても優しいです。

 最大のポイントは定員制(全席指定席)で必ず座れるところ。最新式の広々とした座席でゆったり&快適に過ごしながら旅への準備を整えることができるんです。

京成上野駅に停車するイブニングライナー。疾走感あふれる山本寛斎氏のデザインが美しい
イブニングライナーの車内。天井の高いドーム型で明るく開放的な空間が広がります

 停車駅は京成上野駅、日暮里駅、青砥駅、京成船橋駅、八千代台駅、京成佐倉駅、京成成田駅、空港第2ビル駅、成田空港駅(一部列車は京成成田駅終点)。平日・休日ともに18時発から7本運行。ちょうど成田国際空港発の夜便・深夜便を利用するのに使いやすい時間帯となっています。

ライナー券は券売機またはインターネットでさくっと購入

 出発場所は3月19日にリニューアルしたばかりの京成電鉄「京成上野駅」。まずはスーツケースを構内の「京成上野駅手荷物カウンター」で預けて仕事先へ。1日900円で9時から18時まで預けることができるので、仕事先まで持っていく必要がなく、出発駅でピックアップできるのはとっても便利。

リニューアルしたばかりの京成電鉄「京成上野駅」に到着。仕事前に手荷物を預けることに
1日900円で荷物を預けられる「京成上野駅手荷物カウンター」

 はやる気持ちを抑えつつ仕事をこなし、18時前に到着しスーツケースをピックアップ。早速券売機にてイブニングライナーのチケットを入手することに。券売機に着くと係員の方が親切に購入方法をレクチャーしてくれ、さくっと購入。

 券売機では直前のイブニングライナーのチケットのみが購入可能なので買い間違いがなくてとってもありがたい。また、残席数がリアルタイムに表示されるので「席がないかも!」と焦ることもなく安心。表示は色分けされており、イブニングライナーはパープルカラーなので、買い間違いがありません。

券売機には大きな文字でイブニングライナーの号数や残席数などが表示されています
券売機のディスプレイ上部には購入可能な先発のイブニングライナーを表示
タッチパネルの文字も大きく見やすい
イブニングライナー73号の指定席チケットを購入

 券売機では座席も4つの種類からチョイスが可能(京成上野駅は15分前まで。そのほかの駅では10分前まで)。「窓側」「通路側」「どの席でもよい」「座席表から選ぶ」があります。窓側から自分好みの席を選ぶことができました。今回は1号車の9Aを選択。

 時間まではリニューアルしたばかりのピカピカの構内を散策。上野公園をモチーフに緑と文化をコンセプトにした空間にはコンビニエンスストアや焼きたてパンが味わえるお店に外貨両替など7つのショップが新たにオープン。空港でバタバタしないためのショップラインアップはさすがです。出発時間が18時40分、空港第2ビル駅到着が19時52分のイブニングライナー73号に乗る前に小腹対策で上野らしいブレッドも購入し、いざ改札内へ。

コンビニエンスストアや焼きたてのパン屋さんにドラッグストアなど旅行前にあるとうれしいがぎゅっと詰まっています
発券カウンター上のディスプレイも解像度が高く視認性がよいため文字がとても見やすいです
行先表示器もクリアで両面から確認することができます

 なお、イブニングライナー券購入は駅構内のほか「スカイライナー インターネット予約サービス」での事前予約&購入が可能です。チケットレスサービスでスムーズに乗車したいならば迷わずこちらを。スマートフォンでサクサクっと購入し、チケットレスで乗車が可能です。

 使い方はカンタン。トップページから乗車駅と降車駅を入力し、時間で検索すると予約可能なイブニングライナーを表示。希望の列車を選び「Webで購入(チケットレスサービス)」をタップ。次に必要事項や連絡先を入力し座席を選択。予約内容を確認し、チケットレス暗証番号を入れて支払いをすれば完了となります。

「スカイライナー インターネット予約サービス」で事前予約ができます
乗車駅や時間を入力すると予約可能な列車を表示
人数や連絡先などを入力
座席を選択後支払いへ

 改札は全改札が幅広タイプ。大きな荷物をゴロゴロ引いていても余裕で通れるビッグサイズです。改札へはエスカレータとエレベータなどで向かうことができます。イブニングライナーの乗車口は京成上野駅からの乗車の場合2号車と3号車のみとなっているので降りる際には意識しましょう。

すべての改札口が幅広タイプ。スーツケース片手でもスッと抜けることができます
改札を抜けていざホームへ
エスカレータは左右に2か所
ホーム行きエレベータは1か所

 改札内もリニューアルされ、お手洗いには女性にうれしいお直しに便利なパウダールームも。ホームには日本の文化や上野を感じるモチーフが散りばめられており、待ち時間も豊かな気持ちに。

