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西武鉄道、電源コンセント、Wi-Fi装備の通勤車両40000系が完成

プラズマクラスター、トイレ、子供用の大窓など装備充実

2016年9月8日 発表

 西武鉄道は、2016年~2019年度に導入する新型通勤車両「40000系」の2016年度製作導入編成車両が完成したと発表、実車の写真を公開した。シートが特徴で、通勤車両のロングシートと進行方向を向くクロスシートに転換でき、車内にはコンセント、Wi-Fi、トイレを装備する。

 40000系の投入は2015年に発表、東京メトロ、東急電鉄、みなとみらい線へ直通する2017年春運行開始の有料座席指定制直通列車についても40000系の利用が予告されている。

 2016年度製作導入編成車両には優先席などを除き、ロングシートとクロスシートを転換できるシートを搭載、クロスシート時には、壁面に電源コンセントが現われ、電源を利用することができる。「SEIBU FREE Wi-Fi」も装備し、簡単な登録だけで無料でインターネット接続が利用できる。また、観光地へ向かう長距離区間を考慮して車いす利用にも対応したトイレを設置、トイレ内にはおむつ交換シートも装備。車内環境向上の取り組みとして車内にはシャープのプラズマクラスターを搭載する。

 また、ベビーカー、大きな荷物を持つ乗客に対応したスペース「パートナーゾーン」を設置、車いすの固定や軽く腰かけることも可能。さらに、子供の背の高さでも車窓を楽しめるよう窓を大きくした。

 車内には中吊り広告がなく広告用デジタルサイネージ「Smile Vision」の17インチディスプレイが並んでおり、車両の使用用途に合わせた情報表示が可能。1両で12面~16面、1編成あたり156面のディスプレイを備えている。

 クロスシートの転換装置、トイレ、コンセント、SEIBU FREE Wi-Fiの設置は西武鉄道の通勤車両では初の装備。40000系が営業運転に導入されるのは2016年度中としている。

 なお、2016年度製作導入編成車両は10両編成が2本。その後は2019年度まで合計8本80両を導入する予定だが、2017年度以降の車両はシートなどの仕様は未定となっている。

シートを進行方向を向くクロスシートに転換した状態
ロングシート状態
クロスシート時には壁に黒いコンセントが現れて利用できる
車いす、ベビーカー、大きな荷物を持つ乗客に対応したスペース「パートナーゾーン」
車内に設置されるトイレ
トイレは車いす対応、おむつ交換シートも装備
プラズマクラスターが壁面に内蔵される
広告用デジタルサイネージ「Smile Vision」の17インチディスプレイが並ぶ