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発起人は女子高生。宮古島でアーティストやパフォーマーとの交流イベント「O+ Connecting Okinawa」開催

JTAが専用チャーター運航

2017年4月29日 実施

県内外のアーティストやパフォーマーとの交流機会を提供する「O+Connecting Okinawa」

 宮古島を舞台に、県内外、海外で活躍するアーティストやパフォーマーとの交流を通じて若手人材に将来への原動力にしてもらおうというイベント「O+(オープラス)Connecting Okinawa」(以下、O+)が4月29日に実施される。

 参加者は20代から40代前半の無料招待制で、Webサイト公募で決定する50名、企画運営チームが招待する60名、宮古島現地から参加する約50名の約160名。那覇から宮古島へは、JTA(日本トランスオーシャン航空)のチャーター便で移動する。

日本トランスオーシャン航空本社で記者発表が行なわれた

 宮古島では与那覇前浜ビーチでのトークセッションが行なわれる。スピーカーは、起業家や実業家、デザイナー、陶芸家、唄者、アスリートなどから幅広く選出した。そのほとんどが沖縄県出身者。

 美しいビーチを舞台に、各分野で活躍する人の話を聞き、参加者が新たに目的意識を持ったり、将来の選択肢を見出したりするきっかけ作りが開催趣旨だ。当日の夜は那覇に戻り、パーティセッションも開催。コネクション作りの場を提供する。

 発起人は現役女子高生起業家の仲田洋子氏。中高生向けに、将来の目的を見出すきっかけ作りを目指すWebサイト「ロールメディア沖縄」を運営(現在は休止)。若者が将来を考えるとき、選択肢が少ないこと、自分ではない誰かの意思で決められた道を選ぶ傾向があることなどを課題認識として持っている。そういう若者、また、すでに社会人になっている人にもさらなる目的意識を持ってもらえるような機会を作りたいという。

「中高生向けにWebメディアを作ってきたが、思いを届けるのが難しいと実感した。今回ターゲットの年齢層を上げたが、その人たちがキラキラしていたら中高生に刺激になるのではないかと思う」と仲田氏。

発起人の仲田洋子氏。現役高校生ながら中高生向けに情報を発信する会社を立ち上げたバイタリティあふれる若手企業家

「O+」という名称は、沖縄・驚き・面白さ・おもてなし……などの頭文字「O」をプラスの方向に向かわせて、このイベントが沖縄と県外あるいは海外をつなぐきっかけになってほしいという思いが込められている。

 運営については、仲田氏を中心とした有志による在沖メンバー10名およびTED×Tokyo創設者のパトリック・ニューウェル氏を中心とした在京メンバー6名が企画運営チームを構成。そこへパートナー各社、ボランティアスタッフが加わり実施される。

 記者発表会では仲田氏とともにコアパートナーである琉球銀行の川上康頭取、JTAの丸川潔代表取締役社長が出席した。

 琉球銀行の川上氏は、「琉球銀行で行なっている、起業家を育てる琉銀スタートアッププログラムとO+のコンセプトが合っていると感じた。ワクワクしながら見守っていきたい」と挨拶。若手企業家をバックアップしたいと資金面で協力する。

 JTAの丸川氏は、「ミレニアル世代の一つ一つの活動はまだまだ可能性を秘めている。ともにインスパイアされる場になるとよいなと思う。JTAの企業色はできるだけ薄く、プラットフォーム作りでお手伝いしたい」と挨拶。当日の那覇~宮古チャーター機を設置し運営をサポートする。

株式会社琉球銀行 頭取 川上康氏
日本トランスオーシャン航空株式会社 代表取締役社長 丸川潔氏

 質疑応答での、「なぜ開催場所に宮古島を選んだのか?」の質問に対し、仲田氏は、「非日常の1日でインスピレーションを感じてもらいたいと思っている。宮古島は、美しい自然に囲まれた東洋一美しい島。『特別な旅』を感じられる場所であり、コンセプトに合っているので選定した」と回答。

 また、応募数については発表会時点(4月6日)ですでに130名の応募があり、男女比など偏りのないよう参加者を決定すると回答。残念ながら参加できなかった人に向けては、「当日のパフォーマンスはYouTubeで発信する予定なので、ぜひそちらを見ていただきたい」と語った。

 ロゴマークについては、「赤い色は力強いイメージ、円形には人の輪が広がるように、という思いを込めた」と説明。このマークは、当日運航するチャーター機に添付されるほか、参加者に配られるTシャツにもあしらわれる。

参加者およびスタッフに配布されるロゴ入りTシャツ
記者発表後、テレビのインタビューに応える仲田氏

 観光客数の伸びが著しい沖縄。それを支えるのは、そこに住む人間だ。今後の沖縄を支える若い世代が、刺激を受けて次のステップに踏み出すきっかけになることが期待されるイベントだ。仲田氏が「1回だけで終わらせたくない。次にもつながるものにしたい」と力強く語ったのが印象的だった。