ホームには七宝文様や上野公園の桜をモチーフにした柄など文化を感じる装飾がさりげなく施されています
自立式時刻表には日本の玄関・成田国際空港と東京都心を「結ぶ」ことにかけた水引がモチーフ

足元広々のシートでのんびり成田へ

 いよいよイブニングライナーがホームに入線し、早速乗車。入り口でチケットを提示し座席へ。ラッシュに近い時間帯ながら、車内は余裕があり落ち着いた空間が広がっていました。”凛”がコンセプトのデザインで明るく清潔感あふれる印象です。座席は人口工学に基づいて設計されシートピッチ105cm、座席幅47cmとかなりゆったり。この広さは女子旅だけでなくファミリー旅やシニア旅でもうれしいサイズ。ちなみに発車メロディも3月19日に導入。「旅立ち」をテーマに日本の伝統楽器笙の和音を使い「いってらっしゃい」の気持ちを込めたスペシャルなサウンドとなっていました。

イブニングライナーが入線してきました
チケットを入口で提示し、いよいよ旅がスタート
シートピッチ105cm、座席幅47cmの余裕のある座席が快適な旅を約束
リクライニングも深めなので、リラックスタイムが過ごせます

 足元スペースは1~2泊用の32Lサイズのスーツケースも余裕。上の棚にも試しに入れてみましたが、持ち上げやすく、取りやすい高さでした。手元に置いておけない場合は荷物スペースへ。大型のスーツケースもすっぽり入るサイズ感なので安心です。もちろんセキュリティのために防犯カメラを完備しています。

足元に置いても気にならないレベルで、隙間ができるほどの余裕っぷり
上の棚へ。持ち上げやすい棚の高さでした
大きいスーツケースなどは荷物スペースの利用がお勧め

 準備が整い動き始めた車内で、まずはペコペコなお腹を満たすことにしました。上野ならではのキュートなパンをコーヒー片手にいただきま~す! シート手前にはしっかりとしたテーブルがあるので食事も楽しめます。車内ご飯は特急列車の醍醐味です。車内を見渡すとビジネスマンの方々が通勤利用をしつつ、ビールとおつまみで1週間の疲れを癒していました。

 目指す空港第2ビル駅の到着が19時52分。空港では到着後すぐに(20時台で)ラストオーダーとなるお店も多いので、車内で小腹を満たしておくのが賢い選択です。

シートに付属するテーブルは安定感抜群。京成上野駅構内でキュートなパンを購入しました

 食後は空き時間を利用してPC&カメラで前回の旅の写真整理を。13インチのノートPCを乗せても余裕の広さと安定感。サクサクと編集が進みます。全席足元にはACコンセントを完備。カメラのバッテリを追加充電したり、スマートフォンの充電をしたりとかなり使えました。無料Wi-Fi「KEISEI FREE Wi-Fi」も利用できるので旅前の駆け込み情報収集などもさっとできますよ。

13インチのPCを乗せて作業。しっかりした作りのテーブルで編集作業もはかどります
バッテリの追加充電は足元のACコンセントにおまかせ
車内では「KEISEI FREE Wi-Fi」が利用できます
接続すると運行情報などが確認できるトップページへ

 お手洗いなどの施設も充実。多機能トイレはベビーカーが余裕で入れる大きさ。シートやデッキも含めてファミリーに優しい設計です。また、洗面所も足元にスペースがあり車椅子を利用している場合も使いやすい構造に。京成上野駅ホームでの段差のない乗車口を含め、旅の始まりから利用者が快適に過ごせる心遣いが随所に散りばめられていました。なお、4号車には自動販売機も完備。喉の乾きを潤すこともできますよ。

 ちょうどよい静けさと座り心地のよいシートでうとうと。幅広&深いリクライニングでグーンと足も伸ばせ、リラックス&むくみも解消したところであっという間に1時間12分。目的地の空港第2ビル駅に。エスカレータに近い場所で降りることができスムーズに空港へと向かえました。

エレベータに近い場所で降車。やはり導線がスムーズな席は人気

 乗車した印象は、とにかく時間をゆったり&有効に過ごせるということ。普通運賃プラス410円でこの快適さが手に入るのならば、迷わず使いたいと実感しました。成田に行く際は必ず京成本線を使っているほどのヘビーユーザーな私。次回から必ず使わなくてはと心に決めました。

 特に仕事帰りの場合は、これから出発旅の体調を管理するうえでも“疲れない”は鉄則! 行きだけでなく、帰りも使いたい!と心から願うレベルでした。というわけで無事に空港にストレスフリー&疲れ知らずで到着。それでは、旅行へ行ってきま~す!