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フランスのニース、ヴィシー、コルドゥアン灯台が世界遺産に

2021年8月3日 発表

フランスのニース、ヴィシー、コルドゥアン灯台がユネスコ世界遺産に登録された ©OTM Hugues Lagarde

 フランス観光開発機構は、第44回世界遺産委員会でニース、ヴィシー、コルドゥアン灯台が世界遺産に登録されたことを発表した。

 これにより、フランスの世界遺産登録件数は、文化遺産42、自然遺産6、複合遺産1の計49件となる。

ニース

 イタリアとの国境近くに位置する地中海都市ニースは、温暖な気候とアルプスの麓の海辺に位置するという立地条件から、18世紀以降は冬季の保養地として発展した。観光のために形成され発展したことで、独自の歴史に例外的な普遍的価値が認められて世界遺産に登録された。

地中海都市ニース ©A.issock

ヴィシー

 オーベルニュ・ローヌ・アルプ地方のヴィシーは、フランスの近代的な温泉保養地。19世紀から20世紀初頭にかけてヨーロッパの温泉文化の創造に貢献した。アリエ川右岸の平野部に開かれた都市で、パリの都市計画の原則と温泉の遊歩道を組み合わせる形で構成される。ナポレオン3世が公園や大通りを備えた新たな温泉街の建設を奨励し、大規模な温泉施設、屋根つきの遊歩道で結ばれたカフェやカジノ、劇場、ホテル、別荘などを備える「小パリ」が作られた。

フランスの温泉保養地「ヴィシー」 ©Cindy MICHAUD, Xavier Thomas(Vichy Destinations)

コルドゥアン灯台

 コルドゥアン灯台は、大西洋、ジロンド川河口にある浅い岩盤の上に位置する。16世紀末から17世紀初頭にかけ、白い石灰石のブロックで作られた。設計士はルイ・ド・フォワで、18世紀末にトゥエールによって再設計されている。ピラスター、円柱、軒持送り(モディリオン)、ガーゴイルなどの装飾が施された。

コルドゥアン灯台 ©David Remazeilles(Gironde Tourisme)